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新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る【本編は…… 一応、完結しましたが! 外伝、始めました♪】  作者: チキンとり
外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?
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本編と外伝合わせて400話記念特別閑話 仮面ヒーローカオス ~ エピソード0誕生!?混沌人間 ~


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。


400話記念に、仮面ヒーローカオス事、ジノの過去話をどうぞ( っ・ω・)っ




「ぐあ!?(あっ、俺…… 死んだな……)」


モンスターに跳ね飛ばされた瞬間にそう思った……


「ぐふぅ……」


跳ね飛ばされた先に叩き付けられた激痛で、意識が暗転した。


 ・

 ・

 ・


その日俺は…… 世界初のフルダイブ型VRゲーム〝新世界〟のテストプレイをしていた。


年齢が30台半にして定職を持たない俺に…… 幸運にも新型ゲームのテストプレイヤーに選ばれたと通知が来た。


新薬の治験等と同じで、テストプレイ期間中は医療機関に泊まり込み給与も出る。


まさに、美味しいバイト…… そう思っていた…… さっきまでは……


「いっ!? つぅ……」


回りの喧騒に意識が起こされた後、息をしただけで激痛が走る。


『今回は、感覚のテストです。現実と同じ痛覚で戦闘をお願い致しますが…… 現実と同じく痛みを感じる為に、希望者のみにしますが、特別給与が出ます』


特別給与の言葉に引かれて、現実と同じ痛覚にするんじゃなかったと…… 後悔しながら男が痛む身体を起こす。


「性悪運営…… モンスターの異常暴走と痛覚テストを一緒にやるんじゃねぇよ!」


男達は現実と同じ痛覚のまま、暴走モンスターの群れと激戦していた。


「おい、ボスだ! 群れのボスを倒すんだ!」


一人のプレイヤーの言葉に、男がボスモンスターを探す……


「おいおい…… マジかよ」


ボスモンスターは直ぐに解った。何故ならば……


「デカ過ぎだろうが!」


ボスモンスターは…… 5メートル超えの肉食恐竜に見える地竜だった。


「この異常暴走って…… 彼奴がモンスター達を追い回していたせいか?」


『ゴアァァァァァ!』


地竜の吐いた炎がプレイヤー達を焼く!


「くっ! ブレス!? 恐竜じゃなくドラゴンか!」


その光景に多くのテストプレイヤーが震え上がり……


「う、うわぁ~!」「ヒイィィィ!」


悲鳴を上げて逃げ出した。


「まずいな…… パニックになってやがる」


逃げ出したテストプレイヤー達が暴走モンスターの餌食になる阿鼻叫喚の中で、二人のテストプレイヤーがボス地竜に斬り込んだ!


「チィ! かってぇな」


「弱点は逆鱗か…… 届くか?」


変わった大剣を持つ獣人と騎士姿の人族のテストプレイヤー二人がボス地竜に剣を向けるのを……


「まるでファンタジー物のワンシーンだな」


男は、暴走モンスターに跳ね飛ばされた時に、上がってしまった高台から見ていた。


「あれは……【レオン】の奴だな、もう一人は…… 噂の獣人か?」


果敢にボス地竜に挑むテストプレイヤーに見覚えがあった男は……


「レオンには前の特別給与で世話になったからな…… ぐはっ!? こりゃあ…… 折れた骨が肺に刺さったかもな? 吐血もリアル…… どうせ死ぬならば、喰らえや! ドラゴン!!」


男は…… 手にした剣をボス地竜の喉元の逆鱗に投げ付けた!


ギャカーン! ピキ……

『グ!? グオォォォオゥン!!!』


男が投げ付けた剣は、回転しながらボス地竜の逆鱗を叩いた!


『グゥゥゥ……』


怒ったボス地竜が男を睨むが……


「チャンス…… 尻尾は貰った!」


大剣を獣人が大きく振りかざして…… ボス地竜の尾を切り落とした!


『グアァァァァ!?』


「今だ! 足を潰す!」


騎士レオンが、ボス地竜の足を後ろから切りつけた!


『アギャアァァァァァ!?』


アキレス腱を切り付けられて、ボス地竜が天に咆哮したが…… その時に無防備になった逆鱗に向かい跳んだ者がいた。


「喰らえ必殺の…… 特撮キィィック!!!」


男の飛び蹴りを受けた逆鱗が砕けて散ると、システム音声が流れる……


『モンスター異常暴走のボス地竜を倒しました。ユニークスキル【悪運】を獲得しました』


飛び蹴りを放った男の名は……【ジノ】。後に【仮面ヒーローカオス】となる男だった。


 ・

 ・

 ・


「此処か? 邪神教の隠し施設は……」


ジノが、騎士レオンに獣人【デンライ】とモンスター達の異常暴走のボス地竜を倒してから、ゲーム内で数日後……


拐われた子供達を助けて、子供達を拐っていた邪神教の隠し施設を破壊する為に、ジノは邪神教の遺跡〝生け贄の洞窟〟に来ていた。


「此処は…… 何かの実験施設か?」


地殻変動などで地に沈んだのか? 生け贄の洞窟の奥は建物だった。


「これは檻…… それと人が入るサイズの試験管…… 人体実験でもしてたのか?」


怪しげな実験施設の中を奥へ奥へと進んで行くと……


「光が…… この施設はまだ稼働してるのか?」


『来たか……』


「!? 誰だ!」


『新たな殉教者よ…… さあ、その身を我等が神に捧げよ……』


「アンデッド? まさかリッチ!? 身体が…… 動かない! う、うわぁぁぁぁぁ!!!」


身体の自由が奪われたジノの腹に、リッチが不思議な光を放つ石を当てると…… 石がジノの身体の中に沈む様に消えた。


そして……


ブシュー! ビチャビチャ……

ジノの目や鼻に口、耳から血が吹き出した!


「ごはぁ!? ぎぃ、ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」


耐え難い激痛がジノの全身を駆け回り、脳が沸騰し始める!


『拒絶反応…… まただ…… ならば、せめて…… その身を新たな同胞に……』


「ぐう…… ぎゃあ……(あっ、これは死んだな……)」


アンデッド化したら死に戻るのか?とか考えるジノに……


『ユニークスキル【悪運】が発動しました。体内の特殊アイテム〝混沌石(カオスストーン)〟を使い、特殊な進化しますか?』


(進化? この激痛をどうにかできんなら、進化でも何でもしてやるよ!)


『進化が選択されました。これより進化します』


『うん?…… 同胞にならぬ…… 何故?……』


ドス……

ジノをアンデッド化しようとしていたリッチの腹に、ジノの拳が突き刺さった……


『無駄だ…… !? この力は…… 神の……!?』


リッチの身体から光が溢れ出して…… 爆砕した!


『進化が完了しました。貴方の種族は人族から〝混沌人間(カオスヒューマン)〟に進化しました』


リッチに拳を突き刺して爆砕したジノの姿は…… 仮面のヒーローの姿に〝変身〟していたのだった。




次は…… 外伝に戻って、秘密基地探し…… かな?


ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。


後……


ブックマークに誤字脱字報告と、この下の広告の下にある評価の星付けも…… お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] いつの時代もヒーローを生み出すのは皮肉にも悪の組織か(-_-メ) ジノも只の仕事で始めたゲームでここまで体張る羽目になるとはな(‾▿‾)~ でもこのゲームが有ったから娘や嫁さんも出来たんだ…
[一言] 今は亡き、混沌神の狂信者だった?
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