12.時計ウサギとメーティス
〈登場人物紹介〉
【ダークサイド】
・命水海
ダークサイドで親に虐げられていたが、双子の兄であるカイを殺し反ヒーロー組織のプレイグへと加入した。秀良高校一年生。
・十牙黒
親をヒーローに殺されプレイグを設立した。ダークサイドでパワーは「満月狼」。秀良高校一年生。
・氷室青葉
プレイグのメンバーで天才的な頭脳を持つ。パワーは「封印」。秀良高校一年生。
・柊刹那
プレイグのメンバーで時間停止能力「時間殺し」の使い手。両親は大犯罪を犯し亡くなっている。秀良高校一年生。
・麻布莉黒
黒の幼馴染で小柄な少年。人懐っこい。プレイグのメンバーで秀良高校一年生。
・本田知花
プレイグの頭脳で本業は社畜エンジニア。二児の母でもある25歳。
・嬲蛇カルラ
第一級犯罪人であり巨大反ヒーロー組織カルネージのトップ。プレイグと協力関係を結ぶ。
・名愛結衣
秀良高校一年に潜入していたが正体は秀良高校三年生でカルラの妹である嬲蛇空破。現在失踪中と思われたが実は怪しげな犯罪組織に所属しているようで…?
第十二話 時計ウサギとメーティス
よし、行こう。
そう言って、僕、氷室青葉は遊園地の門をくぐった。
「アルプトラーム」という名前のこの遊園地は、カルネージが24年ほど前から運営している遊園地らしい。2代目ボスであり先代の嬲陀殴太が創設したが噂によると息子のカルラさんが生まれた記念という話もある。…金があるやつのすることはやはり桁が違うな。
現在は「お化け屋敷」をコンセプトに夜間に稼働しているため大人の客や若者に人気があり、殴太が逮捕され落ち込んだカルネージの建て直しにも一役買ったなど、カルネージの大事な収入源の一つとして成り立っている。原則アトラクションは15時からの運営だが、今日は日曜日なので、特別に朝8時から入れる「モルゲンパス」を手配してもらい潜入している。もともとは僕一人での潜入で、地下のアトラクションから秘密の通路で武器と人員を運び込む予定だったが、怪しまれないようにと刹那も一緒に潜入することになった。
「おまたせ、青葉!」
しばらくして刹那が蔦の絡んだセピアのゲートから姿を見せた。こんな作戦の最中でも緊張していないのか、いつも通り元気よく手を降っている。
「…刹那、それは?」
刹那が頭につけていたのは、この遊園地のキャラクターがモチーフになったカチューシャ。トークハットを模した小さな帽子の上におばけと猫の人形が乗っている。
「かわいいでしょ、はいこれ青葉の分。」
そう言って色違いを押し付けようとする刹那。
「いいよ僕は、刹那がつければいいでしょ。」
「やだ、青葉もつけて。…んー、よいしょ!」
そう言って無理やり僕の頭にカチューシャを乗せた刹那は、勝ち誇ったかの様に腕を組んで笑った。
「せっかくだから楽しまなきゃでしょ、何乗る?」
「任務のために封印を解きたいから、あれに乗るんだ。」
そう言って僕は古びた洋館を指した。
中に入ると、執事のような格好の老紳士が待ち構えていた
俺達の顔をみて眉をピクリと動かす。
「おや、VIPのお客様ですね。チケットはお持ちでしょうか?」
「えーと、これかな。」
そう言って刹那は黒い招待状のようなカードを差し出した。
「これはこれは、かしこまりました。
では、こちらへどうぞ。」
そう言って執事は奇妙な女の書かれた絵画の前で立ち止まり、目の部分を押し込んだ。
女の絵画がパズルのピースのようにばらばらになる。
「すごぉい…。」
刹那が感心して、絵画があった場所にできた通路を覗き込んだ。
僕たちが中に入ると、通路はまた絵画となって塞がり、地下へと続く階段にランプの明かりが灯る。
沈黙に退屈したのか執事は手袋をしている左手を触り話題でも考えているようだった。
「これは政府の人間でもなかなか知る人は少ないと思いますが、パワーを物に込める方法もあるのです。ディストピア対戦で研究されていたものをカルネージ創設当時に持ち出したのですよ。カルネージのシステムはそれで支えられていて、そのために秀良から人材を探すことも最近はやっています。」
