波紋
主人公がまだ少年だった頃の話。
初投稿作品となります。拙い文章ですが暇つぶしのお供にしてください。ブクマ・お気に入りに入れていただけると大変励みになります。またご意見ご感想と評価大歓迎です!宜しくお願いします。
~~~トゥース暦489年
グリシャ王国北西:北フィヨル地方
この世界の夜は暗い。
煌々と輝く月がゆっくりと流れる雲に隠れると影が一層色濃く深くなった。
監視の目も届きにくくなるその隙に、焚火の僅かな明かりさえも避けるように
動く気配がひとつあった。
その気配の持ち主の名は”グリッド”という。
グリッドは以前から狙っていた部屋の扉の前に着くと、周囲の気配を気にしながら
道具を取り出し扉の鍵穴に差し込んだ。
カチャリ
静寂が支配する闇に開錠を知らせる音が僅かに響き、最小限の動きで素早く
部屋に入り静かに扉を閉める。
防犯のため窓も光源もない部屋では夜目が効くとはいえさすがに何も見えない。
グリッドは襟に片手を伸ばし襟の裏に設えた小さなポケットを探り当てると、
燐寸棒サイズの棒を取り出し目の前に翳した。
少し魔力を通すとその棒の頭が光を放ち周囲の様々な物が並ぶ棚を照らし出した。
グリッドが今使ったそれは、僅かな魔力で使える”火を使わない小さな松明”
のようなもので小さくても立派な魔道具である。
ちなみにグリッドの襟元のポケットには、鍵開けの道具と光の魔道具の他に
もう一本同じように火種となる小さな魔道具もある。
グリッドは魔力も魔力操作もはっきり言えば”少なくて下手”の部類に入る。
強すぎた光を発する魔道具を二本の指で摘まみ、目の前にあげたまま集中する。
眩しさと不慣れな魔力操作に眉を顰めながらなんとか魔力を調節し光量を小さな
蝋燭の火程度まで下げると、指で摘まんでいた棒の頭をクルリと返し、
光が直接目に入らないように光源を掌で包む。
そのまま胸の前で掌を視線の先に反せば即席の龕灯(がんどう)になった。
眼を明かりに馴れさせつつ周囲を見回してお目当てのモノを探す。
「・・・あった」
微かな呟きと共に僅かに微笑む。
視線の先にあるのは年季の入った木製の四角い鞘に納められ無造作に重ねて
置かれた二振りの刀。
グリッドは一振りを手に取り鞘から抜くと刃の輝き感慨深そうに眺める。
その表情もここ10年間の経験とを思えば当然と言えた。
~~~
10年前まだ幼かったグリッドはこの二振りの刀を胸に抱え一人でふらふらと
歩いている所をこの盗賊の頭に拾われた。
それ以前の事は殆ど覚えていない。幼いグリッドの記憶に強く焼き付いていたのは
”目の前の真っ赤と黒い影の女性”
黒い影の女性がグリッドの胸に二振りの刀を押し当て二言三言何かを言うと、
グリッドの肩に手をまわし後ろを振り向かせて背中を押した。
その後どうやってそこまで歩いていたのか?その前後は何も覚えていない。
気が付いた時には粗末な小屋のゴザの上に寝かされていた。
刀を抱えた自分を小屋に連れて来たのは盗賊、刀を取り上げたのは盗賊の頭領。
という事だけは目覚めた直後にその刀を見せられつつ頭領に聞かされた。
この世界では盗賊や敵軍に負ければ、弄ばれ・売られ・殺される覚悟が必要だ。
幼子といえど二振りの刀を取り上げられ殺されるのも当然だと思われた。
その時グリッドにとって幸運だったのは、その盗賊たちは”割といい稼ぎ”で
”子供であるグリッドは反抗できなかった”事。
割といい稼ぎをしていたこの盗賊団はアジトを魔物から守る柵で囲い、
