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『ハズレスキル「欠片化」でコツコツ強くなる異世界冒険者生活 〜壊したものは全部素材!?〜』  作者: モノンST


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第20話 初めての宿





森の中。


三匹のフォレストウルフが倒れていた。


「はぁ……」


ユウマはゆっくり息を吐いた。


さすがに三匹同時は疲れる。


だが――


「なんとかなるもんだな」


ゴブリン装備。


フード、グローブ、ブーツ。


この三つだけでもかなり動きやすい。


特にブーツ。


踏み込みが軽い。


回避もしやすかった。


ユウマはナイフを腰に戻す。


そして欠片を拾った。



《フォレストウルフの欠片 ×3》


《フォレストウルフの欠片 ×4》


《フォレストウルフの欠片 ×2》



「9個か」


悪くない。


ユウマは周囲を見渡した。


森の奥は静かだ。


だが。


ふとさっきの感覚を思い出す。


森の奥から感じた


嫌な気配。


(今日はここまでにしておくか)


欲張るのは危険だ。


オークの時に学んだ。


ユウマは街へ戻る方向へ歩き出した。


森の中をしばらく歩く。


木々の隙間から


夕日が差し込んでいた。


「もう夕方か……」


思ったより時間が経っていた。


やがて


森の出口が見えてくる。


そして――


石の壁。


街の外壁だ。


門の前には


見張りの兵士が立っている。


ユウマはそのまま門をくぐった。


街の中はまだ賑わっている。


商人。


冒険者。


屋台の匂い。


「なんか安心するな」


森の緊張が一気に抜けた。


まずは――


冒険者ギルド。


ユウマはギルドへ向かった。


木の扉を開ける。


ガヤガヤとした声。


酒の匂い。


冒険者達がテーブルで騒いでいる。


ユウマは受付へ歩いた。


そこには


いつもの受付嬢。


セレナがいた。


ユウマを見ると


少し安心した顔をする。


「ユウマさん、お帰りなさい」


優しい声だ。


「ただいま戻りました」


ユウマは苦笑する。


「今日はフォレストウルフを何匹か倒してきました」


セレナは頷いた。


「お疲れ様です。怪我はありませんか?」


「大丈夫です」


セレナは書類を取りながら言った。


「最近この森は少し魔物の動きが活発なんです」


「そうなんですか?」


「はい。なので無理はしないでくださいね」


ユウマは頷いた。


「わかりました」


報酬の銀貨を受け取る。


チャリン。


袋の中で硬貨が鳴った。


「ありがとうございます」


ユウマは頭を下げる。


セレナはにこっと笑った。


「今日はもう休んだ方がいいと思いますよ」


「そうですね」


実は――


まだ宿を決めていない。


ユウマは少し考えてから言った。


「この街でおすすめの宿ってありますか?」


するとセレナは


少し考えてから言った。


「それなら『銀の小鹿亭』がいいですよ」


「安くて、冒険者もよく泊まる宿です」


「食事も美味しいですし」


「へぇ」


「ギルドからも近いので便利ですよ」


ユウマは頷いた。


「じゃあそこに行ってみます」


セレナは微笑んだ。


「ゆっくり休んでくださいね、ユウマさん」


ユウマは軽く手を上げた。


「また明日依頼見に来ます」


ギルドを出る。


夜の街。


ランタンの灯りが並んでいる。


少し歩くと


木の看板が見えた。


銀の小鹿の絵。


「ここか」


銀の小鹿亭。


扉を開ける。


中は暖かい。


料理の匂い。


客の笑い声。


カウンターの奥に


宿の主人らしき男がいた。


「いらっしゃい」


「泊まりたいんですけど」


男は頷いた。


「一泊銀貨2枚だ。夕飯付き」


「お願いします」


鍵を受け取る。


部屋は二階。


ユウマは階段を上がった。


小さな部屋。


ベッド。


机。


窓。


だが――


「十分だな」


むしろ快適だ。


森よりずっといい。


「そういえば夕食付きって言ってたよな」


主人に言えばいいのだろうか?


さっき階段を上がってくるとき


いい匂いがしてたから期待していいだろう

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