春の機神祭! そして、モナは出会う?
何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。
「ねぇ…… あの生物みたいなロボットは、なに?」
「アレのこと? お母さんの部屋で見たような…… 確か…… ドラ○ロって名前だったかな?」
「じゃあ、そのとなりの頭にカメラのレンズが3つのは?」
「それは…… 確か、鋼鉄の棺桶と言われてる…… ス○ープドッ○だったけぇ?」
カノンとカンナにツグミは、とある企業の展示スペースで立ち並ぶコラボ機神達を見ていた。
「今年のは…… 戦闘機?」
「それは…… V○ー1Aヴァルキリーって言う可変ロボットのコラボ機神だね」
「アッチの円い盾が付いてるのは?」
「アレはリー○ーで、隣が…… って、モナちゃんは?」
「あれ?」
「そう言えば…… モナぁ~? どこぉ~?」
春の機神祭に来ていたモナ達だったが……
モナは、カノン達とはぐれていた。
「ここ…… どこ?」
立ち並ぶ機神やパーツに目移りしている内に、モナは迷子になっていたのだった。
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「モナ、お前の作った追加武装ユニットなぁ…… 問合せが多くて、機神祭で出店したいんだが…… 良いか?」
キングとクイーン戦で使用したモナ達の追加武装ユニットについて、フェアリー工房に問合せが殺到しているそうで……
「良いですけど…… だいじょうぶなのかな?」
あの時のモナ達が使った追加武装ユニットは、イベントに間に合わせる為の急造だったので、所々の作りが粗く使い手を限定する物だった。
「ああ、だから、武装を限定してマイナーチェンジしたユニットにしようと思う」
こうして…… カノンが使ったユニットは、特殊ライフルを砲身にしたタンク型に、カンナの使ったユニットは、内腕部のパイルバンカーを廃止て、代わりにビームチェーンソーブレードを両手足に内蔵した戦闘機型、ツグミの使ったユニットは、アンカー射出装置内蔵の武者甲冑になる女郎蜘蛛型の多脚昆虫型ユニット……
そして、モナの使ったユニットは、それ等の追加武装ユニットを収納射出できるカタパルト付きの特殊輸送ユニットとして限定量産されたのだった。
「で、その出店スペースに向かう途中で……」
「おうおう!」
「嬢ちゃんよ~」
「ここを通るつもりなら」
「通行料を払いなぁ!」
あらくれ者達に、モナは絡まれていた。
「あの~……」
「Gが無いなら、その鎧をよこしなぁ!」
「確かに…… 見た事が無いタイプのライトアーマーだな」
「限定アイテムか? 高く売れそうだ」
「さっさとしろよ!?」
あまりの事に固まるモナに、あらくれ者の一人が掴み掛かろうとしたが…… 動きが止まる。
「おい? どう……!? 体が…… う、動かない……!?」
「う!?」「がぁ!?」
「あらあら? 何をしているのかしら?」
あらくれ者達の後ろに、何時の間にか〝白いローブ姿の人物〟が立っていた。
「くっ、てめぇの仕業か!」
「〝お姉様〟が来ているイベントで、不粋な真似は困るのよ。連れて行って」
白いローブの人物の後ろから、白い鎧の聖騎士達があらくれ者達を取り押さえて連れて行く。
「大丈夫?」
「ありがとうございます。あの~…… あなたは?」
「うん。〝お姉様の子供達〟のお友達に相応しい娘の様ね♪ こっちよ。付いて来て」
「あ、はい!」
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「ここって……」
「フェアリー工房の出店スペースよ。ここなら、貴女のお友達も直ぐに来るでしょう」
「ありがとうございます! それで……!? いない?」
「あ~! モナちゃん見っけ!」
「カンナちゃん!? みんなぁ~!」
お礼を言ってモナが下げた頭を上げると、白いローブの人物の姿は無く……
モナは困惑した処に、カノン達が現れた。
「モナちゃん、心配したよ…… だいじょうぶだった?」
「うん…… あのねぇ~、変な人達に会ったけど…… 白いローブの人に、ここまで連れて来てもらったの」
「白いローブの人?」
「うん、白いローブを着た女の人…… 見なかった?」
「見てないかな…… カンナ達は?」
「わたしは見てないよ?」
「わたしも…… わたし達が来た時には、モナが一人だったよ」
「カノンくん達の知ってる人かなって思ったけど…… ちがうのかな?」
「どうだろう?」
モナ達が白いローブの人物に首を傾げている頃……
「あ~ん! やっぱり、お姉様のお子ねぇ♪ 可愛すぎる…… 連れて帰りたいわぁ♥」
その白いローブの人物は…… 超望遠レンズでカノンとカンナの姿を見つめていた。
「くっ…… 法律さえ無ければ……」
その白いローブの人物…… その人物は、有名クラン〝救世主〟の聖女……
そう、カナエの従姉妹でストーカーだった人物である。
「接近禁止令があるから…… この位置がギリギリなのよねぇ…… 撮影も禁止されているし…… ああぁん♥ 可愛いわぁ♪」
「「!?」」
「どうしたの? カノン? カンナ?」
「いや、ちょっと……」
「なんか…… せなかがゾクゾクって……」
「だいじょうぶ? かぜかな?」
危険人物の視線を感じたカノンとカンナが、背筋を震わせた。
「あら? お姉様そっくりで勘が良いのかしら? ここまでね…… またね。愛しい子達♪ チュ♥」
「「あぅ!?」」
超望遠レンズ越しに投げキッスして、元ストーカー聖女は姿を消すのだった。
次は、出店物の話…… かな?
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後……
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