粗末ながらも倉庫・厩(うまや)・住居・人質や販売用奴隷の一時保管に
使う檻、さらには”気に入った女たちを囲っておく”ための個室まであった。
施設があれば他の連中がやりたがらない”キツイ・汚い・臭い”仕事があり、
荷物持ちや飯の支度・馬の世話に攫ってきた女達の世話も雑用係の仕事になる。
攫われた女は奴隷として売られるか盗賊たちが気に入り飽きるまで”飼う”
飼えば当然餌や排泄物の世話、男どもが弄ぶ前後の手入れも必要でその世話は
当然グリッドの役目だ。更にその合間を見て盗賊としての訓練もさせられる。
生きのびる方法を知らなかったグリッドは思考を捨て言われるままに働いた。
その日頭領達が奪ってきた戦利品を倉庫に運び、馬に餌を与え先輩達の飯を作る。
男に気に入られた女は用を足す為の桶と一組の布団が置かれた粗末な個室に閉じ込められ、グリッドは夜のお勤めが始まる前に水桶を持って行き身体を拭かせる。
朝には彼らが乱れて汚れた部屋に入り後始末をする。朝晩に味気のない野菜クズが
入ったスープにひとかけらの堅い黒パンを飼われている女達に配る。
過酷な扱いに耐えきれず命を落とした女も結構な数に上り、その都度部屋から
担ぎ出し土に埋めるのもグリッドの仕事のひとつ。
そんな日々を1年も過ごせば幼い子供が心を閉ざしてしまうには十分だった。
そして気が付けば考える間もなく9年もの月日が過ぎていた。
そんな変わらない日々が過ぎていく中、ある一人の女性が例の個室に押込まれた。
艶のある長い黒髪に黒い瞳、髪の色に対比して白い肌が余計に白く際立つ。
グリッドはいつも通り流れ作業のようにその女性の世話をする。
ただひとつ、いつも通りでは無い事が起きた。
ある朝彼女にあてがわれた個室に入り、無言で桶の後始末と乱れた部屋の掃除をして彼女の食事を渡す。そして彼女は器を返す時グリッドに話しかけてきた。
「いつもありがとう」
今まで飼われた女性からまともに話しかけられた事など一度も無かったグリッドは
空の器を受け取った姿勢のまま固まった。
ポチャン・・・
頭の中でそんな音が聞こえた気がした・・・水面に石を投げ入れたあの音・・・
そして凪の水面に広がる波紋のようなあの感覚・・・
そんな風景のような不思議なものを幻視して、ハッと我に返ると目の前には
固まったグリッドを見つめる彼女が居た。
グリッドと目が合った彼女が微笑むと、どう応えたらいいか判らずに頭が真っ白になり逃げるようにその場を去った。
それから毎日彼女から一言声をかけられたものの、うまく言葉にできず視線を逸らし頭を下げるくらいしかできない。
グリッドは上手く話せないながらも彼女の食事量を誤魔化してスープの野菜の量を
少し増やしたり自分の分の黒パンを隠して持ってきたりと彼なりに気を遣ってみた
そんな奇妙な関係が始まり2週間ほど過ぎた頃には、彼女はグリッドの頭にぽんと
優しく手を乗せ、グリッドもぎこちないながらも笑顔を返せるようになる。
だがグリッドにとって淡く優しい日々はまたしても突然変化する。
彼女は片方の手を伸ばしグリッドの頭ではなく頬にそっと手を添えると優しく撫でた。いつもと違う彼女の行動に少し戸惑いながらもグリッドはそっと目を閉じる。
頬を撫でる彼女の手が心地よかった。そしてまたあの時と同じ感覚におそわれる。
ポチャン・・・
また感じる水面に石を投げ入れたあの音・・・
凪の水面に広がる波紋のような感覚・・・この前よりも少し大きく鮮明に・・・
ふっと彼女の手が頬から離れた時には、夢のような時間をちょっと名残惜しくて