パワーを物に込める、か。パワーについて色々調べたことはあったが、物に込めることができるとは。
「つきましたよ。」
そこは地下の隠れ家への入口とは到底思うことのできない、豪華な作りとなっていた。
「すごい…。」
壁いっぱいに本が並べられている、書斎のような作り。そして執事は一冊の本を引き抜いた。
本棚が動いて地下壕があらわになる。先程の本棚とは大違いで非常にシンプルな造りになっている。
「どうぞ。」
促され、僕は嵌めた指輪にそっと触れた。
「封印」
青い光に辺りが照らされる。
「開」
そうして大量の武器と潜入員が地下壕へと降り立った。
「僕の仕事はここまでです、嬲陀さん。」
そう言って執事に頭を下げると、執事はふっと笑って自分の顔を思い切り引っ張った。
「僕の変装が気づかれるのは初めてだよ、氷室君。」
執事、いや、正体を表したカルネージのボスは、そう言って笑った。
「え、えっ?」
困惑する刹那を横目に僕はカルラさんの方を向く。
「どこから気づいていたのかな?」
「考え事をするときに左手の薬指をつねる癖、やめたほうがいいと思いますよ」
カルラさんが目を見開く。
「おや、君に見られた記憶はなかったんだけどな、ついやってしまっていたかな。」
「この前のオンライン会議でカメラの画角が少しずれたときに手が見えました。左手薬指に紫色のあざのようなものが見えて、その後また左手を触ろうとしていたので癖なのかなと。今回手袋を片方だけしていたのも、それを触っていたのもその癖があって意図的に隠そうとしているのかなと思いまして。」
言い終わると、カルラさんはにっこりと笑って微笑んだ。
「やはり僕の見込み通りだ。君は相当頭の切れる人物のようだ。…だが作戦参謀は君の担当ではないね?」
探るような目でカルラさんは僕の顔を覗く。
「彼女が加入した時に相談したんですけど、知花さんのほうが経験値があるし、何より現役エンジニアなので機械の扱いに詳しくて遠隔での指示出しが得意なんです。…あと、僕が現場を見ながら咄嗟に作戦変更をすることも多かったりします。戦闘というと何が起きるのかわからないので。」
そうだね、とカルラさんは微笑んだ。
「でも君はそれで満足しているのかい?」
隠していた牙をついに出した蛇のようにカルラさんは畳み掛ける。
今まで黙っていた刹那が僕の腕にしがみつき、重たい口を開いた。
「どういうことですか…?青葉がプレイグに不満を持っているってこと…?」
「…はっきりと言うならば、これは勧誘だ。
君の頭脳と、彼女の能力がほしい。是非うちの組織に来てほしいんだ。」
彼は僕と刹那に長い爪の先を向けた。
…やはりそうか。
もともと、カルネージとの協定はプレイグの優秀な人材たちを味方につけるためのもの。
プレイグはその中でも、能力があり強い同年代のメンバーを黒が集めてきただけあり、まさに少数精鋭。なかなかこれほどのメンバーを集められる組織もなかなかないと思う。
…だからこそ、カルラさんはその力がほしい。
「氷室君、僕が今日こうやってわざわざ現場に出向いたのも、君達二人ををこの作戦の中心においたのも、君を囲うためなんだよ。君ほどの頭脳の持ち主なら例の能力を使いこなすだろう。そしてそれはヒーロー社会への脅威ともなりうる。」
「…刹那を巻き込むつもりですか。」
例の能力、それは刹那が持つ「時間殺し」のパワーを指す。使い方次第で彼女の父時葉一刻が犯した完全大量殺人のようなことが簡単にできてしまう力だ。それに、刹那は今彼女の母の持つダークパワーによりバフがかかっている状態。下手に使うと何が起こるかわかったものではない。
「…さては青葉を人質に私のこと勧誘しようとしているんでしょ、カルラさん。
私は絶対プレイグに残るからね!!」
ムスッとした顔で刹那がカルラさんを見た。
「…そうか、じゃあこんな話はどうだい?
