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【ウクライナ情勢】防衛線を見守るあなたに  作者: 栗野庫舞
第3集 三人組がパブにやって来た。これは必読
250/454

250.全部おかしな住民投票

巡航戦車マークIIA“クルーザー2”「ロシアによる住民投票はおかしい」


砲塔同軸のヴィッカーズ機関銃がベサ機関銃に変更された型。

 2014年3月16日のクリミア住民投票。3月6日にクリミア最高会議で実施日が決定されたそうです。


 対象地域は、クリミア自治共和国およびセバストポリ特別市。


 住民投票では、次の二つから選ぶ方式でした。


 一、クリミア自治共和国をロシア連邦に編入させることに賛成する。


 二、1992年のクリミア共和国憲法の効力を復活させるのと、クリミアのウクライナの一部としての地位に賛成する。


 単純に、はい・いいえ、じゃないんですね。


 1992年のクリミア共和国憲法では、クリミアはウクライナの一部とされていて、その後の憲法改正では、クリミアはウクライナの不可分な一部となっています。


 仮に編入が賛成多数にならなくても、1992年のクリミア共和国憲法に戻すことによって、いつでも分離を可能にするという合法的な措置を加えたかったのでしょう。元々、賛成多数になるのが結果の出る前から分かっていたため、無駄な保険だったように思います。


 この2014年のクリミア住民投票は、ロシア軍の占領下における住民投票だった点に、問題がありました。クリミアはロシア寄りの人々が多いようなので、ロシア軍の占領下でなければ、認められた可能性が高かったかもしれません。


 その後に続いた、二つの人民共和国の独立を問う住民投票。


 ウクライナ側と分離派の双方によって武力行使があった中で、おこなわれました。クリミア自治共和国およびクリミアに結びつくとされているセバストポリ特別市と違い、ドネツィク州とルハンシク州はウクライナの州であることも考慮すると、悪質度はクリミアよりも高くなっています。


 さらに八年後の、2022年9月27日におこなわれた、ルハンシク州、ヘルソン州、ドネツィク州、ザポリージャ州の住民投票。


 これらは領土を奪い取った侵略者ロシアの支配下でおこなわれており、もはや犯罪と言えるものでした。『ろっしあ茶番劇(ちゃばんげき)』とでも、ゆっくり呼ぶべきでしょうか。


 2014年に四地域、2002年にも四地域。合計八つ。どれもが、おかしいです。ロシアは、他国での混乱中に自身に有利な住民投票をおこなうのが好きなのでしょうね。

巡航戦車マークIVA“クルーザー4”「ロシアがやる住民投票は非人道的だ」

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