43.投じられた一石
※怪我(出血)に関する記載があります。苦手な方はご注意ください。
春告鳥の翼亭に戻ると、シンはまずネアにソフィアの着替えを頼んだ。
「それより、先に怪我の手当てをした方がよろしいのではなくて?」
「ううん、先に着替えを」
頑として譲らないシンに、訝しがりつつもネアは頷いて彼の腕からソフィアの小さな身体を受け取った。
「――店長さん、ソフィアさんの部屋は2階ですわよね?」
「ああ、南の角部屋だ」
「ありがとうございます。――では、失礼しますわ」
店長へ礼を述べた後、ネアはシン、シアン達に目を向けると、ソフィアを抱えたまま軽やかな足取りで階段を昇って行った。
「シンさんはついてなくて良いんすか?」
明らかにからかっている様子で、ニヤニヤと笑いながらシアンが頭の後ろで手を組んでシンに目を向けると、彼は小首を傾げて平然と返した。
「もちろん、ついていてあげたいのは山々だけど、先に皆から話しを聞かなくちゃだからね」
聞く必要がなかったらついて行ったのか……と、引き攣った笑いを浮かべながら、突っ込むべきか迷っているシアンを余所に、シンはディックへ向き直って頭を下げた。
「改めて、いろいろありがとう。僕はシェルナン・ヴォルフォード」
「えっ シェルナン……って、あのシェルナン・ヴォルフォード?!」
「? うーん……どのかは分からないけど、嘘の名前は言ってないよ」
そういうシンに、ディックは浅黒い肌ながらも頬を紅潮させ、興奮したように上ずった声を上げた。
「智慧神ティラーダ神官で、戦神ケルノス神官を凌ぐ程の戦士の腕を持つっていう……――! あぁっ あの迫力、只者じゃないと思ってたら……あっ 握手してください!!」
「あはは うん、いいよ」
そんな立派な者じゃ無いけどねぇ、と苦笑しながらも、シンはディックの差し出された手を握り返した。
「あの、俺はリチャード・アッカーソンって言います。ディックって呼んで下さい! 俺、戦士として鍛錬しつつ冒険者として依頼もこなしてるんすけど、やっぱり戦士以外の技能も身につけた方が良いですか? シェルナンさんは神官ですけど戦士っすよね?! 他には何か技能って身につけてますか? あっ 戦士として何かオススメ技能ってあります?!」
握手した手にもう片手を添えて、興奮気味にまくしたてるディックに、シンはやんわりと微笑んでスルースキルを発動した。その様子を横目で見ながら、シアンはくつくつと忍び笑いを漏らした。
「いっや~、シンさん、すげぇモテモテだなぁ」
「うんうん、ホントだねぇ」
「って、誰ぇ?!」
突然会話に混ざってきた美声に、シアンは大げさに飛び上がって驚いて見せた。目を丸くして声の主の方を向く。
「え、えーと……あんた、誰?」
「僕はレグルス。旅の吟遊詩人さ!」
背が高く、美しい金の髪の妖精の男性は、ばっちーん☆ とウィンクを決めて名乗った。眉目秀麗、音楽を奏でているかの様な美しい声なのに、どうも彼自身の行動によって台無しになっている。
「……あ、シアンっす。どーもー」
「僕はシェルナン・ヴォルフォード。シンって呼んで下さい」
「俺はリチャード・アッカーソンっす。皆にはディックって呼ばれてるっす」
便乗するかのように、シン、ディックも続けてレグルスに名乗った。
「やぁやぁ、ご丁寧に。よろしくね、シアン君、シン君、ディック君!」
やや演技がかった仕草で大仰にお辞儀し、レグルスは輝く新緑色の瞳を細めてにっこり笑った。
「ねぇねぇ、僕も会話の仲間に入れておくれよ。あと、可能であれば諸君の冒険譚を聞かせておくれ。血沸き肉躍る武勇談でも、儚くも美しい恋物語でも構わないよ。どちらも浪漫があるからね!」
