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第4話 僕を肯定しておくれよ
「誰か 僕を肯定しておくれよ」
息をして
呼吸をして
ただそこに在るだけで
こっちを褒めてくれる
そんな生き物いないかな
従順なペット
全肯定系彼女
うんうんしか言わない友人
空気になった家族
ちょっと 不気味かな
それでもいいなんて
言えないけれど
人間いつだって
都合の良い存在
欲してるでしょ
「全部の僕を 私を肯定してくれよ」
だって
(そうじゃないとこの世界に存在できない)
そう
「この世界にいていい証しをもらっていないんだ」
「だから 誰か僕に頷いて」