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ただいま、勇者(エースパイロット)育成中!! その時のカナエは、実は……


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。




「はい、次は…… その状態で、50メートルを全力で走って下さい!」


ラジオ体操が終わった5班メンバーに、50メートルを全力で走って貰いながら……


カナエが黒縁眼鏡をクイっと上げた。


(どう? エミリー? データは録れてる?)


カナエが自身に問いかけると……


(ああ、順調だ。録れたデータはフェアリーガーデンで、エナが解析してメイルと最適化中だ)


実は…… カタリナの白衣姿は、カナエがエミリーと憑依合体した姿である。


エミリーと憑依合体したカナエが現地でパワードスーツ型鎧の実験データを撮りながら調整しては……


そのデータをフェアリーガーデンに送信、フェアリーガーデンで解析し最適化したデータ受信し、そのデータを元に現地で改修するのだ。


(象を選んだ子…… 走りが苦手…… と言うよりも走った事が無いのかな?)


マコちゃんの時を思い出して、パワードスーツ鎧に介助システムをアップロードする。


「やった事が無い動きは、鎧の動きに合わせて…… 感覚を覚える事からゆっくりとやりましょう」


象のパワードスーツ鎧を着た子が、ゆっくりとその場で足踏みを始める。


「君達が着ている子達の成長の為にも、自分の得意な事と苦手な事をしっかりと確認して下さいね」


「「「「「はい」」」」」


(やはり…… 私よりも、マコちゃんと同じ境遇の子達なのかもね)


マコちゃん同じ……〝身体を動かす事を知らない〟動きをする5班メンバー達に、ゆっくりと身体の感覚と動きを馴染ませる。


「はい、集合して下さい!」


「「「「「はい」」」」」


「え~…… しばらくは、実験データを録る為にさっきの様な基礎訓練をします。それから…… 学園の外でのデータを録る為に、これと同じインナーをこれから配るので、着て下さいね」


「はい、質問です!」


「何ですか?」


「この鎧を着て、学園の外に出ても良いですか?」


「それは、まだ調整中なので危険です。その子達を着て戦闘訓練がしたいのならば、このラボの隣にデータ録り用の戦闘訓練所があるので、そちらを利用して下さい」


「実験が終るまで、王都にいた方が良いですか?」


「はい、滞在場所は心配要りません。学園内に寮があるので、そこでログインやログアウトして下さい」


「カタリナ先生がいない時や、ログインの時間がズレる時は、どうしたら良いですか?」


「このラボに管理者を常駐させるので、君達の都合が良い時に協力して下さい。他の質問は無いですか?」


「今のところは……」


「無いです」


「だいじょぶです」


「では、インナーを配ります。受け取ったら今日の実験は終了にします。後日、知らせるまでは自由に参加して下さい」


「「「「「はい」」」」」


インナーを受け取り5班メンバーの子達がラボを出たのを確認すると……


私は、メイドモンスターとヴァルキリーゴーレムを呼び出してラボに配置した。


「後はお願いね」


「お任せください。ご主人さま」


メイドモンスターとヴァルキリーゴーレムに手を振り、フェアリーガーデンに転移した。


 ・

 ・

 ・


「お帰りなさいませ。マスター」


「主さま、お帰りなさい」


「ただいま…… ちゅかれた……」


メイルとエナの出迎えを受けながら、エミリーとの憑依合体を解除する。


「ただいま、これが憑依合体の感覚……」


「姉さん?」


「何でもない…… ところで、主、私との憑依合体はどうだった?」


「うん? 戦闘以外では初めてだったけど…… アグラと巴に比べて…… 体力の消耗が少ないかなぁ…… 後、パワードスーツの改良点とかに関する生産系の思考が速かった感じがした」


「エミリーさんは、生産系職なので…… そう言ったボーナス補正があるのかも知れませんね」


「そうかもね…… アグラや巴の時は攻撃法が速く頭に浮かぶもの」


「それならば、生産時に私達と憑依合体しては?」


「それもありかもね。でも、その前に…… 貴女達から見て、5班メンバーはどう?」


「今のところは…… 断言出来ません。ですが、真面目に取り組む姿勢に共感を持ちます」


「努力しているので…… 出来る限りは手助けしたいです」


「私は、もう少し様子を見てからじゃないと…… 解らないな」


「そう…… 私的にも、マコちゃんと同じ様な事情の子達みたいだし…… 出来る範囲の協力をしたいと思います。今後の状況を見て、パイロット教育もしたいから筐体コックピットを作る事にします」


「了解しました」


「とりあえずは…… 正式採用型のコックピットを元にしますね」


「いずれは…… 全種類作るからね」


「まあ…… 既に機神持ちの可能性もあるから、最初は基本の正式採用型が無難だろうな」


「それでは…… 随時、記録したデータを元に5班メンバーを育成すると言う事で、お願いね」


「では…… 私はデータから適切な訓練メニューを制作します」


「私とエナは、筐体のコックピット作りだな」


「はい、姉さん」


「よろしくね。みんなで協力して、優秀なパイロットにするよ♪」


「主さま……」


「私達が協力してるのは……」


「勇者育成だが……」


最後にカナエの本音が漏れて、5班メンバーの育成会議は終了した。




次は、実験風景…… かな?


ご意見、ご感想とレビューをお待ちしています。


後……


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] このまま五班の皆が良い子に育ってくれたら最終的に魔○機神ならぬ獣装機神でもプレゼントするのか? でも現段階でも鎧をプレゼント(起動試験)したのが例の問題児組にばれたら絶対文句どころかぶん取…
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