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1話 ラノベだとかう〇ちだとか美女だとか

ヨロシクオナシャス

あまりにも現実離れしたことに直面した機内はものすごく悲痛な空気で満たされている。という俺みたいな高校生よりも幼い子供まで乗っているだよなぁ...まずいよなぁ...


というかなんでこの人たち銃を機内に持ち込めてるんだよ、おかしいだろしっかりしてくれよ空港の人!


それに、たぶんだがこの飛行機どっかに突撃しようとしてる気がするんだよ、勘だけど。ただ俺の直感はかなーり当たるんだよなぁ...昔から、しかも悪い方面にだけ(13敗)


ホント嫌になる。今のところ機内で殺されたりケガさせられた人はいない、というか犯人側の要求が分からないせいで俺たち乗客もどうすることもできない。まぁ目の前に明らかに武装したテロリストがうろうろしてる時点でおとなしくしておくしか手段はないんだけどね、乗客複数人で協力すれば一人くらいならなんとかなるかもしれないけど、一人制圧したところで他の奴に制圧されるだけだ。銃相手に肉弾戦とかぜってぇやりたくないし。


しかもよくわからないことに乗客全員が持っているであろうスマートフォンを回収したりもしていない。要するに外とのコミュニケーションツールを没収していない点も謎だ。といっても外部通信ができるかは正直俺にはよくわからない。おそらくできるとは思うけどなーんか昔見た記事に外部との通信は危険とか何とか言ってたから正直あまりしたくないが、この状況である。結構な人がSNS使ってるだろうなぁ...ばれないようにだと思うけど。


というか中学生の時に暇な全校集会中とか授業中に考えてたもし、自分がテロリストに襲われたらどうするかの妄想は全く役に立たないな。実際にテロの現場になると返り討ちとか考えられなくなる。まじでテロリストを自分でどうにかするとかそんなこと言ってられないよな。普通にこえぇよ、本物の銃とか初めて見たよ、モデルガンならモデルガンを集めることを趣味にしている友達がいたので見たことあるしリロードの仕方とか撃ち方とか教えてもらったことあるからわかるけどあのテロリストたちが持っている銃は絶対本物だよ。無駄にわかってしまう俺が憎いよ。




とここまでこんな感じでいろいろ考えてきたが...うん、そろそろ思考をわきに逸らして気を紛らわすことも限界だ。ホントに限界だ







ーーーうんこしたい







まじでうんこしたい



まじのがちのリアルで便意がやばい



うんちしたい


飛行機ジャックされてから冷や汗が止まらなくてシャツに汗がにじみそれがお腹にぺったりと張り付くことでお腹が冷えてお腹を下した。まじでやばい。ホントにやばい。さっきからずっと定期的に便意の波が来ているけど今回のはガチでやばい。ホントに出る。マジで出る。


けどこんな状態でトイレに行きたいですとかガチで言えない。ホントに言えない。というかいえる奴はやべぇ奴だよ。銃持ってるやつに「さーせん!ウンチしたいです!」とか言えねぇよ!?俺バリバリの一般人だよ?一般高校生だよ?無理だよ。マジで無理だよ。


しかも俺の席は窓際の席だ。通路側じゃないから隣の人も危なくなる。テロリストさんと通路側に座っている人越しに交渉することになるからね、さらに悪いことに隣の人がめちゃくちゃきれいな外人さんである。なぜか機内なのにサングラスかけてるから目元は見えないけどぱっと見で分かる。えげつない美人さんだ。金髪の長い髪がきらきらしてる美人さんだ。あとスタイルもいい。足がめちゃくちゃ長いからエコノミー席がものすごく窮屈そうだし、俺の隣に座るときボソッと「噓じゃん...」とか言ってたからおそらく飛行機は初めてだね。ここまでエコノミー席が狭いことを知らなかったんだろう。俺自身隣がこの絶世の美女(グラサンで顔見えない)が俺の隣に座った時はひそかにガッツポーズしたけど今はあの時のガッツポーズを本気で撤回したい。こんなきれいな人に「うんちしたいんでテロリストに声かけてもいいですか?」とか聞かないといけないのは普通に罰ゲームというか、なんというか...新しい扉が開きそうで怖い




けど!?このままじゃ俺!



