第3話 結果論
現代社会では在り得ない、超常現象や事象の数々、、、
様々な小説を読んでいる内に異世界へと憧れるのは男性陣だけではない。
”魔術や妖術を使って見たい”とか”願わくば大活躍したい”とかとか、、、
そんな夢や願望が無い人は男女問わず少なくはないと思う。
”そんな夢が叶う”としたらどうしますか?
もしその夢が叶うことで”何かしらの犠牲が伴う”としても、、、?
『私は、、、
ワタシは、、、
ワタクシは、、、、、、』
『今のは、、、記憶?』
俺の中(?)に映し出されたのは過去の記憶だろうか、、、
そこに佇んでいた人は、、、”幼女ではなかった”
20歳くらいで質素な服装をしており、凄く悲しそうな表情を、、、
しかしながら瞳に宿っていたのは確かな決意であろう力強さだった。
『そう、ワタクシに残された記憶、、、ですわ。』
”残された”と彼女は言った。
『それは、、、どういう、、、
もしかして記憶が失われているのか?』
『えぇ。
ワタクシの記憶、、、
いいえ、正確にはワタクシの全てを、、、』
そう言った彼女の表情は変わらず、しかし瞳はとても悲しそうな色を宿していた。
『何だか、、、申し訳ない、、、』
『大丈夫、謝らないでください。
結果はどうあれ、ワタクシが望んだ結果なのですから。』
かける言葉が見つからなかった。
いや、何も言わなくてもいいのかもしれない。
それでも何か言ってあげたかったのだ。
『、、、。』
(ハイ、無理デシター!)
こんな状況を打開できるほどの言葉が見付かりません!
それでも”俺だけは”と思った。
この思いに嘘はない、この想いには偽りはない。
(だから、、、)
『キミのことを教えてくれないか?』
『ワタクシの、、、こと、、、?』
彼女は少し呆気に囚われた後、嬉しそうに頷いた。
『、、、ッうん!
ありがとう、お兄ちゃん!!』
『お、兄、ちゃん、、、だと?!』
『い、嫌だった、かしら、、、』
どうやら声(?)に出てたらしい。
『実は俺にも妹がいてさ、、、
何だか久しぶりに、嬉しかったよ。』
『そ、そう、、、それなら、良かったですわ!』
”幼女にお兄ちゃん呼びされて喜んだことの何が悪い!”と念のために言っておこう。
”誰に”とは言わない、”誰へ”とも言わない。
何となく、言いたくなったから言っただけである。
『ワタクシの名前はシラクボ ミサキ
零れ落ちてしまった存在を汲み取り送る者、、、アドプターですわ。
ワタクシの存在は不変であり、力の及ぶ範囲は限られていますわ。
それでも、、、』
そう言葉を句切ると続けた。
『ワタクシの力は人が有するよりも強大で、決して屈することはありません。
そんなワタクシを、一部の人は”女神”とか”天使”とかって呼んでくださいますわ。』
はい、やっぱり彼女は神だったみたいです、、、。
物事は過程も大切ですが、結果は特に重要視されますよね?
社会人なら特に思う場面が多いのではないでしょうか?
そう言う私も、、、結果論の被害者なのです←