勇者
主要メンバーが出ます。あと数話出したら登場人物紹介を挟むので、今はなんとなく見てくれたらいいです。
――被害、気絶7名。逃亡22名。戦意喪失31名。瓦礫による怪我人4人。
結構人数が居たんだな。全部殺せば0だから気が付かなかった。
「ここはどこだ?お前等は…人間か?」
「ここは、グラスブルー国の王城、祭壇の間です。ここに居る者は、皆人間ですよ」
金髪の少女が丁寧に答える。ふわりと浮かべる笑顔から、目を背けながら続ける。
「そこのは王様?聞いたことない国なんだけど?そこの男は何者だ?」
「ふぇ…えっと…。はい、あの方はグラスブルー国、国王です。あの、世界3大大国の一つである我が国を知らないのですか…?もしかして、異世界から来た、とか…。空からなんてそれしか……。それなら…」
あーあ…。自分の世界に入っちまったな、これ。どう聞いても独り言だし。
「…今ここで、勇者送迎の儀式をしていたのです。そして、気にしている彼は勇者の一人、「音の勇者」です」
さっきまで黙っていたおっさんが、金髪少女の後を引き継ぐ。音の勇者とやらは、微笑んで小さく手を振ってきた。うざい。
「勇者ぁ?」
「はい。私は「文字の勇者」に選ばれた、ヴィル=ハーケル、と言うものだ」
蒼銀の髪に蒼の目をした、賢そうなおっさんだ。話の様子だと勇者は沢山いて、その内の文字…。見た目通りだな。
「俺!俺はディアン=ロワ。「剣の勇者」らしいんだ!よろしく」
笑顔で握手を求めてきた、金髪赤目で美しい剣を腰から下げている緩衝材…、もとい青年。なぜか瞳を輝かせている。こっちみんな。手を握ろうとするな。殺すぞ。
「いいタイミングかしら?私はレア、レア=ダランベル。「錬金の勇者」よ」
ディアなんとかを殴り飛ばしたところで、アルビノカラーが話しかけてくる。大人っぽいが、多分俺より年下。
「フィフィリア=レイ=グラスブルーです!「色彩の勇者」でs」
「わたしはマオ。「獣の勇者」」
「…「音の勇者」、だよ」
金髪虹目少女を遮るように、灰髪赤目のケモミミ少女が喋った。獣耳…本物か?と言うか尻尾が2本あるな。
さりげなく名乗ってないやついるし。どうでもいいけど。目を引く色だな…。
音の勇者は、基本は白、毛先が紫、天辺と白紫の間が黒。と言う、どうやって生えてんだと思う、長くうねる髪をしている。瞳は右黒紫、左蒼のオッドアイ。「色彩」の瞳を除けば、誰よりも目立つ色…。
と言うか…。
「…なんで自己紹介?それも勇者の」
黙って聞き流していたら終わったようで、湧いて出た質問を口走る。
「それは!貴殿が「異世界の勇者」だからである!!」
「あぁ…?」
「ぶくっ…」(泡吹いて失神)
暑苦しく熱弁してきた王様がうざかったからガン飛ばした。気絶された。
王様ぁー!と言う鎧(この流れだと騎士なんだろうな)を無視して「色彩」を睨む。
「あ…。この世界で有名なお伽噺に、異世界から来た人が勇者となって、旅に出る話があるのです。他の勇者も、お伽噺と同じ力を持った人が、勇者に選ばれるのですよ」
お伽噺絶対主義か。かったるい。と言うか異世界から来たなんて決まってるわけじゃないし。おい俺見て笑ってんじゃねぇよ、「音の勇者」。
「とりあえずの事は、理解出来ただろうか?それなら、次は君の話す番だよ」
音の勇者の目を睨む。…逸らされない、穏やかな瞳。
…ため息を一つ落とし、俺は、俺の話を始めた。
_(:3」∠)_