うんち漏らして社会的にに死ぬ!!



ただ声かけても物理的に死ぬ可能性がある!!銃で撃たれて!!



詰んでる!!!いやマジで詰んでる!!!どう転んでも死ぬ!?



おぉぉおおおおお!!!!!!!!持ってくれ俺の肛門括約筋!!!踏ん張れ俺のケツの穴!!今はその時じゃねぇ、あと数時間!アメリカにつくまで我慢してくれ!!

たしかアメリカまでたしか6時間、6じかん???............あ、無理限界



俺は意を決して英語でテロリストさんに聞こえるように全力で叫んだ。



「ーーートイレに行かせてくれ!!!!漏れる!!!」


「......」


隣の美人さんからマジかこいつという視線が飛んでくるがしょうがないだってホントに限界なんだもん!!あ、周りの人からの視線もすごい死んだだろこいつ。って視線が飛んでくる。あと余計なこと言うなって感じの感情も含まれてますねこれ。

それと同時にガッチガチに装備を固めたテロリストの一人が銃口をこちらに向けながらコツコツと歩いてくる。あ、やばい怖い漏れる、まって!?今怖がらせないで?ぶりるぞ?ぶりっちゃうぞ??


「...もう一度言え」


「漏れる!!!ほんとに!!!」


俺氏必死のシャウト。ここまで全力で叫んだのはゲーセンで格ゲーしてた時に対戦相手に全力で屈伸されてガチギレした時以来だ。そんな俺の魂のシャウトを聞いたからかテロリストさんはしかめっ面をして銃を下ろした。


「チッ」


テロリストさんがそう舌打ちして胸元にあるトランシーバーに手を伸ばし...あ、通信つながってるのね。じゃあ乗客がなにかした瞬間機内にいるテロリスト全員に通信行くんだじゃあマジでなんにもできねぇな乗客は


「ボス、ガキが便所に行きたいとか言ってるぜ。どうする?ーーーーーーオーケー了解した。おいガキ、こい」


「あ、はい」


え?トイレ行っていいの?やさしいね?ただ、ちょっと待ってね?今動いたら出るから。肛門閉めないと出るから。一瞬待って?


こうして俺はテロリストさんに銃口を突きつけられながら、なおかつ乗客からトイレは許されるんだ的な視線を感じながらトイレに入ることができた。


「さぁ、していいぞ?」


「......あのドアは?」


「開けたままだ」


「その、音が......」


まさかのドア閉めちゃだめですか?これたぶん音凄いことになるよ?いいの?ほんとに?知らないよ?


「しょんべんの音くらい気にはしない」


「いやあの、ウンチです」


「あ?」


「ウンチっす」


「......」


あ、無言でドアを閉めてきた。そっかそうだよねさすがに嫌だよね。うんありがと...なぜか涙が出てきたぜ...


「あとその本気で腹下してるときの奴なんで時間がかかるーー」


「いいから早くしろ。お前が終われば他の乗客のトイレタイムだ。ボスがここからのフライトも長いから2時間に一度はトイレを許すそうだ。狭い機内で粗相をされるのはごめんだとよ。」


わぁ、ボスさん優しい......いや嘘飛行機ジャックしてる時点でやさしくねぇわ。俺の感謝の気持ち返せ。ただ気持ちはわかる機内で漏らすと匂いやべぇもんな


とそんなことを考えながらズボンを下ろし便座に座った。あぁ...神よ...感謝します。この腹痛の限界点を超えてから便座に座れた時ってこう、なんとも言えないよな。至福っていうか安心感がすごい、まるでここが俺達人類が目指した聖域なんだっていう気分になる。




10分後


めっちゃ出た。


さて、正直まだお腹がぎゅるぎゅるするけどこの聖域から出るとしよう、入ってから10分くらい経ってそうだし、そう思いおしりを拭いてズボンを上げ手を洗っていると、なぜか違和感を感じた。なんだ?何に違和感を持ったんだ?こういう時の俺の勘は大事にしないとホントにまずいんだよ。絶対何か厄介ごとだから、忘れもしない...昔、小学生の時唐突に感じた違和感を無視した結果プールの授業が楽しみすぎて水着を履いて学校に行きパンツを忘れたあの悲しい事件を。家の玄関を開けた時に感じた違和感をしっかり確認しておけば...