「こ、恋っ……」
レグルスの言葉に、ディックが思わず、と言った態で呟き、顔を赤らめる。だが、すぐにシンが制した。
「それはまた次回で。まずは僕やシアンが宿にいない間に起った事や、ソフィアが見つかった時の状況を確認したい。店員さんも話しを聞かせてもらってもいいかな」
「畏まりました」
声を掛けられるのが予め分かっていたかの様に、少し離れた位置に立っていた店員はすぐにシン達の方へと近付き一礼した。
店員はシンが店長にソフィアを託してから店であった事を、順を追って話し始め――て、すぐに、シンは、店員の言葉に僅かに苦笑した。
まさか、自分が彼女を宿に託したその日に、他の人物にその部屋を譲ったとは予想外だったからだ。
「俺は止めたんだぜー! 止めたんだからなー!」
カウンターからアフロを覗かせながら、店長が必死で弁明している。シンはちらりと彼の方に目をやると、肩を竦めた。
「病気の子どもがいる、と女性が声を掛けてきたんでしょ? なら、ソフィアは断らないだろうと思うよ」
「何だ、あいつってそんな親切だっけ?」
シンの言葉に、シアンが首を捻る。さも当然の様に、シンはキッパリと「ソフィアはいい子だよ」と言い切った。
「いや、悪いヤツじゃないと思うけどさ! あんまり他人と関わろうとはしない感じっていうかさ」
「そうだね。積極的に自分から行くって事は無いと思うけど……部屋の事に関しては、女性からお願いされてだったみたいだから」
「……押しに弱いのか?」
「ううん、欲が無いんだよ」
独り言のように呟いてから、シンは店員に先を促した。
夜の酒場で女性達のトラブルが発生した事、それをレグルスが止めた事、――その翌日、アトリが訪ねてきた事、酒場に宿泊せざるを得なかった女性達が神殿や施療院へ場所を移すことになった事。その後、部屋にソフィアは一人で戻り、夕方4時頃に酒場に食事に降りてきた事。――その際、レグルスが彼女の座るテーブルへ行き、共に食事していた事。
そこまで聞いて、シンはレグルスへ目を向ける。彼は笑って肯定の意を込めて頷いた。
「だって、せっかく食事を食べるなら、美しい女性と共にした方が、より美味しいじゃあないか! ねぇ?!」
「あっ はい! 俺もそうおも、思います!!」
唐突に振られたディックが、勢い余ってかみかみになりながらも大きな声で同意する。その様子にシンは「そうだね、確かに」と微笑して頷いた。それから、続きを聞くために店員の方を見ると、彼は僅かに眉を下げて小さく首を横に振った。
「私が分かるのはここまでです」
「? ん?」
店員の言葉の意味を図りかねて、シンは思わず聞き返した。すると、店員はゆっくりと言葉を続けた。
「その後、急に目の前が真っ暗になりまして……気付いたら、店長達が外から帰って来ており、ソフィアさんとレグルスさんはいらっしゃいませんでした」
「あ、それねー」
言葉を引き継ぐ形でレグルスが口を開いた。
「僕はかからなかったけど、あれって多分、眠りの魔法なんじゃない?」
「はい、恐らく。――過去に何度か、経験した事があります。――面目ありません」
普段から無表情であまり感情を見せる事の無い店員だが、余程口惜しかったのか眉間に皺が刻まれている。
「まぁ、仕方ないよー 店員君もソフィアも、急に倒れたから僕は吃驚したけどねっ」
「へぇ、レグルスさんは平気だったんだー! すげぇ!」
「ははは、シアン君! 僕はただの吟遊詩人ではあるけど、妖精だからね! 魔法への抵抗力はちょっと自慢出来ちゃうくらいあるんだよね!」
