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PK狩りの結果と… カナエ、始めての同族 


「ウッ……」「ガァ!」「ギャァ!」「いっでぃよ~…… いっでぃよ~……」


世紀末モノの作品に出てくる様な格好をしたPK達が…… イズナに手足を斬られて踞る。


「ま、魔法だ! 魔法で動きを止めろ!」


「射たせる訳……「うぅぅぅ!」無いでしょ?」


魔法で攻撃しようとしたPKの口を千鶴が糸で塞ぐ。


「くっ、撤退だ! てめえ等、ズラかれ~!」


「「逃がさない!」」


「ぐっ……」「ギャア~!」「俺の足と手が!」「火が、火が!」「熱い! 熱い……」


二人の鬼女から、逃げようとしたPK達が次々に悲鳴を上げた。ある者は見えない糸に手足を切り裂かれ…… 又、ある者は蒼白い鬼火にその身を焼かれた。


「安心して……」


「生け捕りにするから♪」


「「かんたんに、死に戻れると…… 思うなよ」」


「「「「「ギィヤァァァ~~!!!……」」」」」


スレイブの国境側の森の樹に、大量のミノムシが現れる……


それは…… 好き勝手やり過ぎて、鬼女の怒りを買った…PK達の成れの果てであった。


「けっこう…… 多いわ…… どう運ぼうかしら?」


「だいたい…… 200人ぐらいですかね…… どうします?」


「千鶴ちゃん、イズナちゃん、お疲れ~♪ これで…… 全部かな?」


「カナエちゃん、お疲れ♪ これで全部よ」


「カナエさん、お疲れ様です。一応…… 全員、気絶させましたが……」


「じゃあ、運びますね~ 来て! ヴァルキリーゴーレム♪」


金と銀のマッスルゴーレムからスパイダーが作った。特殊合金に私の魔力を練り込んだ【聖魔合金】で、私と眷族達の武具を強化する時に、試しに作った女性騎士甲冑を新たにダンジョンに産まれたプチゴールドゴーレムとプチシルバーゴーレムをテイムして、着せたら……


進化しました!


【ヴァルキリーゴーレム】

聖魔王の魔力を受けて、産まれたゴーレム。その姿は…… 美しい戦乙女の彫刻の様な姿で、見る者を魅了する。体内に魔力回路を持つ事で、魔法も使える最強のゴーレム。


普段は、だだっ広いフェアリーガーデンの城で、調度品兼任のガーディアンをして貰ってます。


「ゴルとジル、みんなを指揮して、PKを運んでね? それじゃあ…… 出発♪」


最初にテイムしたヴァルキリーゴーレムに指示を出して、ストレージから取り出した。大八車にミノムシPK達を10体のヴァルキリーゴーレムが積み込み街に帰る。


ウォーターテンに帰ると…… 私のゴーレムを見た街の人達が大騒ぎ!?


「やめて! 魔物の襲撃じゃないの! そこの娘、魔法を詠唱しないの!」


攻撃されそうになったので、ゴーレム達を急いで送還! イズナちゃんとジノさんが、みんなを説得してくれました。


「悪いな、お嬢ちゃん。そこのPKのせいで…… みんなピリピリしてよ~、勘弁してやってくれ」


「「「「「ごめんなさい」」」」」


PKを引き渡したら、蒼のギルドの偉い人とみんなが謝ってくれました。


「あ~びっくりした! どうしようかと思ったよ」


「ま、カナエなら…… この人数なら余裕だろう?」


「失礼な! 私は平和主義なの! 喧嘩は仕掛けないよ……(ボソ)帝国勇者以外は」


ラズリちゃんと話していると、さっき魔法を射とうとした子が近付いて来た。


「さっきは…… 本当にすみませんでした!」


「カナエちゃん、この娘はね…… 俺達が着いた時に、PKに絡まれて居てね…… 許して上げてくれないか?」


「びっくりしたけど、もう怒って無いよ。大丈夫だった?」


「はい! ジノさんが助けてくれました」


「そっ、良かったね…… 貴女…… 妖精?」


「あっ、解りますか? 一応…… 妖精のレア種族なんです。人サイズの妖精なんて珍しいですよね? 普通の妖精と同じで、打たれ弱いですけど……」


「えっ!? 普通の妖精って…… 打たれ弱いの?」


「よわよわですよ! も~う、虫か!と思うくらいに…… もう、辞めようかな……」


妖精少女のマナちゃんは…… 今までの事を話してくれました。


最初の頃は、レア種族になって嬉しかった事やPKされて、お気に入りの装備が無くなった事…… 挙げ句の果てに、今回の騒動で心が折れたみたい。


「ねぇ~ カナエちゃん…… 鍛えて上げたら? カナエちゃんなら妖精の育て方、解るんじゃない?」


「…… マナちゃん! 一緒に行こう! 私はマナちゃんにも、この世界を楽しんで欲しい!」


「えっ、あ、あの……」


「おっ! カナエがやる気になってる」


「あら? また可愛い娘ね♪ どんな服が良いかしら?」


「千鶴もやる気だな…… また小学生組が増強されるのかよ……」


「デンライさん、お兄さんは大変ですね……」


「ちゃんと鍛えないと、エンやシュウ達に抜かれるかもな?」


「くっ、プロプレイヤーと兄としての威厳が……」


「あの…… 私はどうしたら?」


「とりあえず…… あの娘に相談すると良いよ。少なくとも、今の数倍…… 数十倍は強化されると思うから……」


「きょ、強化って…… なにされるんですか!?」


「さぁ~っと…… 先ずは、身体測定からかな?」


「そうね…… 服を作る為にも…… 詳細な採寸をしないと……」


「ひぃ!? あ、あの、その……」


「大丈夫だよ。ちょっと身体データを見るだけだからね……」


「大丈夫ハァハァ…… 大丈夫ハァハァ…… だからねハァハァ……」


「ひいぃぃぃ!!」


カナエと千鶴に妖精少女のマナちゃんは、悲鳴を上げながら連れて行かれた。


「妖精が弱いなんて…… そんなの幻想だと教えてあげるよ!!」


こうして…… カナエによるマナちゃんの強化は決定したのだった。



次は… マナちゃん補完計画…かな?


ご意見、ご感想をお待ちします。


後…


誤字脱字報告、文章とストーリーの評価も、お願いします。

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