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第十六話 魔力について⑤

唐突だがこれからの話を理解する上で非常に大切な、この世界の仕組みについて述べようと思う。


まずこの世界には、一つの大きな大陸があり、魔族と呼ばれる幅広い種族がいる魔王軍と、エルフ、獣人などの人型が主流の種族である帝国軍に分かれる


大陸の3分の1が魔王軍の支配する地域で、残りの3分の2を帝国軍が支配している。

帝国軍の方が支配領域の広さから言えば、優勢だと言えるだろう。

だが決定打は無く、何百年と続く戦争は今でも終わることはない。あるときは魔王軍の方が優勢なときもあった。昔からずっと拮抗状態が続いているのだ。


ここでは、帝国軍についてさらに詳しく説明しよう。


帝国軍は国王を頂点とした組織図になっており、国王は戦争や行政と言った国のこれからを左右する重要な取り決めについての最終決定権を持っている。つまり国王がうんと言わなければ大きな政治の変革はされることはない。


これだけ聞くと絶対王政のような感じがするかもしれないが、それは大きく違う。

なんと国王には、政治的な提案を行うことが許されていないのだ。つまり国王が自分で法律を考えてそれを施行する……と言った権限はない。

助言と言う形で働きかけることはできるのだが、基本的に国王自ら何かを行うことはできないのだ。


そのため、今から言う四つの組織が政治的な行動を行う際、提案したり実行したりする権限を持つ。

つまり立法権を持っていると言っても差し支えない。

そんな政治的に大きな権力を持つ、大きな四つの組織。


その1つ目が、貴族組織。

貴族には公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵と言う四つの位があり、そのほとんどが血統で決まる。ただ一番位の低い男爵でもはるかに平民よりお金を持っているので、財力と言う面から見れば一番力を持っている組織だ。

貴族には行政の役割があり、与えられた地域の政治を行う力を持つ。僕らのいるシルフ街も、しっかりと治めている貴族様がいるのだ。

国王の審判が必要なほどの大きな政治の変革というのは実際には少なく、ほとんどの政治は彼ら主体で行われる。


2つ目が、騎士団。

この国の自治組織であり、司法の役割を持つ。犯罪者を捕まえて罰したり、違法なのかどうか…とか色々と小難しいこともやっている。

魔族との戦争においても彼ら騎士団主体となるため、非常に大きな武力も持っているのだ。

彼らのおかげでこの世界の治安が守られているのだ…ありがたい。


3つ目が、今まさに話題となっている魔術協会。

これは研究機関であり、魔術含め科学の進歩を目指す組織だ。また学校などもこの魔術協会が主体となっており、この帝国の教育機関でもある。

日本の小学校~高校までに該当する一般教育科と、日本の大学に対応する研究科に別れており、一般教育科は魔術に関わらず武術や戦略と言った幅広く学問を学ぶことが出来る。他組織が先生として協力することも多い。

魔術的見地から政治に色々と口出しすることが多く、学校を運営しているために上級階級の人々の訴えを政治に応用させたりする。

ただ僕は学校にも行っていないので、この組織が政治的に何がすごいとかはよく分からない。すいません。


4つ目が我ら冒険者組織

主に人間に害のある魔獣の駆除。また依頼と言う形で多くのことをやる。住民からの身近な要望から、他組織の要望、国王からの要望まで、多種多様。

市民との関わりが深く、中級階級から下の人たちの意見を社会に打診することができる。この世界に国民投票だとか選挙だとかはないので、僕ら冒険者が市民との橋渡しになることが非常に多いのだ。


元々の発足は騎士団が深く関係しており、騎士団が犯罪者を捕まえたり魔王の相手をしたりしないといけない上で、さらに魔物の討伐までやれと言うのはさすがに手が回らない…と言う理由で補助的な役割として発足したのだとか。