感心するシアンの言葉に、上機嫌でレグルスは応える。だが、シンは小首を傾げた。
「では、レグルスさんはその後の事をご覧になってるって事ですね」
「うん、そうなるね。――急に2人が倒れた後、僕は一人この酒場に取り残され……」
く、と胸を押さえて苦し気に顔を歪ませつつ、レグルスはまるで歌う様に言葉を紡いだ。
「嗚呼! 何という孤独! 嗚呼! 廓寥とした世界にただ1人取り残された僕は、悲しみに机上に伏して咽び泣」
「長ぇよ」
カウンターからアフロ店長がレグルスの口上をさえぎる様に短く突っ込む。怒っている様子は無さそうだが、早くここの宿であった事を知りたいと急いている様子があった。――恐らく、店長もこの宿で起こった事に責任を感じているのだろう。
「まぁつまり、机の上に突っ伏して僕も一緒に寝た振りでもしてみようかなーと思ったら、急に宿の扉が開いて人が数人入ってきてね」
「え」
「仕方ないから、そのまま寝た振りをしたのだよ」
キッパリと臆面なく、レグルスは言い切ったが、他の面々は唖然として言葉を失った。
「僕や店員君には興味がないみたいで、まっすぐソフィアの方へ行くと、さっさと担ぎ上げて去って行ってね。――さすがに放っておくわけには行かなかったから、後をつけて行ったんだ」
「へぇ! 案外やるじゃん!」
目を丸くして称賛の言葉を口にするシアンに、レグルスは「ふっ」と哀愁を帯びた笑みを浮かべて首を横に振った。
「それで、少し後をつけたところで、見付かって縛り上げられちゃったんだ……」
「あー……」
残念な人だー、と思わずシアンは口の中で呟いた。
その後からソフィアが捕まっていた倉庫に火の手が上がるまでの間、何があったか知るのはソフィア本人のみという事になる。
「ディック、君がソフィアを見つけた時、何か気になる事はなかった?」
「へ? え、あー……うーん…………あ。――あー……」
しばし考えてから、何かに気付いた様子のディックを、シンはじっと見た。
「何かあった?」
「いや、あの子……ええ、と、ソフィア……?」
名を口にした際、若干彼の鼻の下が伸びた――様に見えて、シンの視線が一瞬鋭くなる。それには気付かず、ディックは言葉を続けた。
「俺達が倉庫に駆け付けた時、ソフィアの顔に、多分あの子のものじゃない血飛沫がついてたんだ」
「……」
「何だそりゃ……っていうか、何でソフィアのじゃないって?」
沈黙するシンの代わりに、シアンが質問する。
「あの子は両手足首しか怪我してないし、その怪我も血が飛び散る様なものじゃない。逆に、あの子から離れた位置に倒れていた男2人は、頸動脈をスッパリ切られてたんだ――2人とも」
「じゃあ、そいつらの血が飛んだって事なんじゃないか?」
「それにしては、あの子が倒れていた位置と、男達が倒れていた位置が離れすぎてるんだよ」
首を捻りながら言うディックを見て、シアンも同様に首を捻った。だが、シンは納得した様に「なるほどね」と呟いた。
「え、シンさん何か分かったんすか?」
「いや、さっきソフィアが着ていた服に小さな血痕がいくつかついてたんだ。その時は理由が分からなかったんだけど――顔に掛かった時に、一緒に服にもついたのかな、って思うと納得かなって」
「え……あ! だからシンさん、ネアさんに着替え優先って言ってたんすか?!」
「うん。明らかにソフィアの血じゃあないって感じだったから、ソフィアが目を覚ます前に着替えさせておきたかったんだ」
「はぁー……さっすがシンさん……」
いろんな意味ですごい、と内心で続ける。
そこへ、黙って聞いていたレグルスが片手を挙げた。
「ちょっといいかなっ」
「あ、どうぞ」
