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第3話 人間

この森に来て10日がたった。あれから6体の雷大狼を倒した。全て原種だ。亜種はいなかった。どうやら俺は珍しい生き物らしい。今の状況はこうだ。


《シルバージャイアントタランチュラ》レベル12

<スキル> 猛毒レベル8、擬態レベル6

<限定スキル> サンダーボルトレベル51

<擬態可能>一角ウサギ、雷大狼亜種

<ステータス> 雷大狼亜種(名称:不明)1240


これで俺は3年近くは狼でいられる。

当分、雷大狼は倒さなくていいだろう。後はレベルアップだ。虎を探そう。この森には大猿もいるようだが、雷大狼の敵ではない。レベルアップも期待できないだろう。虎を探しているうちにやつに出会ってしまった。そう、大鎧熊だ…。


サンダーボルトを撃ち込んだが、耐えている…。どんだけ強いんだ?

熊の一撃は強力だ、その一撃で瀕死の重傷を負うだろう。俺は熊から逃げながらサンダーボルトを撃ち込み続ける。10発で沈んだ。地味な戦いだったがスリリングだった。眉間に集中する。


《シルバージャイアントタランチュラ》レベル17

<スキル> 猛毒レベル12、擬態レベル8

<限定スキル> サンダーボルトレベル53

<擬態可能>一角ウサギ、雷大狼亜種、大鎧熊

<ステータス> 雷大狼亜種(名称:不明)1653


大鎧熊1匹でレベルが5もあがった。もちろん、食べた。

しかし、ここでまた選択の道が増えてしまった。このまま雷大狼を取るか大鎧熊を取るかだ。

俺は雷大狼を取った。この体の方が好きなのだ。そこそこ攻撃力もあるし回避能力も優秀だ。サンダーボルトが強いのが一番大きい。


それから、お腹が減ると大鎧熊を倒した。3匹だ。俺のレベルもあがった。


《シルバージャイアントタランチュラ》レベル32

<スキル> 猛毒レベル21、擬態レベル16

<限定スキル> サンダーボルトレベル53

<擬態可能>一角ウサギ、雷大狼亜種、大鎧熊

<ステータス> 雷大狼亜種(名称:不明)3300


その日は、いつもと違った。なにやら人間の匂いがするのだ。俺はその方向に走っていった。

人間の女の子が血まみれで倒れていた。どうやらまだ息がある。周りには6匹の雷大狼がいた。

俺は雷大狼をサンダーボルトで皆殺しにした。


試しに話しかけてみた。


「お前の周りにいた雷大狼は倒したぞ」


「あなたはしゃべれるの?それに雷大狼はあなたの仲間じゃないの?」


「なんでこんなところまで来たんだ?死ぬ気だったのか?」


「私は依頼を受けてここにしか生えていない薬草を取りに来たの、仲間と一緒だったけど戦いでみんな死んだわ」


そりゃ、この森では人間が来たら余裕で死ぬだろ。


「死んだ仲間を食べてもいいか?」


一応礼儀だ、聞いてみた。


「もう死んでしまったもの、助けて貰ったお礼もあるし仕方が無いわ」


死んだのは5人だった。全員食べてみた。途中でお腹が一杯になったが無理して食べた。死んでも擬態は効くのか?


《シルバージャイアントタランチュラ》レベル38

<スキル> 猛毒レベル25、擬態レベル19

<限定スキル> サンダーボルトレベル54

<擬態可能>一角ウサギ、雷大狼亜種、大鎧熊、ヒューマン、エルフ

<ステータス> 雷大狼亜種(名称:不明)3919


ヒューマンが1人にエルフが4人だったようだ。

俺が食べている間に女の子は回復魔法をかけていた。どうやら回復職らしい。


俺は迷った。このまま狼でいるか人間になるかだ。とりあえず森の外まで案内するまでに考えよう。


「この森はとても危険だ。外まで案内しよう」


「分かったわ、薬草を取りに行くのはもう諦めるわ、それにしてもあなたは変わった狼だわね、金色だし」


「俺は狼の亜種なんだよ。そこのエルフの装備を一人分だけ一式持って行って欲しい」


「よく分からないけどわかったわ」


どりあえず、防具と武器と装備一式を持って行ってもらった。


俺は匂いと音で敵がいない方向を目指して森の外に出ていった。


そこでエルフに変身した。眉間に意識を集中してみる。


《シルバージャイアントタランチュラ》レベル38

<スキル> 猛毒レベル25、擬態レベル19

<限定スキル> 古代魔法、精霊魔法、回復魔法

<擬態可能>一角ウサギ、雷大狼亜種、大鎧熊、ヒューマン、エルフ

<ステータス> エルフ(名称:アディスフィア・ジル・ジオベルク)13680


人間までいくと一人につき半年分の日数が得られるようだ。4人分の日数に擬態レベルが掛けられる。

俺は38年はエルフでいられる。そそくさと俺は女の子のもっている装備を着た。


「あなたは人間に変身できるの!?」


「まあ、そうなるな」


「それにその姿はジオベルグじゃないの!」


名称とは名前のことだったのか、やっと最後の謎がとけた。

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