君の母が残した能力について、僕が知っていると言ったら?」
カルラさんはにやりと不敵な笑みを浮かべた。これは彼らなりの脅しらしい。…しかし、僕もそこまで甘くはない。
カルラさんの言葉を聞いて刹那は気の抜けたような顔をして首を傾げた。
「…母の能力?なになに、何の話?」
「へ?」
カルラさんがぽかんとして目を見開いたまま固まる。
しばらく沈黙が流れて、その後すーっと僕の方によってきて耳を寄せた。
「君、彼女に例のことを伝えていないのか?」
「まあ、混乱させてもいけないと思って」
「他の人から聞かされたらどうするんだ…?並大抵の人間が制御できる力ではない。何か起こったらどうするんだ?」
「うちの刹那はそんなにやわな子じゃないので」
ニコっと笑って僕はカルラさんを見上げた。
「…はぁ。」
切り札が一つ消えたことに対してか、それとも…。真意はわからないがカルラさんは大きく溜息をついた。
「今回は諦めよう。しかし、僕は諦めが悪い。また声を掛けるから、考えておいてくれると嬉しいな。」
カルラさんはそう言って背筋を再度整えて手袋をはめ直す。
「君たちの任務は、あとは柊君の時間停止くらいかな。まあ時間もあるし、遊園地を楽しんでいってくれ。じゃあ。」
パチンと指を鳴らすと、先程までいた人影は消え、床に黒い羽が一枚だけ残った。
「全く、何の話なんだか、私頭パンクしかけちゃったよ。」
歩きながら、むーっと言う顔で刹那が寄りかかる。
「最後は誰かの能力か、それとも言っていた『物に能力を込める』方法を使ったのか、または彼がパワーを持っている人間なのか…。」
「難しい話は一旦ストーップ!!今は遊園地を楽しもっ!!あ、あのアトラクション乗ろーよ!」
そう言って刹那が地下への階段を指さした。
「えーと、どれどれ。あれはボートタイプの乗り物みたいだね。」
地図を覗き込んでいた僕の腕をいきなり引っ張って、刹那は勢い良く駆け出していった。
「青葉、早く早く!」
「うわっ、そんなに引っ張ったら腕取れるぞ!!…ちょっと待てってば!」
階段を降りると、待機列は薄暗く、ところどころに宝石のはめ込まれたトランプやソーサーが吊り下げられていて、それが唯一の光源として怪しく光っていた。
「へぇ、これって『呪アリ』とのコラボライドなんだねー。どうりでモチーフの飾りが多いわけだね。」
「『呪アリ』…?あぁ、『呪いの国のアリス』か。『貴方と私のシンフォニア』を書いた小説家が原作の漫画だったっけ。今アニメ化してるんだっけ。」
「そうそう、主人公のアリスが、呪いの国に迷い込んで、元の世界に帰るため真実を追い求める話だよね!世界観が不気味だけどお洒落で可愛いんだよねー!」
刹那は浮かれた様子で待機列をキョロキョロと眺めながら列を進んだ。
「呪いの国の旅をお楽しみください。黒兎にお気をつけて。」
ボートはゆっくりと動き始める。
舞台は現代に生きる少女、アリス・オノスケリスが何者かによって洞穴に突き落とされ、呪いの国へと迷い込んでしまうところから始まる。一人不気味な森で彷徨うアリスの前に、怪しげな黒兎は手を差し伸べる。
「君をこの呪いの国に連れ込んだのはハートの女王だ。帰りたいなら彼女を殺すことだね。」
何もわからないアリスに、黒兎は嘘を吹き込み自分の目的のために彼女を利用するのだ。
不気味な音楽。摩訶不思議な茶会。ボートは右へ左へ揺れながら、どんどん奥へと進んで行く。