シンが応えると、レグルスはいそいそと3人の輪の中に入った。
「今の話を聞いて、僕が思うにだね! 時間差トリック!! というのはどうだろうか!」
「じかんさとりっく……?」
三者三様に、つい鸚鵡返しする。
「そうさ! ――いいかい? 例えば、まず、先に男の一人が拘束されているソフィアへ“おいた”しようとする」
得意げに説明を始めるが“おいた”という単語に、シンの表情が失われる。だが、他の面々も苦い顔をしている為、シンの表情に気付く者は誰一人としていなかった。
「で、彼女に注意が向いている男は、背後からもう1人の男に、――首をこう――スパっ、と!」
吟遊詩人の本領発揮してか、身振り手振りを加えて彼が説明すると、つい“そうだったのかもしれない”と思ってしまいそうになる程、リアルだった。うげ、とシアンが小さく呻いて自分の首を手で擦る。
「その時にソフィアの顔に血飛沫が飛んだのではないかな?! ――そして、斬られた男は犯人に向かって反撃をする……そう、同じように頸動脈を……!!」
「ってか、頸動脈って切ったら即死するんじゃねーの?」
首をさすさすと擦りながら、シアンが疑問を投げかける。レグルスは「そうだねぇ」としばし思案すると、店員に視線を向けた。
「どうかな」
「傷口の大きさにもよりますが、十数秒は意識がある可能性はあるのではないかと」
冷静な口調のまま淡々と答える店員に一つ頷くと、レグルスは3人に視線を戻した。
「先に斬られた男は斬りかかった勢いのまま、そのまま事切れたとして……そのまま2人はもつれるように倒れ込み、そして双方絶命――――どうだい! この僕の立派な推理は!」
爽やかなどや顔でレグルスは他3人の反応を伺う。
「まぁ……ありえなくはないか?」
「うーん……」
シアンとディックが微妙な表情でお互い顔を見合わせる。その後、意見を求めるようにシンの方を同時に見る。
「確かに考えられなくは無いけど、何だろう。ちょっと違和感があるね」
うーん、といつもの調子でシンは首を傾げる。
「えぇーっ 我ながら良い出来だと思ったのに!」
ショックを受けて嘆くレグルスを見て、シンは苦笑した。
「“出来”って……作り話が前提ですか?」
「まぁ、僕は吟遊詩人だし? 情報を元に、想像を膨らませたって意味では、結局作り話だよねぇ」
不満そうにレグルスは口を尖らせた。
「ねぇ店員君! 僕、咽喉が渇いたよ。蜂蜜酒を持ってきておくれ」
「あっ 俺もー! 俺は果実水で!」
「俺はエール」
「畏まりました」
レグルスの注文に、シアン、ディックも乗っかって注文する。彼らの様子を見て、シンはそっと席を立った。
「僕、そろそろ部屋に戻るね。着替えも終わってる頃だろうし」
「あ、怪我の治療っすか?」
店員の持ってきた果実水を受け取り、口を付けながらシアンが顔を向ける。
「うん、それもあるけど。今日は僕も一緒に泊まろうと思って」
「ぶっ」
盛大に果実水を吹き出し、次いで驚愕した眼差しでシアンはシンを凝視した。
「い、一緒にぃ?! って、シンさん、ソフィアといつの間にそんな関け」
「えっ?! シ、シェルナンさん、そうなんですか?!」
「へぇー! ほうほう!」
「……3人とも、何か誤解してない?」
ジト目でシンは3人の顔を順に見やった。
「僕は良いけど、ソフィアを揶揄われると嫌だから説明するけど、疚しい事は一つもないから。僕はソフィアにとって保護者のつもりだし」
「HO GO SYA?!」
思わずシアンが素っ頓狂な声で叫んだ。それに被さる様に、ディックが前のめりに立ち上がる。