つい彼女の顔を見上げてしまう。
そんなグリッドの寂しそうな目を見た彼女は少し困ったように、そして彼女も少し
名残惜しそうな微笑みを浮かべるとグリッドにこう告げた。
「ここからお逃げなさいグリッド。貴方はここに居てはいけないわ。ここから外の世界に出て自分のやるべき事を見つけなさい」
・・・
その夜グリッドは寝床の上に寝転がると頬に残る感触と彼女の言葉を思い返す。
<・・・逃げる?やるべき事ってなんだ?・・・そんなことできるのか?>
これまで一度も考えたこともなかった事を突然言われたグリッドには
どうしたらいいのか判るはずもなかった。
<・・・もう少しあの人と話しをしてみたい・・・でも・・・何て言えば・・・>
色々なことが頭の中で浮かんでは消えていき、いつの間にか彼の意識は
深い眠りの中に沈んでいった。
翌朝いつもの時間に目を覚まし、いつものように女性を囲っている小屋に行くと
閉じ込められている女達の中から彼女の姿は消えていた。
<・・・連れ出された?>
それだけではない。彼女が居たはずの部屋は用を足す桶も中身は無く、
男と乱れた後も何も無い。まるで最初から誰も居なかったかのように綺麗だった。
<・・・どういうことだ?>
おもむろに立ち上がり隣の部屋に囲われている女に声をかける。
「・・・あ、あの!」
しかし、彼女は昨夜の疲れからか壁に寄りかかり虚ろな目で呆けたまま
グリッドの声にも全く反応が無い。
反応のない女を諦め小屋の外で見張り番をしている男に声をかけた。
「・・・あ、あの!昨日までいた女の人はどこかに行ったんですか?」
「あぁ?おいおめぇ何寝ぼけてんだよ?」
「え?いや、だって昨日居た女の人が部屋から居なくなってて・・・」
「はぁ?どこの部屋だよ?」
「そ、そこの部屋です」
グリッドは入口から頭だけ覗き込むように彼女が居たはずの部屋を指さして、
隣でめんどくさそうに覗き込む見張り番の男の顔を見る。
「おいグリッド、あそこにゃここんとこずっと誰も居ないぞ」
「え?いや、だって昨日まであそこに金色の長い髪の人が・・・」
「プッ、おめぇどんだけ飢えてるんだよ?おめぇも抱きたきゃ自分で攫ってくるんだな」そう言ってグリッドを鼻で笑い、手を振って追い払われた。
<そんな・・・なんで知らないんだ・・・>
他の男達に聞いて廻っても誰一人として彼女を知る者はなく、グリッドが夢見たのか女に飢えてるのかと笑われるだけで終わってしまった。
<誰もあの人を覚えていないなんて・・・俺だけが彼女が触れた頬の感触も
温もりも覚えてる・・・そして彼女の言葉も・・・>
『ここからお逃げなさいグリッド。貴方はここに居てはいけないわ。ここから外の世界に出て自分のやるべき事を見つけなさい』
グリッドには盗賊に拾われる前の記憶などなく勿論父母の思い出などなかった。
しかし名も知らない彼女の優しい眼差しとグリッドの頬を触れた手はとても優しく
母を思わせるような温もりがあった。
それは初恋だったのか見知らぬ母への思慕の念だったのか彼に判り様もない。
ただ彼女が消えた日から毎晩あの言葉を繰り返し考えるようになった。
それから毎日考え続けて二週間ほど過ぎただろうか、グリッドは寝床で微睡みの
中で3度目のあの感覚におそわれた。
ポチャン・・・
水面に石を投げ入れたあの音・・・
凪の水面に広がる波紋の様な感覚・・・この前よりもさらに大きく鮮明に・・・
3度目の波紋をはっきりと感じたグリッドは大きく目を見開き瞬時に理解した。
