神殺しが居た世界
本編出すたび、ストック消えるよ(´・ω・`)書かねば
俺は、サアラ。雛神 咲亜羅。年齢は多分20歳。
さっきまで神を殺してた。と言うのも…。
神と、堕とされた神である魔王共が、地上で戦争を始めたのが始まり。
当時18歳の大学生だった俺は、神の使いの天使からメシア扱い、神の加護を渡され、魔王と手下の悪魔を排除するように言われた。
だけど…。神は、人間を「使徒」と言う化け物にして、戦争の駒にしている最低な組織だった。
魔王と手下の悪魔共の方は、使徒と言う駒を減らす為、人間を狩って魂を奪っていた。それだけなら、開放すればいいだけ。だったけど、現実は甘くなかった。悪魔に魂を抜かれた人間は、ゾンビ化する。
クソだろ?どっちも……。
だから俺は、神142、魔王139。殺した。
天使も、悪魔も、使徒も、ゾンビも。
…全部殺したけど、その頃には、地上の生物、人間も、綺麗さっぱり居なくなってた。
話がズレたな。ここに来る寸前か…。
最後まで残った神と魔王一体ずつ。追い詰めたせいで結託してな。なんか強力な「神業」を使ってきたわけ。
地面に穴が開いて落ちそうになったけど、一緒に落ちそうになってる瓦礫、足場にして耐えて、殺してから、落ちてやった。そいつらの命で、俺のやる事は全部終わる事になってたしな。
で、落ちた先が、ここ。
---話し終わって、目を閉じ黙った俺を、いくつもの目が凝視しているのが分かる。
まぁ、ドン引きだろうな。ここ聖堂だし。神官いるし。
そんなところに神殺しがいたらそりゃ…。
「悲しい世界で、独りで戦っていたなんて…。決めました!これからは、私がサアラさんの事を支えて戦う仲間になります!」
「やべぇ…、強い訳だ。友達になりたい」
空気読めない「色彩」と「剣」だな。馴れ馴れしくて殺したくなる。
刀を抜こうとする俺の手は、「音」の手に掴まれて止まる。
触んじゃねぇ。
「やっぱり、「異世界の勇者」で間違いないみたいだ。そうなると、これから仲間になる存在。二人以外も、サアラを受け入れてくれるかな?」
手から抜けようと、もがいて叩くがびくともしない。こいつおかしい。
言ってる事もおかしい。殺したい。あぁ、殺したい。
「ちょっと怖いけど…、いいわ」
「…わたし達がよくても、そっちが嫌そうなんだけど」
「お守り対象が増える…」
おかしいのは「色彩」「剣」「音」だけか。他はちゃんと引いてるな。
けど、誰も俺を弾こうとはしていない事が分かってしまった。その事に「音」はふわりと微笑む。
「それでは!勇者7名の無事の帰還を願い、神の祝福を」
「あ゛ぁ!?」
「ほぶっ」(失神)
「王様ーーー!!!」
誰が行くって言ったよ?と言うかどこ行くんだよ?
疑問虚しく、空から光の粉が舞い落ちてくる。これが神の祝福か。…汚らわしい。
でもこれで、儀式が終わったようだ。
「色彩」から説明の為に別室へ行くよう促されたから、聞くだけ聞いてやると言う心境で、ついて行ってやる。
それにしても今日は厄日だな。青空が目に刺さる。
サアラの語りで終わるはずでしたが、短いので祝福完了までを繋げました。