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〔閑話〕 イベント時の人々


何とか、週一投稿!


 ~ ナインアール王国の王女セルフィナ姫の視点 ~


イベント開始前…… セルフィナ姫は、王国の元守護騎士長の赤竜騎士アルバと共に軍の上層部と最終確認をしていると……


「伝令です。アルバ様にお客様です!」


「客? この非常時にか?」


「まだ、時間があるわ…… かまわないから、通してあげて」


「はっ、此方らへどうぞ」


騎士に案内されて、現れたのは…… 可愛いらしい蒼人(プレイヤー)の黒猫獣人少女?


私は、緊張気味の少女にプレイヤーだと教えると驚いて確認してきたので、【レアジョブ】の王女のロールプレイしてる事を伝えた。


「姫、よろしいかな? カナエ殿、あの時は世話になったのう…… しかし、このような時に城壁の上に何用かな?」


「あっ、はい! 実は…… 狙撃の為に高い場所を、探してまして……」


「なら、見張り台がいいわね? こっちよ♪」


側近の近衛騎士イザベルに、注意されながら話しているとアルバさんが私に一声かけてから、少女に訪ねると?


狙撃の為に高台を探していたので、見張り台に案内する。


少女の名は、カナエと言い。


見張り台で狙撃位置の確認が終わると、お茶を飲んで良いかと、聞いてきたので許可を出すと……


可愛らしいフリルが付いたエプロンのポケットからテーブルとイスを出しては…… 茶菓子まで用意して茶を入れ始めた。しかも、タピオカミルクティーだった。


あまりにも美味そうなので、観ていたらお茶会に誘われてしまった!?


毒味と称して、イザベルがマカロンを満面の笑みで食べている。私のまで手をだしたので…… パシッ! 扇子で叩いた。


イザベルが羨ましそうに、こちらを見た時に…… イベントが開始!


カナエが狙撃位置へ移動しては、スナイパーライフルを構え…… 発射する!


先行して飛んで来たワイバーンが…… 一撃で墜ちた!?


その後も、カナエは魔物達を次々に狙撃して行く……


(凄い…… 全弾命中してる!)


ゴブリンクイーンを倒し、勇者の後を追うと言って城壁から飛び降りた時には、本当にびっくりした!


カナエは舞う様に飛び上がり、可愛いい御辞儀して飛んで行ってしまった…… 獣人じゃないのかしら?


「あの馬車…… 何か在りそうね……」


「姫! 敵の増援です!!」


勇者達が乗る装甲馬車とカナエを見送っていたら、警戒していた兵が声を上げた。


「出番かしらね? 【メアリー】?」


「はい、ますたー? わたしたちのでばんですね♪」


私の背後から、もう一人の私が現れる…… 私の【サポートユニット】の【メアリー】だ。


私のサブジョブ【人形師(ドールマスター)】で、【量産型メアリー】の【メリーさん】を騎士甲冑姿で数十体召喚。


「さあー 始めましょうか♪」


戦闘準備が完了すると、カナエの事が気になったので……


(念の為に、ジノさんに緊急依頼しときましょう)


セルフィナは、フレンドリストからメールを送るのだった。



 ~ デンライの視点 ~


イベント開始時、俺は…… 俺の元国民と共に最前線で魔物を倒していた。


今、思い出してもムカつくゲス王の命令で…… 俺は、奴隷にされた元国民を守りながら、より多くの魔物を倒す!


