~暁~
俺のクラスは3Bとなった。
席は窓側の一番後ろ
席としてじゃ最高の席なんだが、前の二人が千春に勇となってしまった。
隣は・・たしか水野美佐といったかな・・・?初めて同じクラスのような気がする・・・
「おい。リュウが後ろかよ・・・・」
「・・・悪かったな・・・で?なんで千春まで俺の前なんだよ?」
「しらな~い。くじ運なかったね~」
「ま、ドンマイだな・・頑張れよリュウ・・・・・で、お隣のペッピンさんのお名前は?」
「え・・・?あ・・はぃ。私は水野美佐です。千春とは部活が同じで・・・・あなたの名前は?」
「俺は小橋勇。水野さんの隣は藤崎リュウだ」
「そうなんですか・・・リュウ君よろしくね」
おいおい、俺が説明したのに何でリュウなの?とか聞こえて来たが、それは放っておいて、俺は美佐に答弁した。
「いや・・・俺の名前はタツだから、リュウって漢字的には読むけど俺の名前はタツだから」
「え・・・だって今、勇君がリュウって・・・・」
「ああ・・こいつはいつもこの時期だけリュウって呼ぶんだよ」
「ごめんなさい・・・名前間違ってしただ、あなたのために1
ある中学3年の春
旧3年が卒業して、とても気楽になりきぶんが浮かれていた
俺の中学は、一年に一回クラス替えがあり、今年もクラス替え。
いまだになぜこんなにクラス替えをするのかとても疑問をいだいていた
でも、こんなにクラス替えをしても同じクラスになってしまう奴が5.6人いる
校門のクラス替えの紙を見ていたら
その中の1人、小橋勇が来た。
「よう。リュウ。また同じクラスだな」
「勇・・・お前リュウって呼ぶのやめろ。また今年も間違えられちまうからさ・・・俺
の名前はタツだ」
小橋勇とは中一からのずっと同じクラスだ。
勇は俺のことを普段は「タツ」と呼ぶ
普通に読むとリュウと読めるのだが、両親がリュウだと兄と間違えるため「タツ」となった。
それで、勇はなにを思ったか、この春のクラス替えの時期だけ俺のことをリュウと呼ぶ
理由を聞いたが名前を間違えられいつも本当の名前を言っている姿が見てて楽しい・・だそうだ・・・
まあ・・・時々、タツではなくリュウと呼んでいるのだが・・・
「リュウ、お前今、俺のことを悪く思ったろ?」
勇に心を読まれたかと思って、思わずハッとしてしまった。
「図星だな・・・」
「・・・・・なんでわかったんだよ・・・・」
「リュウは顔に出やすいからわかるんだよ」
「そうか・・・今度から気をつけよう・・・・:」
「いや・・・もうそういうことを考えるのはやめろよ・・・」
「わかった。わかった」
勇と俺でしゃべっていたら後ろから二人の背中をたたいて突然女の子・・・もとい女子
が来た
「あれ~?また同じクラスじゃん~♪」
「おい千春!!いきなり背中をたたくのをやめろよ!!リュウがむせてんじゃねえか」
「気にしない♪気にしない♪」
「たく・・・・また、お前と同じクラスかよ・・・」
「本当は嬉しいくせに~♪タツも嬉しいでしょ?」
「ゲホッゲホ・・・え?・・まあ・・・そうかな・・」
「ほら~龍みたいに素直にならなきゃ~♪」
「たく・・・やべ!!こんな時間だ教室に急ぐぞ!!」
千春も勇とおなじ中一からの長い付き合いだ。
千春は語尾に間延びした口調が特徴であるが・・たまに男か女かわからないぐらいの力を使うときがある。
一年の時、その力の大きさに思い知らされた。
そして、俺の中学最後の学校生活とともに、俺の人生の歯車が大きく変わる出来事が舞っているとは知らず、いつもの生活が始まった。
まって・・・気に・・・・・・・のに」
美佐が最後のほうで発した言葉は聞き取れなかったけど、まあ気にしない。
「いいよ。気にしなくてさ。悪いのは勇のほうだから」
「そうですね・・・では改めてよろしくね龍」
おいおい。そりゃねえぜ、と勇
「ああ・・・よろしく美佐さん。」
「龍。さん付けやめてもらえるかな?私も龍ってよびたいから」
「ああ・・・わかった・・・」
会話中に勇がつっこみなのか嘆きなのかよくわからない言葉を発していたらが相手にしてもらえず千春に八つ当たりしていた。
しばらく美佐としゃべっているうちに千春が不思議そうに美佐に話しかけてきた。
「あのさ~美佐、三年になったら敬語だけしか使わないとか言ってなかったけ?」
「え・・・・あ!!忘れてた!!」
「天然だね~この子は~」
千春が美佐の頭をなでていたらなぜか勇が美佐によろしくといって話をしめてしまった
水野美佐はとても不思議な雰囲気を持った人だった。いつも何を考えているかわからなく、空気みたいな存在だった。(俗に天然というべきかな・・?)
それからよく俺と美佐はしゃべるようになった。俺はこれでも人見知りが激しいほうなのでそう簡単にはしゃべれるようになる人間ではない。(勇達の時もそうだった)
だが、俺は美佐とはしゃべれた。なぜだろう?なんかこう落ち着く感じは?
なんかなつかしいような感じは? 美佐としゃべっていると心地よくなった。
今、思うと俺はこの時から美佐に惹かれていったんだと思う。
その次の日新学年始めのテストが終わった後、三年となってからの初めての部活が始まった。
俺と勇はサッカー部に所属している。サッカー暦は二人とも同じ小学校のときのクラブチームは地域でも有名な弱小チームだったが、中学にあがって地域でも強豪にまで育った。俺はこんな性格なのにFWをやっていて、勇はGKだった
千春と美佐はバドミントン部に所属していた。千春は県大会に行くほどの実力を持った選手だった。美佐はあまり目立つような選手ではなかった。(だから、俺も名前を知らなかったのかな?)
中3の夏の大会は負けてしまうと即引退になる。だから、この時期の運動部の三年生はこの夏の大会に全てをかけている選手が多かった。
俺たち四人もそのうちの1人でだった。
そして最後の大会まであっというまに時が過ぎた。その毎日の中では美佐としゃべっていることが多かった。この大会のこと。引退した後のこと。将来のこと。
最近の音楽のこと。いろいろしゃべった。
その中で俺は美佐の存在が大きくなっていったんだと思う。
そして時は来た。
明日に三年最後の引退をかけての大会が近づいていた。
さて・・・・
そろそろ物語が動き始めそうな感じがあるようなないような・・・・
龍は暗い性格におもえますが根は明るいんです!!
お見苦しいですが温かくみまもってください
後、感想もお願いします