122.2023年03月19日
三式中戦車チヌ「ロシアは侵略主義だ」
ネット上では、おかしな知識でウクライナを非難するロシア側の人間がいます。
日本のネット掲示板でウクライナの情報をあさっていたら、またもおかしな書き込みを発見しました。
それによると、ウクライナはロシアの侵略としているが実際は全く違う、らしいです。
全く違うという点は、あなたなら、このことこそが全く違うということも分かっているでしょう。
ロシアが侵略をしているのは、事実です。全く違うのであれば、ロシアが武力を使ってウクライナの領土を制圧したりはしないでしょう。侵略という言葉の意味を変えなければ、侵略では全くないと言い切るのは不可能です。
また、書き込みではクリミア半島にも言及しています。
クリミアは1992年に独立宣言したのに、ウクライナが支配を続けて独立出来ず、2014年にロシアの助力でやっと独立を果たしたそうです。
これも違いますね。
1996年のウクライナ憲法で、クリミア自治共和国の地位が定められています。クリミア議会も承認しているため、独立出来なかったというのはおかしな話です。ロシアの助力というのは聞こえはいいですが、実際は現在と同じような軍事介入をやっています。
2014年のクリミアの住民投票結果は、2022年のウクライナ四州の住民投票結果と同様、不自然でした。ロシアが侵略をしていないと言い張るのなら、ロシアはクリミア編入も四州編入も承認せず、断固として突っぱねるべきでした。まあ、編入することを前提に住民投票をやったのですから、ロシアもそんなことは絶対にしないでしょうが。
ロシアは、クリミア自治共和国、セバストポリ特別市、ルハンシク州、ドネツィク州、ザポリージャ州、ヘルソン州といった六つの地域で、住民投票という名の侵略をやりました。住民投票を侵略に利用する、まさに悪質な手口です。
書き込みではさらに、ドンバス地方も全く同じで、ウクライナが暴力をやめないから仲裁していたロシアが見限って独立させた、ということも述べていました。
これ、全部違いますよね。
まず、ドンバス地方とクリミア半島を全く同じには出来ません。
クリミア半島はかつてソ連内のロシア管轄でしたが、ドンバス地方はロシア人が多くてもソ連時代はずっとウクライナ管轄でした。
紛争を経ずに奪ったクリミア半島と戦争中に奪ったドンバス地方は、状況的にも違います。
クリミア半島でウクライナが暴力をやめないから仲裁していたロシアが見限って独立させた、なんてこともありません、仲裁もなくクリミア半島はロシアが奪っています。
それに当てはまりそうなのはドンバス地方だけですが、そのドンバス地方においても、ウクライナが暴力をやめない、ではなく、ウクライナも敵対する二つの人民共和国も暴力をやめていないとするのが正しいです。
仲裁していたロシアが見限って? 敵対する二つの人民共和国にしか肩入れしていない、2014年からもうウクライナを見限っていたであろうロシアが?
独立させた? 独立じゃなくて編入と称していましたが、併合しましたよね。これをおかしくない言葉で言うと、侵略なんですよ。
こういう正しくない人間が侵略じゃないと主張するのは、どこかの侵攻国と重なります。
あまりにも書き込みが違うことだらけなので、もしかしたら、書き込み主がおかしい人間を装っている可能性があります。その可能性を信じ、ロシアが愚かな侵略をやめて撤退することを待ちましょう。
M24“チャーフィー”軽戦車「ロシアは侵略をしている」