騎士団は何だかんだ血統であったりを気にするのだが、冒険者組織は完全に実力主義。どんな者でも入れるし、技術や才能があればすぐに頭角を現し、上に立つ人間になれる。それ故に人も多くなり、力をつけるようになったため国王に発言できるくらいに冒険者組織は成長してきた。


だが元々騎士団の組織だったと言うこともあり、見下す者も多い。実際学が無く文字すら書けない者も多いので、そう思われるのも仕方がないかな~くらいには思っている。


ここで重要なことはこの四つの組織は、上下なく対等であり、互いに監視する役割を持つということ。四つの組織は他の組織に口出しもできるし、国王に政治的な働きかけも可能だ。

今やろうとしているみたいに、怪しい行動をする組織がいれば調査をすることだってできるのである。



僕はクリスタの後を追い、ギルドマスターの部屋に続く廊下を歩く。

朝ごはんを一気に食べたからか、少し胸が苦しい気がした。いつ何時でも携帯しているポーチから、水を取り出し飲む。

歩き飲み…マナーとしては良くないかもしれない。


そんなことを思っていると、前を歩いていたクリスタがチラッとこちらを見た。そして歩くスピードを落とし、僕の横に並ぶようになる。

怒られるのかな?と思ったが、クリスタは全く違う話をしてきた。


「今回の調査は私も同伴することになった。」


「ぶっ……、え!?」

予想外しない言葉に、つい水を吐き出しそうになった。

白金等級である彼女が動くなんて、中々に珍しいことだ。


「今回の調査は冒険者組織の権限を使っての調査だ。言ってしまえば今回の調査メンバーは、冒険者組織の代表パーティーとして魔術教会に出向くことになる。だからこそ私が出向くべきだと、私が決めた。」


「え!?あ、クリスタが決めたの!?何かそこまでさせて申し訳ない。」


「まあ最後までギルドマスターに誓って相談を受けてしまったからな。逆に私が行かないとおかしいだろ。」


「調査に行かせてもらえるだけでも、僕にとっては十分ですけど…それで僕ら以外に誰が今回の調査に加わるんですか?アズと一緒に行動しないの久しぶりだからさ、ちょっと気になる。正直闇魔法の話聞きたいだけだし、人数はいらないんですけど。」


「私とフォス以外にダイヤとサラマンダーギルドの冒険者二人だ。冒険者組織として行くにあたり、シルフギルド以外のギルド冒険者も一緒に行った方がいいだろう……と言うギルドマスターの判断だ。そう言えば、フォスはダイヤと関わりはあるのか?」


「えっと……、誰?」


「はぁ…同じギルド所属の冒険者だろ?なんで知らないんだ?」


「い、いや、クリスタは僕が他人とあまり関わらないことぐらい知ってるよね!?」


「ああ、そういえばそうだったな。フォスは自分より下の等級の冒険者とは関わらないものな。」


「悪意のある言い方をするな。たまたま知り合う機会がないだけです。」


「フォスがアズとつるんでいるからだろ?後輩は皆2人を避けているからな……。」


「うっ、それは…確かにそうかもしれない。」


アズはギルドに入ったときから気性が荒いことが有名で、言い争いをしたり乱闘騒ぎであったりを良く起こしていた。それ故に新しい入ってきた後輩たちはアズを怖い先輩だと思うようになり、すでにいた先輩たちは彼女に関わると面倒なので避けるようになる。