そうして昔あった悲惨な事件を思い出し一通りトイレを調べるとトイレの裏に茶色の袋を発見した。あぁなるほどこれか、そりゃトイレにこんなのあれば違和感持つわ。それにしてもなんだろ?これ他の乗客の人が落としたのかな?いやでも清掃スタッフでもないと見つけられないだろこれ。あまりにも袋が小さすぎる、ガチャガチャのカプセルくらいの大きさしかねぇぞ?マジで小さいなこの袋...名に入ってんだこれ?


そう思い、袋を開けるとその中には大量の紙が詰められていた。


え?なにこれ?まじで意味が分からん?そうして俺の頭の中にものすごい数の?マークが浮かび上がったところでトイレのドアが叩かれた。


あ、はい。すみません今出ます。


俺はその小さな袋をズボンのポケットに押し込んでトイレから出た。









はい、というわけで席に戻ってきました。どうも盗山 雄太です。あのトイレ事件から一時間ほどたちました。乗客はみんな怯えながら過ごしています。というか俺も腹痛から抜け出したおかげで恐怖がようやく頭に届き体調が終わっています。気晴らしに持ってきた本を読んでるけど全く持って集中できません、内容が右から左に流れていく感じがします。ただ読むのはやめれないんだよなぁ...


理由?そんなの簡単だよ。読書を辞めると気を紛らわせる手段がなくなるし、なにより




隣の美人さんが横から覗いて俺の持ってる本を読んでるっぽいんだよね...はじめは少し視線を感じるなぁってくらいだったんだけど明らかに読んでる。だって「へぇ...」とか「うっそ!?」とか「エッチじゃないの!?」とか聞こえてくるもん小声でちなみに「エッチじゃないの!?」と言っていたところはラノベによくあるエロいイラストが描かれたシーンである。


とまぁこんな感じでお隣さんが楽しんでいるので俺は無心でページをめくっているわけでだ。ただこの美人さん読む速度が尋常じゃなく速いんだよな...俺が読み終わるよりもずっと早くに読み終わっているから次のページまだかな?という雰囲気がすごい漏れてくるのが伝わるので途中から俺は読むのをやめて完全に彼女のペースでぺ時をめくっている。というか彼女自身がそのページを読み終わると俺の服の裾をクイッと引っ張ってくるので読み終わったことがすぐにわかる。はじめにクイってされたときはびっくりして彼女の方を見てしまったけど俺の視線にも築かないくらいに本を注視してたからたぶん無意識だと思われる。チクショウ!かわいいかよ!!


っと、最後のページだ。おぉ...すげぇこの美人さん結構な量があるラノベを一時間未満で読了したぞ...俺だとこのページ数のあるラノベなら平気で2時間はかかるのに...うーん、隣から続きは?続きはないの!?という視線を感じる。


すまんな美人さん、俺機内で映画見るつもり満々だったから本はこれ一冊しか持ってきてねぇんだ。


俺がそうやって心の中で誤っているとふわりと俺の首筋に何か細いものがかかった感触がした。


「続きは?」


息がかかるくらいの至近距離で俺の耳に届いたその声はものすごくかわいらしい、そして凛とした声だった。というかほぼASMRだろこれ。びっくりしすぎて声出ちゃいそうになったよ。


「もってきてないっす...」


「そんな...」


あ、絶望してる。嘘だろこの人、飛行機がジャックされた時よりもすごい絶望顔してるんだけど?


「というかお姉さん、日本語読めるんすね?」


あのラノベ全文日本語だったけどずげぇなこの人、まぁこの飛行機自体日本からアメリカに行く便だし日本が好きな人だったのかな?


