邪悪に引き裂かれた母娘…… 混沌と破壊の申し子達が激怒する!!!
何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。
~ 京江戸城に突入前…… 裏の京江戸 ~
「それじゃあ、今のお城はダンジョンなの?」
鬼香の話によると……
穢れに侵食された事で、チヨ姫の母…… 愛の方様こと愛香さんの張った特殊結界の〝迷宮牢獄〟が暴走……
京江戸城の本丸は、巨大なダンジョンと化したと……
モナ達は、説明を受ける。
「はい…… 今の京江戸城は、魔境…… 愛香に穢れを侵食させた邪悪な者…… そして、血に餓えし蒼人達…… まさに魑魅魍魎が跋扈する魔境と化しているのです」
「チヨマルちゃんのお母さんを助けるには、そのダンジョンを攻略しないと……」
「ですけど…… チヨ姫がいるのならば…… 私が愛香の下に、皆さんを導く事ができるかも知れません」
「そんな事が?」
「穢れに侵食された愛香の力…… 混沌神様のお力により、穢れの力と混ざり合った私ならば…… 身体に流れる帝の血を辿り、愛香の結界に干渉する事が可能です。そして…… 愛香の娘のチヨ姫ならば、魔境と化した結界内で愛香を感じ取れるはず……」
「わら…… せっしゃが…… 母上を感じとる?」
「チヨ姫、難しく考える事は無いの。あなたは、ただ愛香を思えば良い。その強い思いが…… あなたを愛香の下に導くでしょう」
「つまり…… チヨマルちゃんが愛香様の下へ行く為の鍵?」
「ええ…… しかし、愛香の近くには…… 愛香に穢れを侵食させた者がいるはずです。チヨ姫だけでは、邪悪なる者達の手に落ちるでしょうが……」
「なら……」
「そうだね……」
「うん」
「私達が行きます!」
「ならば…… 先ずは、私達が魔境への道を開くといたしましょう。用意は…… 良いですか?」
モナ達が頷くと…… 鬼香と右鬼、左鬼の姿が巫女装束に変わる。
「では……」
鬼香、右鬼、左鬼が舞い始める。
神に祈る様に……
「破壊と混沌の申し子達よ…… どうか…… 愛香とチヨ姫を…… 私の妹と姪を頼みます」
3人の舞いが終わると…… 障子戸が現れる。
「「「「はい」」」」
チヨ姫を連れて、モナ達が障子戸を開き潜った……
・
・
・
「君達…… どうやって現れたんだ?」
「それは…… 秘密です。処で、情報交換…… しませんか?」
「どうやら…… 私の知らないクエストが連動して発動している様だな…… 私の情報が有効になるか解らないが…… 頼むよ」
カノンは、教官から将軍が出したクエストの情報を…… 教官は、カノンから京江戸城がダンジョン化した経緯の情報を交換した。
「なるほど、邪悪なる者達の暗躍か…… PKに依頼を出したのは、そいつ等か……」
「たぶん……」
「くっ…… どうやら、その邪悪なる者達の中には、プレイヤーがいる様だな…… じゃなければ、PKがダンジョン内を安全に彷徨いている理由の説明ができない……」
「はい…… なので、PKの相手…… 任せて良いですか?」
「ふっ…… うちの馬鹿共を唆した御礼もしたいしなぁ…… 良いだろう。私はダンジョン内のPK狩りに回るとしよう」
「一人で大丈夫ですか?」
「心配は無用…… 私は、元々が傭兵…… 一度ダンジョンを出て、将軍側にも情報を伝えるとしよう。その後、パーティーを再編してPKを狩るとするよ…… その娘、訳ありなのだろう? 攻略は任せる」
「はい…… ご武運を」
「お互いになぁ……」
・
・
・
「それじゃあ、チヨマルちゃん…… お母さんの事を頭に浮かべて」
「う、うむ…… 母上……」
教官と別れ…… モナ達は、ダンジョンの最奥に向けての道を開く為に、チヨ姫の導きに頼る。
「母上…… 母上のぬくもりをかんじる…… それに…… よわいけど…… もうひとつ…… 母上にかさなるように…… あたたかいなにかを…… かんじる?」
「かさなる? お母さんに……」
「それって…… まさか……」
「赤ちゃん?」
「多種と交わると穢れやすい…… お腹に赤ちゃんがいるから狙われたんじゃあ……」
「あかちゃん…… わらわの…… きょうだい?」
「チヨマルちゃん?」
「わらわのきょうだいが…… けがされる…… 母上ときょうだいが……」
母が妊娠中で穢れに侵食されていると感じたチヨ姫は、耐え難い不安に崩れ落ちそうになる。
「チヨマルちゃん…… チヨ、しっかり! 今、あなたがお母さんを見付けないと、助けられないの!」
「モ、モナ姉上……」
今にも涙が溢れそうな不安に震える瞳で、チヨ姫がモナを見上げると……
「だいじょうぶ…… 助けるよ…… 私で、絶対に!」
モナの言葉に…… カノン、カンナ、ツグミが力強く頷く。
「モナ姉上…… みなさま…… 母上…… みつけた!」
チヨ姫が母の居場所を感知すると、同時にモナ達の目の前の地面に障子戸が現れる。
その障子戸が開くと同時に、モナ達は…… 飛び込んだ!
・
・
・
「くっくっくっ…… 姫には逃げられたが…… 極上の母体と被検体を手に入れた……」
黒い司祭の様な姿をした人物が…… 目の前で結界に閉じ籠る女性を見て嗤う。
「いかに拒もうとも…… 我等の神のお力は拒めない…… 無駄な抵抗などせずに…… その身を我等に差し出して…… 我等の神の祝福を受けるが良い……」
「誰が呪いなど…… 受け入れるものか!」
「!?」
天井から現れたミニマザーが一撃で、黒い司祭姿の人物を吹き飛ばした!
次は…… 邪悪なる者の正体は…… かな?
ブックマークに誤字脱字報告と、この下の広告の下にある評価の星付けも…… お願いします。
後……
ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。