理屈など無い”閃き”や”直感”そしてその夜、彼は一つの決断をした。
あの名も知らない女性と出会ってから1年。
決意を秘め今までの生活を続けながら戦闘や盗みなど訓練を積み、
自身が持っていた二振りの刀の在処を確かめアジトの警備状況を調べ、
抜け出すための準備を行った。
そして頭領を含め13人が”仕事に出かけ”、
見張りが自分を含め6人と少ない今夜が決行の日だ。
~~~
グリッドが盗賊に囚われたあの日から今日まで過ごした日々が走馬灯のように
一瞬のうちに流れ、あらためて実感を込めた言葉がこぼれる。
「やっと取り返した・・・」
腰に付けた二振りの刀を鞘の上から触り気持ちを切り替える。
「よし、行こう。ここから抜け出す・・・」
改めて即席の龕灯(がんどう)を左手に持ち扉に向かう。
と、ふと気配に違和感を感じ辺りを見回す。
<誰も居ないのに・・・なんだ?>
弱い気配を感じる辺りに目を凝らすが、あるのは据え付けの棚とただの土壁。
右手で腰の刀に手を掛けつつ警戒を緩めることなく近づくが、そこにあるのは
木でできたカラの虫かごがあるだけだ。
警戒したまま虫かごに少し顔を近づけ観察していると、かごの天板部分に
ぼんやりと光る文字が円を描いていた。
「・・・え?・・・これ・・・魔法・・・陣か?」
初めて見たそれを、今まで見聞きした記憶を頼りにでた推測が口に出る。
カタッ
「っ!?」
グリッドの言葉に反応したようにカゴから音が響き思わずカゴから顔を離す。
気を取り直して今度は数十cmほど離れた位置からカゴの中に光を当てると、
何も無かったはずのカゴの奥に見たこともないモノが居ることに気づいた。
光源をカゴに近づけてよく見るとそのモノは眩しそうに顔に手を翳している。
「あ、悪い」
その人間の様な仕草に釣られつい反射的に謝ると、龕灯代わりにした掌を下に反し
直接光が当たらないようにしてやる。
すると眩しさが緩んだせいかそれまで翳した手をゆっくり下ろすと座ったまま
顔をこちらに向け小首を傾げている。
人の形をしたそれはカゴの中でペタンと女の子座りをしていて、その背中には
半透明の蝶のような羽根があった。
着ている服が袖も襟もない白っぽいワンピース・スカートは膝上くらいか。
「・・・えっと・・・妖・・・精?」
確か前に頭領と年寄りの爺が酒の肴に話していた特徴に似ている気がする。
妖精はグリッドの言葉にピクっと反応し不安そうな瞳でこちらを見つめている。
こんなところで時間を費やしている場合じゃないのに・・・と思いつつも
狭いカゴの中に閉じ込められた姿を自分に重ねてしまい何かしてやったほうが
いいような気がしてきた。
「お前も・・・ここから・・・出たいか?」
グリッドの言葉を理解したのかそれまで垂れていた半透明の羽根を徐々に
持ち上あげ、期待に満ちた目でグリッドの方を見つめている。
グリッドがあらためてカゴの作りを観察すると、天板の魔法陣らしきモノの他には
何かしら意味がありそうな模様と、扉には鍵が付いているくらい。
特に罠の様なものは見当たらない。
「・・・このくらいならいけるかな」
鍵開けの道具を使い数秒もかからずあっさりと解き、扉を開いてやると
妖精は簡単に開いたことに驚いたのか扉とグリッドの顔を交互に見くらべて
目を丸くしている。
「もう出れるだろ?」
道具を仕舞いながら声をかけると、妖精は事態が呑み込めたようにトトトと
カゴから出て背中の羽根をパタパタと動かしてから確かめるように飛び上った。
