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ゴースト・コースター  作者: 美作為朝
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 宙に浮いた状態で矢吹蒼甫やぶきそうすけは、空中で浮かんでいた。

 元妻のゆみが、キャットウォークの側壁のへりの上でしゃがんだまま、小指と親指の二本の指で矢吹蒼甫のベルトをつまみ、そして持ちあげていた。

 ゆみは、微笑んでいた。出会った頃のような微笑みだった。

「あなたが、私と麗華れいかの為に誰よりも頑張っていたことはしっています」

 矢吹蒼甫は、ぼんやり頭の中、ゆみの声を聞いていた。

「あなたを許します、だからあなたを救えなかった私たちも許して下さい、これが人です」

 そういうと、ゆみは、ゆっくりと屈みこみ、矢吹蒼甫に口づけをした。

 誰よりも優しく、そっと、そっと。

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