俺は、テストプレイの時に…… 多くのクエストをこなしていて…… 気付いた時には、獣人の王になっていた……


獣人達の王は、強さが求められる…… 様々なクエストを仲間とこなす内に、俺は条件を満たしていた。


最初は、集落くらい小さな国だった……


その内に、見た目で選んだプレイヤーだったり生産職で戦闘が苦手な獣人達が、俺の元に集まり出して……


国が大きくなり始めた矢先に、特種魔物の襲撃…… そして……


あのゲス野郎が、獣人狩りを始めやがった。


そいつは、テストプレイヤーで…… 俺と同じくクエストをこなし、砂漠の国の王になっていた。


砂漠の国の名は【スレイヴ】…… 通称〝奴隷の国〟だ。


大森林に有った俺の国と山脈地のグライント帝国、ナインアール王国や諸国連合に隣接した。


その国は……


その名が示す通りに奴隷の国だ…… 国民の8割が奴隷の国で、一部の特権階級がこの国を動かしている。


「可愛い獣人にスゴい…… エロい事したい!」


ゲス王のその一言で、戦争勃発……


最初内は、何とか戦えていたが…… 多勢に無勢…… 数十万を超える奴隷兵士を前に、俺達は成す統べなく……


大半の国民を逃がした処で、捕まった国民を盾にされた……


俺は…… 降伏した。


捕まったテストプレイヤーからの苦情に、運営が素早い反応で…… 法的に対処した。


その事により、ゲス王は…… リアルで塀の中に……


プレイヤー達は、希望者には上手く逃げた設定に出来る救済処置が行われたが……


俺は…… 緑人の国民が気になり、そのまま奴隷として残った……


リアフレで新世界でも盟友の英雄騎士レオンが、俺らしいと笑っていた。


その後は、元国民達の身の保証を条件に闘技場の戦闘奴隷に……


色々な条件下で戦う中、状態異常にならないユニークスキル【健康な肉体】を手に入れた。


イベントが始まる前に、ゲス王に獣人奴隷達を率いて戦えと命令された…… リアルで実刑を受けた前ゲス王の実子設定の緑人は…… ゲス王そのままだった。


王国との国境方面に凶悪な魔物が発生して…… 俺達、獣人奴隷が配置された……


あのゲス王は…… 俺達、戦闘奴隷を始末する気だ……


「デンライ様、あなただけでも…… 逃げてくれ!」


余りの魔物の数に、絶望した獣人が叫ぶ!


「くっ、 護りを固めろ! 負傷者は下がれ! 皆、生き残るぞ!」


戦闘奴隷でもLvの低い者達が負傷し倒れる…… 獣人は魔力が少ない…… つまりは、戦士系のみで回復役が居ない……


全滅が、俺の頭を過った時に…… 眼の前の魔物が吹き飛んだ!?


「間に合ったな。デンライ、もうバテたのかい?」


「うるせえぞ! レオン…… ありがとよ」


俺達は、突如として現れたレオン率いる王国騎士団と共闘して魔物を倒す!


「デンライ! みんなを連れて、王国に来い」


魔物を粗方倒し終わる頃、レオンが王国に奴隷達を誘う……


「しかし、俺達が逃げたら人質の命が……」


「大丈夫だ! 言ったろ? みんなを連れてと」


レオンが【スレイヴ】の方向を指差すと、騎士団に護衛された数台の馬車が此方に来るのが見える。


先頭を走るバイクに見覚えがあった…… ジノさんだ!


テストプレイの時からの付き合いで、レオンと組んでた時に仲良くなって、色々と世話になった人だ。


「よう、デンライ! レオン、依頼の通りに人質救出して来たぞ」


「お疲れさまです! ジノさん、このまま護衛もお願いできますか?」


「悪いな、レオン…… 姫さんからの緊急依頼だ。小さな女の子があぶないらしい…… デンライ、レオン、またな」


「ジノさん、ありがとう!」


「ジノさん、依頼料はイベント後で!」


バイクで走り去るジノさんに、俺達は大声で声をかけると……


ジノさんは、返事をする様に片手を挙げた後に速度上げて去って行く!


「じゃあ、みんな逃げるぞ!」


ジノさんを見送った後は…… レオンと共に魔物を蹴散らしながらの大脱出!


「久しぶりに、スカッとしたぜ!」


これで、やっと鈴…… 此方ではリンか? リンに逢いに行けるな…… リン、イベント大丈夫だったかぁ?



 ~ ???の視点 ~


やっとだぁ…… 待ちに待った…… この時が来た! 復讐の時!


あの小娘に関わってから…… 私の不幸が始まった……


GMを補佐する立場から、開発部の動作確認と言う名の人体実験のモルモットに……


長かった…… ゴブリン♀にされ…… 群がるゴブリン♂を倒す内に、気付けばゴブリンクイーンになり…… これまた、群がるゴブリンキングを殴り倒して配下に……


貞操の危機に怯える日々…… これもそれも、あの小娘のせいだ!


復讐するは、我に有り! いざ行かん、戦場に……


 ~ イベント終了後 ~


新世界開発部の会議室で……


「君の行動は、面白いけどね…… 今回は、さすがにちょっとね? 未成年を狙うのは…… ね…… 法的手段にでるよ?」


「すみませんでした!」(土下座)



次は… 二章かな?…


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