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幼馴染からの絶縁

作者: 猫の集会
掲載日:2026/10/09

 いつもと変わらぬ日常だった…


 しかし、オレは学校の帰り道とんでもないノートを拾ってしまった。


 その名も、幼馴染のトリセツ。


 …なんだこれ?


 しかも表紙には、鳥がむせている絵が描いてあった。


 うまいな…って感心している場合では、ありません‼︎


 絵がうまいってことは…


 幼馴染ってことは…


 あいつのか?

 

 ドキドキ…ドキドキ…


 恐る恐る一ページ目をひらくと…


 やっぱりだよ…


 一ページ目には、デカデカと浩哉《ひろや》の身体測定と描かれたオレの全身図が描かれていた。


 身長、髪型、視力、足の大きさ…諸々


 そして、次のページは…


 口癖コーナーとあった。


 へぇって言ってきたら、興味なし。


 マジか‼︎って言ってくるときは、案外興味なし。


 そうなの⁉︎と目を見開くときは、興味あり。


 などなどかかれていた。


 絵がうまいってことは…


 これを描いたのは、もちろんオレの幼馴染の千紗《ちさ》に間違いない。


 でも…


 これをオレがみたことは、絶対にバレたくないはずなのだ。


 恥ずかしいとかっていうより…


 オレは…見てしまったのだ。


 浩哉には、高校卒業する日の朝まで好きをバレないようにすると…


 それを見た瞬間、急いでノートを閉じたんだけど…


 遅いよね…


 直接本人に渡すのは…ムリなので、千紗の姉の千歳《ちとせ》さんに渡すこととした。



 千歳さんは、目を見開いて

「あー、で?どうなの?」

 と、ワクワクしながらオレを見てきたのです。


「どうもこうも…秘密です。千歳さんは、中みました?」

「うん、みたよ?」

「なら、よろしくお願いしますよ?」

 とお願いして、帰った。


 そして、今日一日は千紗に会わないように頑張った。


 次の日、オレは朝イチ千紗が家から出てくるのを、出待ちした。


 そして、千紗が家から出てくるなり、抱きしめた。



 そして、もうはなさないって気持ちを伝えた。



 そしたら、

「あれをみたんだね。ごめんなさい…」

 と、オレを振り切って部屋に入ってしまった。


 それから数日間、学校に来なくなってしまった千紗。


 せっかく両思い確定で気持ちを伝えたのに…



 ……



 いきなり抱きしめたのは、やりすぎだったかもしれない。


 今になって、ものすごく反省している。


 いきなり抱きしめるとか、キモいよね。



 オレのせいで、学校に来れなくなったんだよね…



 謝ろう。


 きちんと、謝ろう。


 学校が終わり、千紗の家に行った。


 そして、ドア越しに謝った。


 いきなり抱きしめてごめんと。


 すると千紗は、

「わたしが悪い」

 と謝った。


 謝るのは、こっちなのに…


「千紗は、悪くないよ。オレが勝手に舞い上がって…」


 …


「どう言うこと?」


 千紗が部屋のドアをあけた。


「千紗…いきなりあんなことして、ごめん」


 千紗は、うつむきながら首を振った。


 そして、ボロボロ泣いた。


 部屋には、破られたあのノートがあった。


「これ、破いちゃったの?」

「うん…キモくてごめんなさい。こんなことして…ほんとうにごめんなさい。」

「え、まぁ…こっちこそ、みちゃって…ごめん。でも、嬉しかったよ」


 千紗は、顔を上げた。


「嬉しい?だって、わたしのことすごく怒ってるんでしょ?」


 ?


 なんでだ?


「え、怒ってないよ?」

「だって、もう話さないって…わたしを全身で締め付けたじゃない」


 え…


「えっ⁉︎そんなこと…てか、オレは、あのノートみて、両思い確定だったから抱きしめたわけで、話さないってのは、言ってなくて…君を離したくないって意味ではなさないって言ったんだけど…」

「えっ⁈そうなの⁇わたし…てっきり、あんなノートつくってバチがあたったんだって思って…もう外に出られないって落ち込んで…毎日泣いて…」


 …


「勘違いさせて、ごめん。オレは、千紗が大好きなんだ。千紗は?もうオレのこと嫌いになった?」

「ううん、好き」

「なら、抱きしめていい?」

「うん。もうはなさないで」

「わかった。黙ってる」

「そうじゃなくて、ずっとわたしを離さないで?」

「あー、そっちか。うん、ずっとずっと離さない」

「うん」





 ●離さない

 ✖︎話さない




 はなさないは、二択でしたとさ。




 おしまい♡

 

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