黒兎の魂胆に気づいたアリス。黒兎はそれを裏付けるかのようにアリスの前から姿を消した。
アリスは真相を知るためハートの女王と話をしに、女王のいる城まで単身乗り込む。
そして、ハートの女王が待ち構えるきらびやかな宮殿へと、ボートは入っていった。
「楽しかったねー!!めっちゃ感動だった…!!特に、ハートの女王がアリスと瓜二つの幼い少女だったってわかるところとかめっちゃよかった!!」
刹那が満面の笑みで両手を空に突き上げた。
「最後の伏線?っていうかなんていうか…ラストシーンがめちゃめちゃキレイだったー!ね、青葉!」
刹那が楽しそうにしているのを見ていられるし、遊園地デートっていうのも、結構悪くないかもしれないな。
…って、何考えているんだ僕。
「…じゃあ、次は何乗る?」
「あ、あれ乗ろうよ。あの塔のやつ。」
「えっ、フリーフォール!?…わたし、あのタイプ苦手なんだよね…フワって感じが無理…。」
「刹那…いつも任務であれ以上の豪快なアクロバットしてなかったっけ…。」
「あれは身動きが取れなくて無理なの!任務のときは自分の思い通りに動かせるから心構えがなくても行けるだけ。」
「はいはい、分かった分かった。高くないやつ乗ろうな。」
「このアイス、めっちゃツブツブー。どうやって作ってるんだろうね、青葉知ってる?」
「確か、液体窒素を使って超低温で冷やす、みたいな感じだったかな。…液体窒素は沸点がマイナス196度で融点がマイナス210度だから、冷やすときの温度が普通のアイスよりはるかに低いんだよ。」
「ゆーてん?フッてん?…ナニソレ。」
「融点は、物質が固体から液体に変わる『融解』が起きるときの温度。沸点は、まぁ、液体から気体に変わる『沸騰』が起こるときの温度って思ってもらえばいいかな。刹那も沸騰は流石に聞いたことあるでしょ。」
「あー、お湯がボコボコってなるやつ?あれって液体から気体に変わってるんだね、初めて聞いたー。」
「流石に中学でやったでしょ。っていうか同じ中学なんだし。」
「んー、同じ中学の莉黒に聞いたところであいつもわかんないと思うけどねー。」
「全く…。今度ちゃんと勉強会するべきだな。特にまずいのが…刹那、莉黒、黒の3人か。」
「黒って地頭っていうか戦闘IQとかは高いんだけど、何故か勉強はてんでだめなんだよねー。なんでスコラスティカのトップ中学受かったんだろってくらいには。」
「あの学校はIQテスト方式で入学試験があるから、黒にはぴったりだったんじゃないかな。特に勉強しなかったけどすんなり入ってたしね。まあ中学の卒業試験で苦労して、危うくあいつだけ秀良に入れないかもってなった時は本当に焦ったけどな…。」
「あの時の青葉めちゃスパルタだったよね…。卒業と入学の試験なしに秀良入れて良かったってまじで思ってる。」
「僕等は進学先が秀良だから特別免除だったけど、本当は2人は留年ギリギリアウトだったじゃん。僕がどれだけ心配したと…。」
「まぁまぁ。そんな話は置いといて…。っていうか、青葉はやっぱすごいよね!入学最初の秀良のテスト全教科満点だし、全国のテストいっつも1位じゃん。それに、黒と同じ中学の入試受けて特待生首席のスコアだったのにあっさり蹴ってさ…。行けばよかったのに。」
「いや、まあ別にいいかなって。」
刹那が心配だったから、なんて言えるわけ無いし。
