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カナエ、我慢が出来ずに…… 開け放つ!?


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。




妊娠初期の倦怠感と悪阻から逃れる様にして、新世界に入り浸るカナエは……


「もう…… 無理!!」


我慢の限界を迎えていた……


「ロボット…… 作りたい~!!!」


現実世界でも、カナエは目覚めてから…… ず~っと、ロボット系のプラモデルなどを作り続けていたが……


妊娠初期になり……


現実世界でプラモデル制作が困難になってしまったのだ。


「現実世界だと、倦怠感と吐き気で…… パーツの切り離しすら満足に出来ないからね」


(先ずは…… 軽めに警備ロボット系を作るかなぁ?)


フェアリーガーデンのプラントの一室……


エミリーと憑依合体した白衣の博士スタイルで、カナエが人サイズの人型警備ロボットの制作を始める。


(外部よりも内部骨格の方が滑らかに動くかな? 見た目はどうしようか……)


こうして…… 我慢の限界を迎えたカナエの手によって、フェアリーガーデンに人間サイズのロボット兵団が作られていった。


「基本の人型アンドロイドに、遠中距離攻撃のキャノンと遠距離砲撃と堅さが売りのタンク型……って、○作戦と同じ布陣じゃないですか!」


「失礼な! 3号機は電子戦特化型だよ」


「それでは、ド○グナーですよ」


「この子達の運用データを元に、最高の量産人型アンドロイド兵団を作って見せるわ!」


「将来的に…… アンドロイド達に反乱されそうなので、程々にして下さい」


「と……まぁ、9割本気の兵団作りは、此処までにして」


「ほぼ本気だったんですね」


「眷属の武装強化を始めたいと思います!」


「今のカナエ様に何を言っても無駄の様ですね…… 学園での指導の時間です」


「此処は私に任せて、行きなさい!」


「では、行って参ります」


指導の時間になって学園に向かうせっちゃんを、敵の足止めに残る仲間風に送り出して……


 ・

 ・

 ・


「さあ…… 私の罪(積んだ未開封プラモデル)の数を数えて!」


「今更…… 数えきれるの?」


「無理…… 入口まで箱で隙間が無いもの……」


「相変わらずか…… ちゃんとしないと、赤ちゃん生まれるんでしょう。ジノさんに嫌われるよ?」


「ジノさんも、そう言うの好きみたいなんだけどねぇ…… 赤ちゃんの部屋だけは死守するって、言われた」


「はぁ~…… 当たり前でしょう」


「ですよねぇ……」


フェアリーガーデンの大温泉浴場に来ていたターニャと駄弁りながら、量産型パワードスーツの設計を進める。


「だから…… 新世界(こっち)で作りまくるの♪」


「しょうがない…… 出来るだけ付き合ってあげる」


「さすが、だからターニャ好き♥」


「新妻が、何言ってるの…… ちょっと動きが固過ぎかな?」


「えっ…… 関節の可動部が狭過ぎたかな? これで…… どう?」


「うん、良い感じになったかな…… ところで勇者候補は決めた?」


「ううん…… 決めてないよ」


「えっ、決めてないの? てっきり、パワードスーツ鎧をあげた子達だと思っていたけど……」


「それとなく聞いたら…… 勇者になるよりも、普通に新世界を冒険したいって」


「そうかぁ~ カナエの話を聞く限りだと…… 現実で苦労してる子達みたいだしねぇ。普通に動き回る方が楽しいかも」


「学園に来たのも、基本的な動作を覚えに来たみたいだよ」


「となると…… エン君達が第一候補になるの?」


「エン君達も辞退したよ。マコちゃんの学校生活練習に付き合いたかったみたい」


「マコちゃんは良い子だからねぇ……」


「うん、私達の赤ちゃんも…… ああ育つと良いなぁ」


「で、勇者候補が決まらないのね?」


「まあ…… 最悪、試練の洞窟ダンジョンに送り込んで…… クリアしたら、勇者候補で良いと思うよ」


「あれ? でも勇者がいないと、例のコックピットが開けられなくて…… カナエが困るんじゃないの?」


「アレねぇ…… アレって…… 本当に開けるのに、勇者が必要かな?」


「えっ!? どう言う事?」


「邪神の力を祓えるならば…… 勇者じゃなくても…… 良くない?」


「えっ…… それって…… 良いのかな?」


「ジノさん呼んで来て、開けようか♪」


 ・

 ・

 ・


「で…… 本当に開けるのか?」


カナエに呼び出されて来たジノとターニャを連れて……


厳重に保管していたコックピットの前に来た。


「邪神の力ごと封印された女神様を助ける為に勇者が必要って、話なんだけど…… 一応の混沌神の私と私の〝眷属神〟になったジノさんに〝勇者の鎧(仮)パワードスーツ〟を着たターニャがいたら…… 勝てるんじゃない?」


結婚式の後……


新世界の関係者を集めた披露宴で、最高神達が悪乗りして……


「混沌神の夫ならば…… 我等の眷属に相応しいな?」


「ならば…… 是非、光の眷属に!」


「いや、魔じゃ!」


「いやいや! そこは風だよ」


「悪党を殴るなら! 火だ!!」


「子供達を護るなら水が良いわよ」


「護るなら、地じゃ!」


と、ジノさんの取り合いを始めたので……


「ダメ! ジノさんは私のなの~!」


「「「「「「「「「どうぞ♪ どうぞ♪」」」」」」」」」


と言うやり取りの後……


ジノさんは、混沌神の眷属神になりました。


「じゃあ…… 開けるよ?」


「よし…… 来い!」


「しょうがないから…… 付き合うわよ♪」


ジノとターニャが構える中、カナエがコックピットハッチを開けると……


封印されていた女神は…… 光の最高神を黒くした様な瓜二つの姿をしていた。




次は、古代に封印された女神の話…… かな?


ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。


後……


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] わー、ますます勇者不要論が加速するぅ~。
[一言] 人間フラストレーション溜まると何しでかすかわからんからな(|| ゜Д゜) 封印の女神が光の最高神の色ちがい?ただの他人のそら似なわけないか(ーдー) プラモデルの積み上げΣ(゜д`*;)…
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