ブダペスト覚書
今回は213.です。
T-13駆逐戦車「ロシアは侵略をやめろ」
ベルギー。イギリスのライト・ドラゴンがベース。戦車駆逐車とも。
ブダペスト覚書とは、1994年12月5日にウクライナと他二国が、核兵器を放棄する代わりに、協定署名国のイギリス、アメリカ、ロシアが、ウクライナと他二国の安全を保障するという約束です。
この約束を、ロシアは少なくとも二度、破っています。
一度目は、2014年のクリミア併合。
二度目は、2022年からのウクライナ侵略です。
ちなみに、クリミアを併合した時のロシア大統領の言い訳は、マイダン革命で出来上がった『新たな国家』との義務的な文書には何も署名していない、だそうです。仮にこの覚書がなかったとしても、新たな国家だと言っても、他国の領土を自分達の都合で併合するのは侵略ですよね。
クリミア併合は非暴力的手段でおこなわれたため、ウクライナの主権と領土保全を侵害していないとも、ロシアは主張していました。この言い分だと、2022年から続く侵略は暴力的手段でおこなわれたため、完全に侵害していますね。ロシアは砲撃と侵略ではなく、謝罪と撤退をするべきでしょう。
また、ロシアは逆にアメリカが違反しているとも主張していました。ウクライナのマイダン革命は、アメリカが扇動したクーデターだそうです。これが本当だとしても、ドンバス地方の二つの人民共和国の分離は、ロシアが扇動したクーデターとも言えますよね。
どう主張したって、ロシアが違反から逃れることは出来ません。
2016年には、クリミア占領に関してロシア外相がこんなことを言ったらしいです。ロシアはブダペスト覚書に違反していない、覚書にある唯一の義務は核兵器で攻撃しないことだ、と。しかしながら、覚書には六つの義務があり、外相が把握していないのは、実におかしな話です。あと、彼が従う大統領の『新たな国家』という設定は、どこへ行ってしまったのでしょう?
あなたには、六つの協定内容ウクライナ版をお伝えします。なお、他二国も内容は共通です。これらを知ることで、あなたは2016年時点のロシア外相よりもブダペスト覚書に詳しくなれると思います。
一。ウクライナの独立と主権、既存の国境の尊重。
二。ウクライナへの武力行使を控える。
三。ウクライナに政治的影響を与えるために経済的圧力をかけるのは控える。
四。ウクライナが実際に侵略や核兵器の脅威を受けた際、即座に国連安全保障理事会が行動するよう依頼する。
五。ウクライナに対する核兵器の使用を控える。
六。これらに関して問題が生じたら協議をおこなう。
以上です。
ブダペスト覚書でウクライナを非難するおかしな人間さえもいますが、実はウクライナが核兵器を放棄してなかった、ということにでもならない限り、それは無理がある非難では?
T14突撃戦車「ロシアはおかしい。それだけ」