「ほ、保護者?! ……ですか?! じ、じゃあ、あの……つ、つまり、彼女と、その……もし、お付き合いしたいとか、そういう思いを抱く男がいたとしたら、シェルナンさんに認めてもらわないとならない、という事ですか……っ?」
「うん?」
「た、例え話ですけどっ その、交際とかっ け、結婚、とか」
「そうだね。僕が認めない相手には、ソフィアはあげられないかな」
にっこりと揺るがない笑顔でシンは断言した。
――シンさんのアルカイックスマイル、超怖ぇ……、とシアンは内心で手を合わせて神に祈った。だが、ディックは何やら「鍛錬をもっと積まなくては」「彼女が大人になるまでの間に心身ともに鍛えて」などとブツブツ言っている。ソフィアは既に成人しているぞ、と一瞬突っ込みたくなったが、シアンはその言葉を飲み込んだ。
そんな3人の様子を、レグルスはにこにこと楽しそうに微笑みを浮かべて眺めつつ、「若いっていいねぇ」と呟いて蜂蜜酒を傾けていた。
* * * * * * * * * * * * * * *
春告鳥の翼亭の階段を上ってから、シンは張り付けていた笑みを廊下の隅に投げ捨てた。不機嫌そうな顔を隠しもせず、足早に南の角部屋へ向かう。
部屋の近くまで歩を進めた時、ちょうどネアが部屋の中から出てきた。
「あら、シンさん。ソフィアさんですが、まだ眠ったままですのよ。訪ねるのは後になさっては?」
「僕も一緒に泊まるからいいよ」
短く言って、すれ違おうとすると、ネアは慌ててシンを引き留めた。
「はぁ?! って、ちょっとシンさん……ソフィアさんは小さくても女性ですわよ?」
「知ってるよ」
「知ってらっしゃっても、理解はされていないでしょう? 家族ではない男性と同室で宿泊したなど誰かに知れて、あらぬ噂が立ったらどうされるおつもりですか?!」
「僕はソフィアと家族同然だと思ってるもの。問題ないよ」
「それはシンさんの意見ですわ! ソフィアさんはどう思われてるか、今眠ってらっしゃるからお聞きする事が出来ません! それに、貴方が家族同然と思われているとしても、他人はそうは思いませんわよ?」
「それならそれでいい。別に僕は“形”にはこだわってないもの。他人にどう思われても関係ない」
「シンさん……っ」
焦れた様にネアが苦言を更に重ねようとした時、部屋の中から小さな呻き声が聞こえた。途端に、弾かれた様にシンが顔を上げ、驚くほど速い身のこなしでソフィアのいる部屋へ駆け込んだ。
部屋のドアを開けてベッドへ駆け寄り、ソフィアの様子を確認する。
通常サイズのベッドのはずなのに、ソフィアが横たわっていると2~3人用の大きなベッドに錯覚する。今は更に、ソフィアは小さく身を縮こまらせている為、尚更だ。
「ソフィア……」
そっと声を掛けて、優しく小さな額にかかっている前髪を手で梳くと、苦し気に歪んでいたソフィアの眉から少し力が抜ける。そのまま無言でシンはソフィアの髪を撫で続けた。
彼の後を追って部屋に足を踏み入れたネアは、その様子を見て困ったように眉を下げた。
「……後でソフィアさんに叱られても知りませんからね」
「うん」
「言っておきますけど、シンさんを信用しておりますからね? お分かりですわよね?」
「うん」
「もしおかしな噂が立った時は、きちんとシンさんが対処されて下さいね? シンさんが気にされなくても、ソフィアさんは気にされますからね?」
「うん」
振り返らないまま、シンは素直に頷き続ける。――だが、彼は恐らく、今はもう目の前の大切な少女の事で頭がいっぱいになっており、ネアの言葉など殆ど耳に入ってないと思われた。「仕方ありませんわねぇ」と小さく呟いて苦笑すると、ネアはそっと部屋を後にした。