結果として、誰もアズに近づかなくなったのだ。


そんなアズと一緒にいる僕が、他人から見れば怖い人…と見られるのは不思議ではない。

僕が人間関係を積極的に作ろうとする人間でももちろんないので、実際に僕と関わりのある冒険者はこのギルドに20人もいないだろう。


話をしていると、いつの間にかギルドマスターの部屋に着いていた。

つい先日ここに来たときは緊張していたが、話しながら来たからなのか緊張がかなり解れていた。

もしかしたらこれが目的で、クリスタは僕に話しかけてきてたのかもしれない。

そんな訳ないよな……、と言いたいところだがありそうなのがクリスタのすごいところだ。


クリスタがその扉を開けると、中にはいつも通り椅子に座って机に肘を立てているギルドマスターの姿あった。


「おお、きたきた。ごめんね~、急に呼び出して。色々調整した結果、今日出発するのが一番都合良くなっちゃってね。」


「全然、大丈夫ですよ。」


薄緑の髪色の青年は僕の返答を聞くと嬉しそうに微笑み、ん~と背伸びする。

見るとギルドマスターの机の前には、すでに一人の少女が立っていた。


修道服を着ており、真っ白な雪のように綺麗な髪をしている少女だ。

耳が尖っており、首には風のマークが入った銀色の徽章をかけている。


シスター服の上からでも分かるほどにスタイルが良く、余計かもしれないが胸も大きい。

それも大きいなんてものではなく、超大きい。カイヤやクリスタ何かよりも大きいと思う。こんな素晴らしいものを見れただけで、僕は今日という日に感謝した。


耳が尖っているしエルフだろうか?彼女がクリスタの話していた『ダイヤ』と言う女性だろう。

ダイヤは体を動かさず、緑色の目だけを僕らに向けていた。

僕は入ってきた大きな扉をゆっくり閉めると、その修道服の少女の隣に並ぶ。


「時間も迫ってるし手短に今回の調査について話すね。三人とも分かってると思うけど、魔術協会が建ててからずっと明るみにしていない研究施設があった。そこで君たちには五人のパーティーを組んで、調査に挑んで欲しい。メンバーはクリスタとフォス、ダイヤとサラマンダーギルドから、ガーネットと、エメラルドだ。」


「「え!?ガーネット!?」」


驚きのあまり、つい声が出てしまった。

ダイヤも驚いたようで、僕と全く同じ言葉をつい口走る。

ハモってしまうなんて、なんか恥ずかしい……。


「あはは~、驚くよね。白金等級二人のパーティーなんてとっても豪華だもん。なんでもその研究施設がサラマンダーギルドの管轄する場所にあるらしくって、行くなら一緒に行きたいってさ~。」

ギルドマスターはそう言って、愉快に笑っていた。


各ギルドには管轄と呼ばれる場所が指定されており、冒険者はその管轄内の領地を巡回して魔物を狩り増えるのを防いでいる。ただ別に管轄以外の場所で狩っちゃだめ…とかではなく、あくまでギルドが強制的に管轄をパトロールする義務を生じさせることで、魔物の被害を事前に抑えるためのシステムだ。管轄で魔物に関する事故があればギルドに責任が来るため、サラマンダーギルドも危険があったら困ると言うことなのだろうか?


だが、まさかガーネットと言う超有名人が来るとは思っていなかった。

この方はクリスタと同じ白金等級冒険者で、サラマンダーギルドの顔のような存在。白金等級冒険者とは冒険者の憧れであり、夢。世界に七人しかいない白金等級冒険者の一人であるガーネットが有名でないわけがない。白金等級冒険者と二人と一緒の任務をすることはこれほどなく名誉あることであり、僕とダイヤが驚くのも当然だ。


「パーティーのリーダーはクリスタ、副リーダーはガーネットに担当してもらう運びとなった。フォスと、ダイヤには言ってなかったから一応伝えとくね。」


ギルドマスターはそう言うと、机の中をガサゴソあさり始めた。

そして大きな地図を取り出すと、僕らの前に広げ始めた。

そこには僕らがどういう経路で研究施設まで行くのかの道のりが、赤ペンで記されている。


「君たちはこれからここを出発して、まずサラマンダーギルドに行ってもらう。そしてガーネットとエメラルドと合流した後、研究施設に行く運びだ。研究所に到着するのは明日になるだろうから、移動中は十分に休むこと。あと移動はうちの竜車を使うから移動費はかからないし、食費とかも全部ギルド持ちだから気兼ねなく行ってきてね。報酬も用意しとくよ。」