「仕事の関係でね、それよりもその本はどこで買えるの?」


「え?あぁ日本の本屋に普通に売ってますよ?」


「アメリカにも売ってるかしら?」


あーいや...それはどうだろ?最近は海外の本屋でも漫画ガかなり置かれているらしいけどラノベは置いてあるのかな?うーんわかんねぇや


「それはちょっとわかんないっすけど、電子書籍ならありますよ?」


「電子...なるほど、ありがと。」


彼女がそう言ってお礼を言ったその時、機内アナウンスが流れ始めた。



「ザザーーこの飛行機はある場所にそのまま追突する。じゃあなーーー何も知らねぇ地球人ども」


あまりにも衝撃的な言葉だった。となりにいる彼女もマジかよって顔してるし、なにより乗客、いや英語が分かる乗客全員が悲鳴を上げた。一瞬で機内中がパニックになった。先ほどまでおとなしくしていた乗客数名が銃を持った奴にとびかかるくらいには混沌とし始めた。断続的に銃声も聞こえ始め...


「あ、それはだめ」


隣に座っていた彼女がそう言って立ち上がりサングラスを外したその一瞬で俺の意識は暗転した。












ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「気づいたらアメリカにいた件について」


どもども皆さんやっほー?盗山 雄太でーす!気が付いたらそこは空港でした。はい、意味が分かりません。どうなってんだこれ?


えーと?俺はアメリカ行きの飛行機に乗った。うん、これはおぼえてる。そんで乗ってから数時間眠った。うんこれも覚えてる、それでそのあと起きて...何があった?全く思い出せない。なんだこれ?ぐるりとあたりを見渡してみると同じく呆然としながら飛行機から降りている乗客の人たちが見える。あぁそうだよな?やっぱりみんなそうなるよな?


えぇ?ほんとに何?


マジで怖いんだけど?しかも隣の人の電話している声が聞こえてきたけどどうやら電話越しの相手もここ数時間の記憶がないらしいのだ。えぇ...世界中で記憶障害でも起きたの...?


ただこのままここでじっとしてるわけにもいかないので俺はとりあえず出口に向かい入国審査を受けに行った。さて荷物は届いてるかな?



荷物は無事だった。友人から海外旅行は荷物が後から届くこともあると聞いていたので警戒していたけどどうやら無事に届いたようだ。うーんよかった。おかえり俺のでっかい鞄ちゃん!さて!細かいことは置いておいて(考えるの怖い)予約したホテルに向かおう!


へーい、そこタクシーちょっと乗せてくんない?

うん、そう!観光だよ!え?どこのホテルだって?えーとね『ポットベルホテル』ってとこだよ!




さて、さっそくノリのいい運転手さんを捕まえられたしパパッとホテルにチェックインしてしまおう!正直頭がおかしくなってしまっている気がするけど今はそれを置いておいて楽しんでいくぜ!一生に一度かもしれない海外旅行だしね!









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「えぇ、ボス今帰還したわ。ただ帰りの飛行機で厄介なのに絡まれたけどね」


「あぁ、報告にあったよ。君が現場にいてくれて助かった。ただ...記憶処理の仕方が甘いぞ、相変わらず」


「しょうがないじゃない、そっち方面の魔法は苦手なのよ」


「はぁ...脳筋女め、もういいこちらで追加の人員を用意して記憶処理に当たらせる。君は次の任務まで待機してくれ。」


「はーい、了解。じゃあゆっくりしておくわね」


「おい、その前に例の物はどうした?きちんと運び屋に渡しておいてくれよ?」


「ーーーん?」


「ーーーおい、まさか...?」


「やっべ」


「きさま!?」


ブチッ!とりあえず速攻で電話を切断した。うーーんこれほんとにまずいわ。そういえばアレをトイレに置いておくから回収しておくようにってボスから言われてたんだった。テロリストがきたり隣の子がお腹壊したり、神の書物ラノベを読んだりしてたから完璧に忘れてたわね...


「とりあえず急いで空港にいこっと」


魔法で認識阻害してるからまだ見つかってないはずだしどうせすぐ見つかるでしょ。







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