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第三戦力【雇われ連合】


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。




中世の城を想わせる空間で、また一人……


「ぐはぁ!?」


勇者側プレイヤーの身体が〝細切れ〟になって消えた。


「思ったより…… 勇者側のプレイヤーが少ないのか?」


自分の魔王(ボス)フィールドに来たプレイヤーの数に、〝魔剣の魔王〟こと【キル】が呟く……


イベント開始から…… キルの魔王(ボス)フィールド来たプレイヤー達は、少人数のパーティーが数えるほど……


「勇者の姿も無い…… 戦力の温存か? もし、そうならば…… 嘗められたものだな!」


キルが何も無い場所に斬撃を放つ!


キン……


切り落とされた銃弾が落ちた…… 狙撃だ。


「やはり…… 通常の銃撃は無駄の様だな」


「おもしれぇ…… てめぇと殺りたかったんだよ。魔剣の魔王」


「教官に狂剣か…… 有名プレイヤーに名を知られるとは、光栄だな」


一流の傭兵と狂剣士が、魔王の前に立つ!


「教官、俺の邪魔をするなよ……」


「好きにしろ…… お前が死ねば、次は私が殺る……」


教官が下がると…… 狂剣が大剣を二振り構える……


「一つ…… 聞くが」


「なんだ……」


「何故、勇者側に付いた?」


「俺達は…… 勇者側に付いたんじゃない…… 俺達の力を、高く〝買ってくれる方〟に付いたのさぁ……」


「…… なるほど……〝第三戦力〟って、ヤツか……」


「質問に答えてやったんだ…… 次は、俺に魔王の力を見せてくれよ!」


狂剣が魔剣に斬り掛かる!


「これが狂剣…… 面白い!」


大剣二振りを普通の剣の様に扱う狂剣に、魔剣の魔王が歓喜する。


「この剣狂い共が……」


嬉しそうに斬り合う狂剣と魔剣魔王に、教官が呟いた。


 ・

 ・

 ・


二人の剣士プレイヤーが歓喜して剣を合わせる頃、ボスフィールドの外でも事態が動く……


「ぐわぁ!」


「大丈夫か!? くっ…… 装備の耐久値が低い者は下がれ!」


これまで有利に防衛していた魔王側プレイヤー達に、砲弾が雨の様に降り注ぐ!


「障壁を切らすな! 常に張り続けるんだ!」


「しかし、それではMPが持ちません!」


「くっ…… 土魔法だ! 土魔法で壁を作るんだ!」


「ぎゃあ!」


土魔法を使い始めた魔王側プレイヤーが倒れる!?


「な、まさか…… 狙撃か!?」


「盾役前に! 盾から身体を出すなよ!!」


「今までの攻撃と違う…… まさか、勇者達が攻めて来たのか?」


「なんだ…… ありゃあ……」


「城だ…… 城が攻めて来た!」


「な、アレは…… まさか!? 噂の巨大陸上戦艦か! くっ、勇者側に闘う商業団が付いたのか!?」


 ・

 ・

 ・


魔王側を砲撃する巨大な陸上戦艦の艦長席で、闘う商業団のクランリーダー【闘商】が激を飛ばす!


「金庫番が商談をまとめた。砲弾等の損害は気にせずに砲撃を続けろ!」


〝闘う商業団〟〝戦狂い〟〝名も無き傭兵〟の三クランは普段から協力が多く、その影響からか…… 勇魔大戦イベントでの選択肢では、三クランのメンバー達には〝第三戦力〟の選択肢が出た。


三クランのリーダー達は話し合って、その結果……


第三戦力の【雇われ連合】として、参戦を決定した。


「負けてる方に、私達の戦力を高く買って貰いましょう」


金庫番の言葉に…… 不利な状況をひっくり返す方が燃える〝戦狂い〟と〝名も無き傭兵〟が乗った形だった。


「勝っても負けても、損害は勇者側持ちだから損は無いが…… どうせならば、勝ってボーナスも貰うぞ!」


「「「「「「オー!!!」」」」」」


闘商のかけ声に応えて、さらに激しい砲撃が魔王側プレイヤー達を襲う!


突然現れた第三戦力に蹂躙される魔王側プレイヤー達…… その光景を〝夜会城〟から見ていた〝王の魔王〟が動く!


「イベントの時だけとは言え…… 配下を見捨てる王を…… 俺は認めん!」


『良いのですか? ダンジョンコアを生み出したばかりなのに……』


「フン…… 失われた分は、奴等から〝回収する〟までだ!」


『仕方がないですね…… 皆さん、私は王のサポートに回ります。私の魔王(ボス)フィールドは【パトラ】に任せます』


『『『『『了解』』』』』


〝才覚の魔王〟が、ボスフィールドに自分のサポートユニットを配置して夜会城に戻ると、王の魔王が〝儀式〟を始めていた。


「真なる魔の王たる力を見よ! 俺の力を喰らいて…… 出でよ!〝魔竜生成〟!!」


王の魔王が叫ぶ…… 夜会城の上空に巨大な魔法陣が現れた!


「これまた…… 随分と巨大ですね?」


「雑魚をちまちま呼ぶ気はねぇ! 魔竜よ…… 行け!」


『グゥゥゥ…… ギギャアァァァァァ!!!』


魔法陣から50メートル級のドラゴンが現れると…… 王の魔王が指さす方に翔んだ!?


「前方から…… 巨大なドラゴンが!?」


「!? 前方に障壁を展開!!」


巨大陸上戦艦が障壁バリアを展開した直後に、魔竜が障壁バリアに激突!?


「ぎゃあ!?」


衝撃が巨大陸上戦艦を揺らす!


「ぐう…… 損害は…… 損害は!?」


「は、はい! 外部装甲の一部に損傷、商業エリアに損害が出てます!」


「防衛兵から報告! 魔竜を見た者の一定数が錯乱の状態異状になってます!」


「な、不味い! 魔竜の状態異常スキルだ! 直ぐに回復させろ!」


「報告! 損害を受けた商業エリアの生産プレイヤーが錯乱して、〝緑人の少女〟を呼びました!」


「急いで、保護しろ!」


「魔竜、来ます!」


巨大陸上戦艦の損傷して開いた穴に向かい…… 魔竜が突っ込んで来る!


「ここは…… どこ?」


そこには…… 魔竜のスキルで錯乱したプレイヤーが呼び出してしまった〝緑人の少女〟がいた。


『グオォォォォォ!!!』


咆哮を上げて魔竜が少女を飲み込もうとした瞬間!?


『ギギャアァァァァァ!?』


数人のプレイヤー達が、魔竜に攻撃して吹き飛ばした!


〝勇者プレイヤー達〟が魔竜を攻撃したのだったが……


よく見ると…… 勇者が攻撃してないはずの〝魔竜の口〟から煙が上がり……


魔竜の牙は…… 無惨に〝折られて〟いた。




次は、勇者達か、ついにカナエ達が動く…… かな?


ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。


後……


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] 戦場の戦力バランスが第三勢力のせいでめちゃくちゃになって来たなΣ( ̄ロ ̄lll) そんな中、動き出すか我らが混沌神(カナエ)達か(#゜Д゜)y-~~
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