052 ヴィオっぱいドラゴン
ある日のこと。
裸の女の子たちと戯れようと下心全開で温泉へと向かっていると……。
「ふふーんっ!」
その日のヴィオは、なぜだかすごく得意げな顔をしていた。僕の視線に気が付くと、しゃなりとセクシーポーズを決めてくるレベルだ。まぁセクシーポーズといっても、やってるのはお子ちゃまボディのヴィオだし、セクシーポーズ(笑)って感じだけどね。
そんな朝から様子がおかしなヴィオだったけど、僕が温泉に向かうと知ってからは、余計にテンションが上がっているようだった。自分で自分の体を抱いて「ついにこの時が来たのね…!」とか、よく分からないことを呟いていた。ちょっと心配だ。頭が。
まずは広い脱衣所で脱衣だ。
「失礼します、ルシウス様」
「クー」
首から下げていた金の首飾りを外せば、僕は準備OKだ。普段から全裸だからね。
僕の準備は整っても、僕のお世話をするメイドさんたちの準備はまだだ。
「ルシウス様、こちらでジュースでもいかがでしょう?」
「クー」
ジュースを勧められて、僕は翼を広げて飛んでテーブル席に着く。メイドさんたちの準備が終わるまで時間がかかるからね。ジュースでも飲みながら気長に待つさ。
4人居る僕の専属のメイドさん、クレア、ティア、アンネ、ヴィオ。彼女たちは、こういう場合2対2で分かれることが多い。今回は、クレアとティアが先に僕のお世話をしてくれるらしい。ティアの用意してくれたジュースを受け取って、ペロペロと舐める。
クレアとティアの2人が僕のお世話をしている間に、アンネとヴィオの2人が急いでメイド服を脱いでいく。早さ重視の躊躇の無い派手な脱ぎっぷりだ。それにしても、離宮のメイドさんたちの中でも屈指の巨乳であるアンネと、おそらく離宮のメイドさんたちの中で一番幼いヴィオが並んで裸になると、胸囲の格差がすごい。ボンキュッポンのナイスバディなアンネとつるぺた幼女体型のヴィオの2人は、比べるのが可哀想になるくらい成長の差がハッキリと出ている。下手をしたら親子と間違われそうなほどだ。
「お待たせ致しました」
「ふふっ。脱いできたわよ」
メイド服を脱いで裸になったアンネとヴィオの2人と、クレアとティアの2人が僕のお世話を交代する。
「後はよろしく頼みますね」
「それではルシウス様。暫し、御前失礼致します」
「クー」
僕のお世話に穴を開けないために、クレアたちは、こうして交代して順番に服を脱ぐのだ。ちょっと過保護がいきすぎてる気もするけど、客観的に見れば、今の僕は、目を離すと何をしでかすか分からない赤ちゃんのドラゴンなのだ。魔法やドラゴンブレスなんかも使えてしまうので、要注意の赤ちゃんなのである。
「ルシウス様、どう?何か気が付かない?」
ジュースを飲んで、クレアとティアの脱衣ショーを遠目に楽しんでいると、その視界を遮るようにすっぽんぽんのヴィオがやってきた。ご丁寧に腰に手を当てて、髪を掻き上げる仕草までしている。たぶん本人はセクシーなポーズのつもりなのだろうが、なんだろう、必死に背伸びしているお子ちゃま感が出て、いつもよりも余計に幼く感じる。
「ルー?」
何か気付くこと……?何だろう?分からないな。髪切ったとか?
うーん……神龍に転生してから記憶力も良くなった気がするけど、その記憶力をもってしても、ヴィオの些細な変化に気が付けなかった。
「ウー…」
降参だ。僕はヴィオに首を横に振ってみせる。
「えー分からないのー?まぁちょーっと難しすぎたかなー?」
なぜだか無性にヴィオのお尻をペンペンしたい気分だ。
「実はね。私、昨日大人になったのよ!」
そう言うヴィオの嬉しそうな顔をまじまじと見てしまった。大人になったってそういうことだよな…?
ヴィオの年齢ならそういうこともあるだろうけど……なんで、それをわざわざ僕に教えてくれるんだ?
「だから、ね……」
ヴィオの手が伸びて、僕を横向きに抱っこする。ヴィオの恥ずかしそうにピンクに上気した顔がなぜだかちょっと艶っぽく感じた。バカな…こんなお子ちゃまに僕は…ッ!?
「おっぱい、吸ってもいいのよ…?」
「ウー…」
なんか白けちゃったな……。
「何よ、その反応は!?」
「クァー…」
いやだって、ヴィオにおっぱいは無いのだ。平坦なのだ。無いものをどうやって吸えと言うんだ?
「あれー?なんで?なんで吸わないのよ?私、大人になったのよ!?」
いやいや、大人になったら吸うなんて約束してないし、それに、ヴィオはまだまだ子どもだ。胸だって先端が虫刺されかってくらいしか膨らんでいない。そもそも、なぜそんなに僕におっぱいを吸われたいのか謎だ。
「ねーなんで?なんで私だけ!?」
そういえば、僕は離宮のメイド長とヴィオ以外のメイドさん全員おっぱい舐めてたな。
「どうしてよ…?」
仲間外れは可哀想だと思うが……どうしよう?
正直、ヴィオはすごく魅力的な女の子だ。僕はヴィオのおっぱいを舐めたい。僕は今まで自分をロリコンでは無いと思っていたのだが……認めよう、僕はロリコンだったようだ。じゃあ、本人も望んでいるし、ヴィオのおっぱいを舐めればいいじゃないかと思うのだけど……怖いのだ。僕は自分の中のタガが外れてしまいそうで怖い。
僕は自分のことを変態だと弁えている紳士だ。紳士を名乗る通り、変態なりに守ってきたルールがある。YESロリータNOタッチもその1つだ。
今僕がヴィオのおっぱいを舐めてしまったら、僕はただの性欲モンスターである変態になってしまいそうで怖い。
「ぐすっ…!」
ヴィオの大きな瞳から大粒の涙が零れる。そうだよね。仲間外れは悲しいもんな……。
泣く子には勝てない。僕は意を決してヴィオのおっぱいに舌を伸ばした。