グリッドの頭上をクルクルと飛びまわり顔の前に来ると嬉しそうに微笑み片手で
そっとグリッドの鼻先を触る。
想像以上に喜ぶ妖精の可愛らしい姿にグリッドも釣られて相好を崩せば
口調も自然と優しいものに変わる。
「逃げるぞこっちだ」
グリッドは妖精に手招きすると慎重に扉を開けて外の様子を窺う。
人が居ないのを確かめ、外に出ると隣の食糧小屋の陰に向かい走る。
今夜、村を襲いに行かず留守を預かる者は自分を入れて6人。
この時間帯は一人が入口付近を守り、他には2人が柵の中を巡回していて
今頃は倉庫とは反対に向かっていたはずだ。
計画ではその巡回の二人避け厩と井戸などの陰を渡り、
ゆるくなった柵の隙間から闇に紛れて消えるというものだった。
しかし、ここで一つの誤算が生まれる。
交代要員でこの時間は寝ているはずの男2人が逃げ道の近くで陣取り、
倉庫から失敬してきた干し肉と酒で酒盛りを始めていたのだ。
<よりによってこんな時に始めんなよ・・・>
建物の陰から眉を顰めて見ているグリッドに二人の会話が聞こえてくる。
「どうせ頭領たちが帰ってくるのは明日の夜だ。残りの連中にも分けてやろうぜ」
「おい、あんまり飲み過ぎると酒と肉の量が減りすぎてばれるんじゃねぇのか?」
「へっ、構いやしねぇ。そんときゃグリッドが食ったって事にすりゃいいんだよ」
「こんな時じゃねぇと羽根伸ばせないしな。へへ」
<迷惑なやつらだ。掟破りでシメられちまえ・・・それより他に逃げ道は・・・>
他の迂廻路を探し辺りを見回す・・・ふと妖精が辺りに居ない事に気が付いた。
<そういえばあの妖精はどこいった?上手く逃げ遂せたんだろうか・・・>
思案を巡らしていると、突然馬の嘶きと暴れて壁や柱にぶつかる音が響く
「「ヒヒィィィィンッ!!」」
ドガガッ!ゴスッ!!
「ブルルルッ!ヒヒィィンッ!」
ゴンッ!ガガガッ!
さすがに酒盛り中でも突然の異変に驚き、めんどくさそうに二人が厩へと向かう。
「んったく!なんなんだよめんどくせぇな!」
「おいグリッド!ちょっと出て来いやぁ!馬うるせえぞ!」
グリッドは今更呼ばれたところで返事など返す気などあるはずもなく、
このチャンスに柵の隙間に向けて走りだす。
柵から出る直前いまたに騒ぎの収まらない方を振り返ると、月の光に反射する小さい姿が小屋の裏側からグリッドとは別の方向に飛び去るのが見えた。
タイミングよく起きたこの騒ぎがさっき助けた妖精によるものだとすぐに解った。
「そか、助かったよ。ありがとうな」
妖精の援護に感謝の言葉を呟くと、グリッドも柵の隙間を潜り抜け闇が広がる
深い森の中へ姿を消した。
グリッドという少年の新たな一歩はこの闇から始まる。
*この世界の魔道具*
魔道具:魔法が使えない者でも魔法の恩恵にあずかれる。
魔道具には武器・防具の他に日常生活に役立つ物からレアなものまである。
例:マッチ棒サイズの明かり”光源”と点火器具の”種火”など。
錬金術師や魔法付与師という専門に作る者がいる。
今の時代の技術は古代の技術には遠く及ばない。
今の技術で作れるものは高額ではあるが比較的数が出回っている。
時空魔法など遥か昔に失われた技術も使った魔道具もありレアアイテムがある。
(今の技術では作れない)
稀に古代遺跡や宝物庫に隠されていたり城が建つほどの高額になるときもある。
*用語説明*
龕灯(がんどう)
江戸時代に発明された正面のみを照らし持ち主を照らさないよう工夫された携帯用ランプの一種。