表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/130

長尾景虎主催相撲大会もうすぐ開催

さて、先程とはうって変わって、青空の下、数多くの半裸の男達が自慢の肉体をこれでもかと晒している。

剣を振り、槍を突き、弓を引く為の使い込まれた肉体が、そこかしこに溢れている。

しかも、それが老いも若いも勢揃いの選り取りみどりとくれば、自然と口角も上がるというものだ。


「クフフフフ・・・」

「なぁ、重兄。何か、お虎兄ちゃんが前みたいに不気味だぜ。」

「もうその辺は気にしない方がいいんじゃないか?」

「そうかな?」

「一種の癖か病気みたいなもんだと思っておこうか。」

「何気に、重兄ひでーな。」


以前の遠泳大会の時の事を、引き合いに出されているらしい。

それにしても、病気とはなかなか手厳しい。

ま、別に気にしてないけれど。

むしろ、そんなことを気にしだしたら、こんな催物出来ないでしょうし。


例によって、私は高みの見物となっている。

言い出しっぺの当事者ではあるものの、参加には至っていない。

やっぱり不特定多数の中で、肌をさらすのはちょっとね。

いや、至近距離でのぶつかりあいを考えれば、参加した方がいいのかも?

ちらりと振り替えると、首を横に振られる。

やはり、私が参加するのはよろしく無いようだ。

定満は、今回も参加しないらしい。

また、中条殿も同じく参加をしない。

あくまでも、希望者のみの参加となっている。

強制参加はしない。

政景と景信の二人を除いては。


二人は、エキシビションマッチということで、全ての結果が出てから一番とってもらうつもりだ。

肌をあわせた相手ならば、信用しやすいんじゃないかという、勝手な私の思い込みによるものだったりする。

共に、同じ風呂に浸かる裸の付き合いをすれば、距離感が縮まるだろうけど、さすがに同じ風呂に二人は入るまい。

ならば、裸一貫ぶつかり合えば、相手の事も少しは分かるというものと考えた訳だ。

その後に、親族での飲み会なんかを経験させれば、心情を吐露するんじゃないだろうか?

酒は、人と人の間を取り持つ役目をしてくれると、私は信じているし、そんな人達を過去に何人も見てきたのだから。

それにしても、なんか肌をあわせるって淫靡な響きね。


今回は、体格の面を考慮して、年齢制限を設けている。

少年の部と大人の部の二部制とした。

少年の部は満二十歳に満たない者、大人の部はそれ以外といったざっくりとしたくくりだ。

これには、元服をした、してないという事柄は関係ない。

あくまでも年齢によるものにした。

その為、長重や貞興は大人の部には参加出来ない。

形式的には大人でも、体格的にはまだまだ子供。

成長を続けている者達が、こんなところで潰れる様は見たくはない。

また、満十二歳を超える者でなくては、少年の部でも参加はさせない。

理由はこれまた同じ。

体格も、少年と青年では大きく違うのだから。

本当はもっと上に年齢制限を設ける予定だったのだが、貞興の猛反対をくらった。

自分の参加資格が無くなるのが、余程嫌だったらしい。

その為の妥協案として、小学校卒業相当あたりの年齢にしたのだ。

これにより、長重と貞興の二人の対決を見られる可能性も生まれた訳となる。


今回は、どちらともトーナメント方式を採用とした。

総当たりでは、結果が出るまでに幾日も経ってしまう。

さすがに、何日もどんちゃん騒ぎに似た事は出来ない。

いや、本当なら今も、こんなことをしている場合では無かったりするのだけど。

私の決裁待ちの案件が幾つも待っている。

が、そんなことは忘れて今を楽しもう。

些末な事など思い浮かべても、仕方がない。

誰かに聞かれたら、たとえ主君であっても吊し上げをくらいそうだけど。


前座というわけではないけど、少年の部が先に行われる。

やはり、見ごたえのある、迫力のある大人の部は後に回すべきだろう。

それに、参加者は自分の試合結果が出るまで、酒は出さない。

これ、絶対。

先に大人の部をやってしまえば、酒の消費量が恐ろしい事になりそうだからだ。

後に回す事で、その消費量を少しでも減らせれば、めっけ物だ。


さて、少年の部の注目すべき参加者はというと、長重と貞興の二人だろう。

他にも幾人も参加しているが、彼らの実力は分からない。

が、そうはいっても二人は別格になるんじゃないだろうか?

既に、戦を経験し強くなった精神力に加え、泰重らに鍛えられた肉体を持つ。

それに言ってはなんだが、他の子達よりも、私に良いところを見せたいと考えているのは、二人に違いない。

他のダークホースが出てくるのも、勿論期待はしているけども。

予想の範疇で、結果が出てしまったら、あまりにも面白くは無いだろうから。

それに、まだ見ぬ才能の持主に出会えれば、それは長尾家にとっても大きな収穫となる。

とはいえ、子供達にはのびのびと参加してもらいたい。

さてさて、どうなるかな?

ブックマークや評価を頂けると、物凄くモチベーションが上がります。

また、様々な感想を頂けるとありがたいです。

今後ともお付きあいのほど、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
押してくれれば一票入るようです。どうぞよろしく。 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