ギルドマスターは道のりをわざわざ指でなぞって教えてくれた。

竜車と言うのは僕らがいつも使っている馬車よりもワンランク上の移動手段であり、値段が張るので僕とアズが使うことはほとんど…と言うか全くない。


荷車を馬ではなく竜…分かりやすく言えば恐竜みたいなトカゲが引いてくれるため、馬車よりもスピードが速い。

いや馬の方が恐竜より早くね?と思うかもしれないが恐竜は言ってしまえばドラゴンであり、魔力の扱いに慣れている生物である。そのためしっかり飼育して調教すれば、魔術の扱いが上手になり馬よりも早く走れるようになるという訳だ。

もちろんどのくらいスピードを出すかによるが、体感では自動車よりちょっと遅いくらい。


実はこの上の移動手段として、龍車と言うのが存在する。

読み方が一緒なのでめちゃくそ紛らわしいのだが、こっちの意味で使われることは基本的にないのであまり問題はない。これは僕も乗ったことがないのだが、ガチの空飛ぶドラゴンが荷車を背負って空を飛ぶのだとか。もう車じゃなくて、飛行機である。


貴族の超お偉いさんとか王族とかが使うので、ときどき空を飛んでいるのを見れたりする。迫力は圧巻で、こんな化け物どうやって調教するんだよっていつも見るたびに思ってるぐらいだ。


「騎士団の調査チームがすでに何回か調査してて何の異常もなかったって言ってるらしいんだけど、僕の勘が言ってるんだよね……絶対なんかあるって。クリスタに調査したいって言われたとき、やっぱりなって思ったよ。」

ギルドマスターは嬉しそうに話しているが……すいません調査したいってクリスタに言わせたのは僕です。


「僕ら冒険者組織からしか見えないところってのが、絶対あると思うんだよ。だからこの調査を僕ら主体ですることにした。それにこのメンバーにしたのは理由がある。クリスタが提案者だから調査パーティーに入るのは当たり前だけど……、何でもフォスは闇魔法に興味があるんだって?」


「え!?あ…は、はい。」

いきなりギルドマスターに話を振られて驚いてどもってしまった。

さっきから醜態しゅうたいばかりさらしているような気がする。


「クリスタが是非ともフォスを勉強させたいから一緒に連れてって欲しいって言うからさ……調査のパーティーに入れさせてもらったよ。調査も大事だけど、勉強することも良いことだ。最新の情報もいっぱい盗んでくると良いよ。」


「はい、ありがとうございます。」


僕はビシッとは頭を下げた。

わざわざ僕のわががままみたいな形で調査を依頼したのに、白金等級冒険者を二人も動かしただけでなくメンバーにまで選んでもらえて報酬までくれる……、なんだか本当に申し訳なくなってきた。


クリスタがわざわざギルドマスターに打診して、ここまで取り付けてくれたのだ。買ってきたケーキでここまで動いてくれるとは、こいつの行動力はどうなっているのだろうか?

非常に嬉しい限りである。ありがとうクリスタ。


「ダイヤをパーティーに選んだ理由は……ダイヤ、分かる?」


「私が魔術協会の研究科を卒業したから…ですか?」


「そうだ。元々魔術協会の一員であった君からしか見えない何かがあるかもしれないからね、パーティに入れさせてもらった。銀等級だからって遠慮せず、ガンガン行動してもらっていいからね。」


