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涌き出る悪意に翻弄されし弟に、姉と言う流星が落ちる…


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。


「くそが! きりがねぇ!」


突如として、スレイヴの地下砂漠から現れた超巨大な古代戦艦の上で……


「デンライ、へこたれてる暇は無いぞ。弱音を吐いてる内に、次が来るぞ!」


古代戦艦から涌き出す邪神機を叩く、ジノとデンライは…… 数に押され始めていた。


まるで巣を突っつかれた蟻や蜂の様に、超巨大な古代戦艦から邪神機が溢れ出す。


「くっ、倒しても倒しても、またすぐに涌きやがる。どんだけいやがるんだ!?」


「まさか、ダンジョン化した海底遺跡と同じなのか?」


『フッハッハッハッ! この我が玉座たる【方舟(アーク)】には、ありとあらゆる機能が備わっているのだ。無論、機神にまつわる機能もな』


さらに邪神機出して、古代戦艦からスレイヴ王の誇らしげな声が響く。


「この! その機能とやらで、邪神機を量産したと言うのかよ!」


デンライが迫り来る邪神機を切り飛ばして、吼える!


「しかし、お前一人では、その機能を使える様には出来まい。緑人を拐ったのは…… お前だな」


『フッ…… それがどうした? 方舟(アーク)の修繕に奴隷にした職人どもと、カジノで貴様等蒼人から巻き上げた金と素材を注ぎ込んだ。王たる俺の奴隷になったのだ…… 光栄であろう?』


「屑ヤローが! 先王の息子って話だったが…… 同等くらいの屑だな!」


『貴様…… 父上を愚弄したな! 逃げた奴隷の癖に生意気な。奴を潰せぇ!!』


ドッゴーン!

『「「!?」」』


突然の轟音が鳴り、超巨大な古代戦艦が揺れた!? 古代戦艦【方舟(アーク)】に何かが落ちたのだ。


衝突の余波で邪神機軍団の一部が吹き飛び、土煙が上がっていた。


『な、まさか! 索敵範囲外からの砲撃か!?』


ギャカーン!

土煙の中から黒い布に包まれた機神の手が現れ! 邪神機を掴むと…… ベキッ! 掴まれた邪神機が音を立てて握り潰される!


「ジノさん、アレは……」


「ああ…… 預かっていた機神だ」


黒い布に覆われた機神が、邪神機軍団に襲い掛かる!?


『おのれ…… たかが1機、数で潰せ!』


暴れ回る邪神機狩りの機神に、邪神機軍団が群がる!


「どうなってんだ? アレにも自動起動装置が付いてるのか?」


群がる邪神機を薙ぎ倒して、無双する黒い死神機神……


「いや…… 不味いな。邪神機に共鳴して暴走してるぞ!」


ジノが自身の体内にあるカオスストーンから、機神が邪神機軍団に流れる邪神の神力に共鳴して、暴走した事に気付く。


「止めないと、邪神機に逆戻りするぞ!」


「でも、どうやって止めるんだ? キングとマスクGの限界も近い」


「俺が乗り込んで止める! デンライ、援護してくれ」


『なかなかと…… 美味しそうなのが揃ってるわね? ボウヤ』


『「「!?」」』


突然の女性の声に、ジノとデンライが上空を見る!


「くっ、最悪だ……」


上空には…… 物産展を襲撃し、機神を持ち去った邪神機がいた。


「報告にあった襲撃犯の邪神機か……」


「奴は機神を取り込むらしいが…… 狙いは邪神機達か?」


襲撃犯の邪神機が上空から、品定めをする様に見回すと…… 暴走している黒い死神機神を見る様に止まる。


『そう…… 決めたのね? ボウヤ…… あの黒いのが1番活きが良いものね!』


襲撃邪神機が黒い死神機神に襲い掛かる!


ガッキャーン!

『へぇ…… 止めるんだ』


襲撃邪神機が振り下ろした剣を、黒い死神機神が左腕で止めて右腕で殴り掛かる!


襲撃邪神機が後方に下がって…… 距離を取る。


『とっ、なかなか頑丈な上に速いじゃないの…… ボウヤも、そう思うのねぇ…… その機体を寄越しなさい!』


襲撃邪神機と黒い死神機神の距離が縮んだ瞬間!? 2機の間に閃光が走る!


『何!?』


『必殺! 流ぅぅぅ星ぇぇぇキぃぃぃぃっクぅぅぅぅぅ!!!』


閃光に動きが止まる2機に流星が飛び込む!? フェアリエだ!


『&ぉぉぉ、スピンキック!!!』


襲撃邪神機を蹴り飛ばし! その場でスピンして黒い死神機神に回し蹴りを叩き込む!?


ズッドーン!

蹴られた2機が叩き付けられた衝撃で、方舟(アーク)が激しく揺れる!


『マスターとエミリーさん、エナさんに直していただいた上に、ジノさんが解呪の手助けを買って出ていただいたと言うのに…… この程度で暴走するなど…… この愚弟は!』


フェアリエが…… 黒い死神機神を踏みつける様にして、大気圏突入で発熱したコート装甲を脱ぎながら降り立つ。


『ジノさん、デンライ君、無事?』


「俺達は無事だが……」


「カナエさん、キングとマスクGは限界だ」


『了解、突入に使った追加ブースターから、既に緑人救出部隊が突入したから、デンライ君は後退してキングとGは転送するから』


「俺は?」


『ジノさんは、【マスクランダー】へ…… 死神機神(このこ)の解呪を、フェアリエの隠された機能で一気にやります!』


「了解した」


「ジノさん、後は任した」


ジノがマスクGに乗り込むと……


「マスクオフ!」


ジノの掛け声で、コックピットが稼働して頭部に移動…… マスクGのマスクが、小型戦闘機【マスクランダー】に変形して……


カナエの乗るフェアリエ達の元へ飛び立った!




次は、姉弟機の隠された機能が明らかに… かな?


ご意見、ご感想をお待ちしています。


後…


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[一言] 流星キックねぇ。 見る角度によっては恥ずかしいアングルになるから、生ではやっちゃならんですねぇ(遠い目) こんな時に使う隠し機能……。 始まりのドリルな顔面ロボが使えた、ドリルを差し込…
[一言] なるほど隠し機能は恐らく共振機能か(-_-;)これで勇者ロボの心にアクセスして文字通りロボの本心がわかるのか( -_・)? 今まで散々ひどい目にあってきたからグレタか?やけっぱちか?もし…
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