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暇つぶしショートショート集  作者: 鈴木空論


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【コメディ】星に願いを

 ある日の夜、サクラは流れ星を見た。


 流れ星が消える前に三回願い事を言えたら願いが叶う。

 サクラはそんな話を聞いたことがあったので、慌てて両手を組んで願い事を言おうとした。

 だが、


「わ、私はアイド……」


 サクラはアイドルに憧れていた。

 しかし一回目の願い後を言い終われないうちに流れ星は消えてしまった。


 サクラは悔しがった。

 この時はただでさえオーディションに落ちて落ち込んでいたのだ。

 だからサクラは意地になり、次こそは願い事を言えるようにと特訓を始めた。


 まず、願い事をの途中で噛まないようにするためにボイストレーニングのレッスンを受け始めた。

 また、流れ星を見てすぐに反応できるようにボクシングジムに通って反射神経の訓練も始めた。

 さらに、流れ星を見掛ける機会を増やすために夜間に一時間ほどランニングをして星空を眺め続けた。


 最初は大変だったが続けているうちに体が慣れてきた。

 サクラは以前に比べて滑舌も良くなり、動きにキレも出て、さらに体力もついていた。


 そしてそれから数か月後のある夜。

 いつも通り星空を見上げていたサクラは再び流れ星を見た。

 サクラの反応は早かった。


「私はアイドルになりたい私はアイドルになりたい私はアイドルになりたい!」


 今度は消える前に三回願うことが出来た。


 自信が付いたサクラは半ば勢いで久々にオーディションに挑戦した。

 オーディションの後、審査員の一人に声を掛けられた。


「君、素人なのに歌もダンスも素晴らしいね。何かしていたの?」


 サクラはそんなことを言われたのは初めてだった。

 それに最近は流れ星に掛かりきりで歌やダンスの練習はほとんどしていなかった。

 だからむしろ下手になったかもとさえ思っていたのに。

 サクラは迷ったが、正直に答えた。


「いえ、特には何もしていません。流れ星にお願いしただけです」

「ん? どういうこと?」


 サクラが願い事のための特訓について話すと審査員は何故か面白がっていた。

 何か変なことを言ってしまったらしい。

 今回も落選だろうか……。


 そう思っていたのだが、数日後、サクラの元には合格通知が届いた。

 落ちたものとばかり思っていたのでサクラはとても驚いた。

 流れ星の力ってすごい。サクラはそう思った。

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