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【ウクライナ情勢】防衛線を見守るあなたに  作者: 栗野庫舞
第1集 敵が侵略を開始した
15/433

15.オデーサ港にミサイルが撃ち込まれた

A-34試作戦車「ロシアの攻撃には正当性がない」


A-32試作戦車「卑劣だ」

 あなたは港にいます。


 2022年7月22日。黒海からウクライナの穀物の輸出をするため、ウクライナ、ロシア、トルコ、国連は、合意文書に署名しました。


 23日。オデーサ港はミサイルで攻撃されます。当初、ロシアは仲介のトルコに対し、関与を否定していました。


 この時点では、ウクライナとロシア、どちらが撃ったのかは不明でした。合意の翌日にミサイルを撃つなんて、あり得ないですよね。


 やったのがもし、ウクライナだとしたら、穀物輸出による利益が得られる機会を失うことになりますし、自分の港を撃つ利点もありません。


 ウクライナの自作自演という説も立てられますが、嘘がバレてしまえば、アメリカやヨーロッパからの援助を打ち切られてしまう可能性が生まれます。今のウクライナの生命線は各国からの支援ですから、そんなことはしないと思っていました。


 あいかわらず、親ロシア派SNSソーシャル・ネットワーキング・サービスでは、ウクライナの自作自演だと述べていました。


 そして24日、ロシアが撃ったと認めました。ロシアの上層部と現地との連携が上手く取れていないんじゃないかという、同情論までありましたが、連携が上手く取れていなかったのは、ロシアと親ロシア派SNSだったようですね。


 攻撃したのは軍需施設であって、合意違反ではないと、ロシア側は反論しました。


 合意違反以前に、ミサイルで攻撃すること自体が間違っていませんか?


 合意違反にならないにしても、港への攻撃は(ひか)えればいいのに……と思います。合意翌日でさえ、ためらうことなく攻撃をしていることから、定期的にオデーサ州にも攻撃しているのが容易に分かります。実際、オデーサ州への攻撃は、過去に何度もあったみたいです。


 港には精度の高い攻撃をした、穀物の施設と軍事目標は離れているので、輸出に支障はないと、ロシア側は主張しているらしいです。もし、あなたがこの港で作業している最中に近くが砲撃され、火事が起きて煙が上がっているとしたら、そんな時にまともに輸出作業を継続出来ますか?


 ロシアが本当にあの周辺から撤退すれば、ウクライナ側も機雷を設置しておかなくて済みます。ウクライナの人々も、ミサイルの脅威に(おび)えずに済むでしょう。


 もし、ロシアが完全に撤退したと証明された状態でウクライナがロシア側に攻撃をしたら、その時に親ロシア派SNSはウクライナを非難すればいいんじゃないですか?

マウス超重戦車「わざわざ精度の高い攻撃だったと強調する辺りが、ずる賢いな」


ハイマース「ああ。だが、彼らはまたも、自らの行動で分かりやすくルールを説明してくれた。精度の高い攻撃で民間施設に被害がなければ、攻撃してもいいらしい」


T-72戦車「その通りだ。ロシアが陣取った軍需施設を叩き、連中をウクライナの地から追放するぞ!」


マウス、ハイマース「「了解!」」


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