「はい。ご期待に添えられるよう全力を尽くす所存です。」

ダイヤもそう言って、深く頭を下げる。


聞こえてきたが、どうやらダイヤは魔術協会の学生だったらしい。

研究科まで行ってるということはよほど頭がいいのだろう。それにお金もあるということだ。

なのにわざわざ冒険者組織に加わるなんて、中々に稀有である


研究科を卒業したならそのまま研究施設で働いたり、先生になったりととれる選択肢はいくらでもあっただろう。

危険が伴う上に給料だって良いとは言えない冒険者になるだなんて、よっぽどの理由があるのかもしれない。


「さて、これで言いたいことは全部言ったかな。調査の目的…経緯…メンバーの選考理由…、クリスタまだ言ってないことある?」


「いや、何もない。」


「そうか。んじゃ、早速三人には行ってもらうよ。準備はもう終わってる?…っていきなり呼び出されて終わってるわけないよね。三十分後、ギルドの裏手に集合ね。竜車そこに用意しとくから。はい、解散かいさ~ん!」


ギルドマスターはそう言ってパンパンと手を叩き、僕らに退室するようにかしてきた。

僕とクリスタ、そしてダイヤは一礼して部屋を出る。


「なあ、クリスタ。」

皆バラバラになって準備をしに行こうとする際、女子寮に向かおうとするクリスタに話しかける。

彼女は声をかけられて、僕に真正面に向き合うように振り返った。


「なんだ?」


「今回の件、本当に助かった。ありがとう。」

こういう感謝の言葉は、思ったらこうして言葉に伝えるべきだろう。

人と言うのはいつ死ぬか分からず、冒険者とはさらにそういう仕事でもある。

感謝や謝罪を一々言葉にするのを躊躇していたら、きっといつか後悔するだろう。

これは僕が冒険者になって、いや日本での経験も踏まえて心からそう思っているのだ。


「ふっ、さっきも言っただろ。私もフォスにあそこまでされなかったら、こんなことは絶対してないさ。それに君はありがとうじゃなくて、ごめんなさいって顔をしているな。」


クリスタは僕の顔に手を伸ばしたかと思うと、頬をつかんできた。

そして上下左右にグイグイと動かしてくる。


「にゃ、なひするんだ!」


「フォスのことだ。自分のせいでこんな大きなプロジェクトを動かして、色んな人を巻き込んでしまい申し訳ない…だとか思っているのだろ?」


「ギクッ……」

ギクッ……、やべ心で思ったことが言葉に出てしまった。


騎士団が何度も調査したのに、何も出ない。それなら冒険者が調査してもきっと一緒だ。

調査理由も僕がカイヤの事象の情報を少しでも得るためのへ理屈に過ぎず、この調査に本質的な意味はきっとない。本当なら僕一人だけ調査に行ければ良かった。


なのにクリスタだけでなくギルドマスターや他の冒険者も巻き込んでしまっている。さらに冒険者組織代表での調査なんて言う大層な称号までもらい、組織ごと迷惑をかけてしまっているのだ。

どうしても申し訳なく思えてしまう。


「これは君の責任ではなく、私の責任だ。この調査を依頼したのはあくまで私で、そこに君は関わっていないことになっている。だからフォスは何も考えずにカイヤのために勉強をしっかりして来い。そうじゃないと、私がここまで頑張った理由がなくなるだろ。」


「それは…、そうですね。はい。」


「それにな、さっきギルドマスターが言ってただろ。あの施設には何かあるって。」


「確かに言ってましたね。」


「ああ。ギルドマスターが言ったことだ、きっと言った通り何かがあるはずだ。だからフォスが言ったことは無駄じゃない。逆に何かすごいことが見つかっても、その名誉は提案したフォスでなく形上提案したことでパーティーリーダーになっている私だ。そうなってもフォスに特別報酬をあげるなんてことはしないからな、覚悟しておけ。」


「クリスタが名誉を頂けるように、僕も全力で調査することにします。」


「ふ、はは、それでいい。ほら時間はないんだ。さっさと準備して来い。」


クリスタはそう言って自分の肩を掴むと、くるりと体を回して背中を叩いてきた。叩かれたことで、僕は一歩足が前に出る。

彼女に叩かれた背中は、先ほどより何倍も軽くなっていた。



ご愛読感謝申しあげます。

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