「…にしても、このアイス美味しいね!これオムライスの次くらいに好きかも。」
「へぇ、刹那がそこまで言うなんて。よっぽど気に入ったんだな。」
「うん!また2人で食べよーね、青葉!」
「食べてる最中にもう次回の話をするのか。」
また2人で、か。
やっぱ、悪くないな。
「あーっという間だったね!ほんとに楽しかった!」
「遊園地って、あまり連れて行ってもらった記憶なかったけど、たまには悪くないね。」
時刻はもう夕暮れ。町が眠りつく時間。
そして、夜行性であるこの遊園地はやっとお目覚めのときだ。
…それは僕たちも同じ。
ここから、また計画が動き出す。
また例のアトラクションに戻ると、今度はもう、カルラさんの姿はなかった。
別の案内人に連れられまた地下へと進む。
ここからはひたすら作戦の時間まで待つ。
「晩ごはんとか、お菓子とか買ってきといて良かったねー。こっから時間長いからなー。」
刹那が頬を膨らまして猫の様に伸びをする。
「こら、くつろぎに来ているわけじゃないんだぞ。ちゃんとここからの行動計画を確認しよう。深夜24時、日付が変わると同時に刹那の仕事が始まる。地点Bから地点Jまで、爆弾を仕掛けるために地上に出て、B〜Jの中心に位置する地点Aで刹那は時間停止を使わなければいけない。…ここまで大丈夫?」
刹那は難しそうに眉間にシワを寄せる。
「えっと、私は…地点A、にいればいい?」
「うん、それで大丈夫。夜遅くに出なきゃいけないし、大変だと思うから、今はなるべく寝ておいて。」
わかったぁ、と眠たげな返事をし、そのまま床にころんと寝転がるような姿勢を取ったかと思えば、今度は自分の頭をそっと僕の足に乗せた。
「おやすみ、あおば」
「え、あ、ちょ、僕の膝で…」
膝枕のような格好のまま気持ちよさそうに刹那は眠りに入る。
この状態でどうしろと。悶々とする心を落ち着けようと、きゅっと目を瞑った。
24時。静けさの支配する夜に、計画は動き出す。
「時間殺し 一ノ文字盤」
時計の秒針が止まる。
被害者達の、反逆の狼煙が上がった。
アジトの書斎に座りながら、嬲陀カルラはつぶやいた。
「これで僕は、父とは違うことを証明してみせる。そして、母を奪った社会も、忌々しい慣習も、僕がすべて終わらせる。」
ボキッと万年筆の折れる音が、静かな書斎にただ一つ響き渡った。
そして、ここにもう一人、静かな黒い企みを抱く人物がいる。
「嬲陀空破くん、君のお兄さんの計画は本当に素晴らしい。…これならば不動の四英傑をも崩すことができる。私はそう思っているよ。」
暖炉の火がパチパチと燃える。何を燃やしているのかなど、私はもう知りたくもない。
「…貴方の計画は、うまくいきそうですか?」
話題を逸らそうと、恐る恐る聞いてみる。
優しそうな、まるで物語に出てくる老紳士、或いは祖父のような顔を彼はこちらに向けた。
…犯罪組織のボスとは到底思えない。
安楽椅子を揺らし、老人は静かに答えた。
「そうだね、私の計画は若い世代の者たちに委ねるとしよう。まだ動くときではない。
…彼らの絶望が私の糧になるのだから。」
そう言って少しぬるくなったミルクティーを口にして、彼は言った。
「さぁ、彼らはどんな絶望をするのかな?」
その顔は、とても先程までの穏やかな老人とは似ても似つかないような、
とてつもない憎悪を孕んだ顔だった。
第十三話に続く。




