カナエ、特等席でイベントを観覧する? そして、ヒーローは教祖に出会う……
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「お姉ちゃん!」
「お帰りなさい♪」
『『『ワン♪』』』
せっちゃん達にレフェリーストップを受け、フェアリーガーデンに戻った私を……
元闇の眷属女神と…… その膝の上で、女神に抱き付かれた緑人の少女、その足下で伏せていた【はうりんぐ】が出迎えてくれた。
「ただいま…… で、どう言う事?」
「姉さんと義兄さんの子達が可愛かったので、代わりに抱っこしてみました……」
「あのね。このお姉さんとメイドさんが、やさしくしてくれたの。この犬(?)さんも、いっしょにいてくれたの」
そう言って、機獣化したはうりんぐの三つの頭を順に撫でる少女。
はうりんぐも、嬉しげに尾の蛇を振る。
「この子…… 可愛いです♪」
「ほどほどにねぇ…… ありがとう」
ロッテ達が用意してくれたリクライニングチェアに腰掛けながら…… カナエが空間に映された映像に目を向ける。
「ねぇ、ジ…… ヒーローさんと戦ってるのは、誰?」
「え~とねぇ、きょうその…… まおうって、言ってたよ」
「【教祖の魔王】? PKの人は…… どうなったの?」
「それがですねぇ……」
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~ カナエと白銀の天勇者が離脱した直後…… ~
「会いたかったぜ…… 仮面のヒーローさんよ!」
両手に持つ武器を振り回しながら、PKが不敵に笑う。
「見覚えは…… 無いが?」
「だろうな…… 初めましてだからな」
「その初対面のPKプレイヤーが、何の用だ?」
「つれないねぇ…… 俺達のクランのアジトを、数多く潰してくれた癖に」
「悪いが…… それが仕事だからな」
「まあ…… アイツ等のやり方は、俺も嫌いだったから良いとして、問題は…… 俺よりも、先に仮面のヒーロー! あんたと戦った事だ!」
「戦闘狂か…… 厄介そうだな……」
「苦労したぜ…… あんたに会う為に、掲示板に張り付いて…… やっと見つけた獣人のプレイヤーに逃げられたりな」
「獣人の…… プレイヤー……」
「それも、今日で終わりだ! あんたを倒!?」
ジノの拳が…… PKプレイヤーの顔にめり込んだ!
ドッゴーン!!!
PKプレイヤーが、勢い良く吹き飛ぶ!?
「お前か…… 俺の宝を襲ったPKは!」
「なあ…… 獣王……」
「なんだ…… 魔王……」
「近くで悲鳴と共に飛び上がってるPKは…… 何したんだ?」
「触れてはいけない…… ヒーローの逆鱗に触れたんだろ……」
空中に打ち上げられたPKを…… ヒーローが追撃する!
それは…… 緑のメダルでコンボ分身した後、全てのメダルでコンボ必殺を決める! 明日のパンツが在れば大丈夫のヒーローの様に……
その光景に…… 思わず、休戦するデンライと挑戦者の魔王だった。
「俺が挑む時は…… 真っ向勝負にするわ……」
「そうしろ…… 後、今の時期は獣人魔王と戦うなよ」
「何でだ?」
『私も知りたいな……』
「「うお!?」」
突然現れたフードを被るローブ姿の人物に、デンライと挑戦者の魔王が驚く!
そのフードを被るローブ姿の人物は……〝教祖の魔王〟だった。
「きょ、教祖!? てめぇも来たのかよ。城の守りは…… どうした?」
『我…… お前と違う…… 代理の者を置いて来た……』
「代理?」
『〝魔王召喚〟を使い…… 不死の魔王を喚んだ……』
「チッ! その手があったかぁ~」
『お前には…… 無理…… 喚び出した時は…… 喚び出した魔王は好戦的だ……』
「確かに…… 俺だと、殺り合うだろうな」
『そうだ…… ところで…… 獣王…… 今の時期に獣人の魔王と戦うな…… とは?』
「プライバシーの事で、俺からは言えんな…… 詳しく知りたいのならば、本人か…… そこのPKで〝リフティング〟してるヒーローに聞け」
『ふむ…… 解った…… ヒーローに聞く……』
「あっ…… お、おい! 行っちまったよ…… 大丈夫か?」
「あいつにとって、獣人魔王は神だからな…… おっ! そろそろPKが消えそうだぜ」
挑戦者の魔王とデンライが見上げる先に…… ズタボロのPKリーダーに、オーバーヘッドでキックを叩き込むヒーローの姿が見えた。
ドッガーン!!!
「「シュゥゥゥゥゥトォォォ!!!」」
地面に向かい、ヒーローの全力キックで叩き付けられたPKリーダーに…… 思わず、デンライと挑戦者の魔王が叫んでいた。
「ぐっがあ…… 強過ぎんだろがぁ……」
PKリーダーが粒子になって死に戻る…… ガシッ!?
「な!?」
「誰だ?」
『初めまして…… ヒーローさん…… 貴方に聞きたい事がある……』
死に戻る為に、光の粒子になって消えようとしていたPKリーダーを掴み、フードを被るローブ姿の人物が現れた…… 教祖の魔王だ。
『我…… 教祖の魔王…… 我等が神……〝獣人魔王〟様について…… 貴方の知る全ての事を教えて欲しい……』
「嫌だと…… 言ったら?」
『武力を行使する…… 事にする……』
「何を! 放せ!? ギャアァァァ……」
教祖の魔王が掴んでいたPKリーダーを闇が包む!?
『ギャアァァァ!』
闇の中から、〝アンデッド〟化したPKリーダーが現れた。
『さあ…… 何としても…… 神について…… 語ってもらうよ…… ヒーローさん……』
教祖の魔王の足下から闇が広がり、アンデッド化したモンスター達が現れて……
ヒーロー(ジノ)に襲い掛かるのだった。
次は、教祖の魔王の能力は…… かな?
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後……
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