25ー18 大砲発射!!
翌日、『ミレニアム王国』…
アユムの工房に、朝早くから来客があった。
山形に村を作った最上エイジと、『アイスバーグ共和国』自警団団長の氷山レオである。
「昨日の今日で済まない…『ミレニアム』政府から、思ったより早く入国許可が降りて助かった…」
「昨日はごめんなさい、最上さん…勝手に帰っちゃって…」
とりあえずエイジとレオを応接室に通し、2人の反対側のソファに座るアユム。エイジは言う。
「いいんだ…昨日、聞けなかった分も、今日、ちゃんと話をさせてもらう。だがその前に、カオリ君について、お悔やみを申し上げるよ…」
「ケンカしたまま、大変な事になっちまって、その…何ていうか…」
レオも言葉を選びかねている様だった。
「ああ、その事なんですけど…」
「あたしがどうかしたんですか!?」
アユムが何かいいかけたその時、応接室にカオリが入ってくる。
「か…」「カオリちゃん…!?」
エイジとレオは目を丸くしてカオリを見つめる。カオリはソファの横から回り込むと、アユムの隣にちょこんと座り、アユムに身体を寄せると、アユムもカオリの肩を抱き、
「実は僕、カオリさんと結婚する事にしたんです!!」
エイジとレオは呆然と顔を見合わせ、そしてアユムとカオリに向き直って、声を揃えて叫んだ。
「「は………はぁ〜〜〜〜〜っ!?」」
ささやかな事件 完




