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噂の獣人魔王登場!? その時、勇者側と魔王側は……


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。




 ~ 魔王の夜会クラン拠点〝夜会城〟~


「おのれ…… 挑戦者め!」


「あの馬鹿……」


『ちょっと! どう言う事よ!!』


『ずるい!』


挑戦者の魔王が、〝獣人魔王(カナエ)〟のもとに行ったと知り、魔王達が騒ぎ出す。


『わたしも行く!』


『私だって!』


「待ちなさい! 今は、夜会城の防衛が先です! 行ったら…… 解ってますね?」


『『……』』


才覚の魔王の言葉に、女帝と小悪魔の魔王が黙るが……


「才覚よ……」


「王、どうしました?」


「解らん奴がいた様だ……〝教祖〟が獣人のもとに行ったぞ」


「!? あの…… 狂信者が!!!」


『失礼な……』


「教祖! 今すぐに防衛に戻りなさい!」


『我は…… 挑戦者とは違う……〝代わり〟を置いて来た……』


「「『『〝代わり〟?』』」」


『〝魔王召喚〟で喚んだ……〝リッチ・ロード〟を置いて来た……』


『『その手があった!』』


「やめんか! コラァ!!」


「教祖よ」


『何に…… 王?』


「その不死の魔王は…… 大丈夫なのか?」


『あの方の素晴らしさを…… よく〝言い聞かせた〟から…… 大丈夫……』


「なら良い…… 俺も会いたいからな、獣人魔王を城に連れて来い」


『言い方が気に入らないけど…… 招待するから…… あの方を迎え入れる用意…… お願い……』


「フン…… 聞いたな? 教祖が獣人魔王を連れて来る。向かい入れる用意をせよ!」


「『『はい』』」


「挑戦者の魔王(中ボス)フィールドには、私が代わりに守ります」


『了解、ところで……〝魔剣〟は?』


「魔剣は、千客万来の様だな…… どうやら、〝勇者〟側も動き出した様だぞ」


『ヤバそうになったら、わたしも魔王召喚するよ?』


『私も喚ぶわよ』


「仕方がないですが…… できるだけは、手懐けて下さいよ」


『『了解♪』』


「やれやれです…… 王?」


「城の〝黒騎士〟達を動かす…… 配置は任せた」


「解りました。ですが、貴方は我等の切り札……〝力〟を使い過ぎないで下さい」


「ああ…… 解っている」


才覚の魔王が、王の魔王の前から消えると……


「さあ、我が城に群がる虫共を駆除せよ!」


王の魔王の言葉で、夜会城の至る処に配置された……


装飾された黒いフルメイルの騎士甲冑達…… そのフルフェイスの隙間が赤く光るのだった……


 ・

 ・

 ・


 ~ 巨大陸上戦艦ブリッジ ~


闘商を始めとした〝雇われ連合〟のプレイヤー達は……


魔竜のスキルで錯乱した生産プレイヤーが召喚した緑人の少女を探していた。


「緑人の少女は…… 見つかったか?」


「くまなく探しましたが……」


「くっ、やはり……」


「勇者側から報告! 緑人の少女らしき人物を発見したそうです!」


「本当か!? 何処だ?」


「それが……」


「どうした? まさか…… 死体で……」


「いえ、あの〝獣人魔王〟に連れ拐われた様です!」


「何!?」


 ・

 ・

 ・


 ~ 勇者側プレイヤー達 ~


「白銀の天勇者が所属する銀勇騎士団から報告、巨大陸上戦艦から消えた緑人の少女を発見! それから……」


「何だ?」


「獣人魔王が現れたそうです……」


「何!?」


「城の外に魔王が!?」


「どう言う事だ! あの城は、獣人魔王が守っていないのか?」


「魔王同士で対立してるの?」


「報告では、もう一人の魔王と対立していた様だと……」


「その魔王と獣人魔王は?」


「PKプレイヤー達が乱入、仮面のヒーローが現れ…… 獣人魔王の逃走を補助した模様」


「仮面のヒーローが…… 獣人魔王を助けた……」


「そもそも…… 獣人魔王って、魔王なのか?」


「一度は、間違いなく魔王になったはずだ」


「あの帝国の屑勇者が認定したからな……」


「それよりも今は!? どうなってるの?」


「ヒーローはPKクランのリーダーと、獣人魔王と対立していた魔王は…… 謎の獣人騎士と交戦中! 逃走した獣人魔王を追っていた白銀の天勇者にPKクランが襲撃して、銀勇騎士団と交戦中の様です」


「PKクランと交戦…… どうする?」


「このまま城を攻めるか…… 獣人魔王を追うか……」


「城を攻めるべきだな」


「それは何故?」


「あの魔竜だ。アレと同じ様なモンスターを喚ばれたら……」


「確かに…… それに、あの城がどちらかの魔王の拠点ならば、制圧する事で勝利するかも知れない」


「ならば、獣人魔王達は銀勇騎士団に任せて、俺達は城を落とすぞ!」


「勇者達に伝令! 城攻めに専念せよ!」


勇者側プレイヤー達は…… 夜会城に向かうのだった。


 ・

 ・

 ・


 ~ 白銀の天勇者 ~


「邪魔をするな!」


白銀の天勇者が乗り込んだ機神が、PKクランの機神を切り裂いて加速する!


「この新型…… 俺に合ってる!」


白銀の騎士風の武装をした機神が…… 剣舞を舞う様にPKクランの機神達を切り捨てる。


『流石は、勇者ね…… もう手足の様に扱うなんて』


「ここは任せるけど……」


『私達なら大丈夫だから、獣人魔王を追って!』


「了解…… ありがとう!」


PKクランの機神達を突破し…… さらに加速する白銀の機神の中で、白銀の天勇者の【ギンガ】は…… 前方に〝変な物〟を見る。


「何だ…… アレ? 玩具の箱?」


それは…… 店の棚に並ぶ人形や玩具が入った箱の様だった。


「箱が…… 開く!?」


新品の玩具を開封する様に箱が開くと……


「な…… 機神なのか?」


『さあ…… 勇者さん、貴方の機神の性能…… 私に見せて♪』


箱の中から、カナエ専用特殊ガールズ型ヒロイン機神【アリス】が舞い上がった。




次は…… カナエと勇者の機神戦か、その時のカナエの仲間達…… かな?


ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。


後……


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] オリジナルフルチューン機体VSデッドコピー(と言う設定)品カスタム機体 機体性能差は歴然。 これにどう勇者()は立ち向かうのか? ……と言うか、勇者が邪神でない神に刃を向けるって。 勇者…
[一言] わかっていたつもりだが流石に獣人魔王(カナエ)をシークレット扱いし過ぎて誰も彼も獣人魔王(カナエ)を欲しがるかこのまま魔王軍を逆に全て取り込むか勇者の真っ当正に可能性を見つけて教育(半分洗脳…
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