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フェアリエの弟機と緑人達の行方…


何時も、誤字脱字報告ありがとうございます。




「アレが、ああなるのか」


「勇者らしい見た目になりましたね」


私と一緒に、勇者娘パーティーが試練の洞窟を出たのを見ていた。テッシン君とアーデが呟く……


勇者娘パーティーが試練の洞窟で使い、呪いを解いた装備を作ったのは…… 私と、この二人だ。


「アーデの錬成した素材を元に、俺なりの成長する装備を作ったが…… 呪いが付与されちまったからな。廃棄するつもりだったんだが……」


「私がさらに、刻印術で解呪条件を付与したからね」


「見事に解呪されたみたいです」


「呪いさえなければ、自己修復と成長進化するからな。勇者パーティーの装備には、持ってこいだろう?」


「後は…… あの子達しだいでしょうね」


 ・

 ・

 ・


 ~ フェアリーガーデン 機神プラント ~


「解呪法のヒントを獲たので、あの勇者(ばか)に改悪された…… 私の機神を直します!」


「「「おお!」」」


フェアリエとエミリーとエナの前で、私は宣言した!


「既に、外装と帝国のパーツは取り外したが…… あの勇者(ばか)の影響か? 内部に呪いの侵食が激しい」


「上級聖水の効果を無効にしている…… 何かしらの要因があると思います」


「姉弟機に纏い付いているエネルギーに、過去のデータベースから類似する物がありました」


「類似する? それは何?」


「邪神の神力です」


「「「邪神!?」」」


「はい、邪神機の元が邪神の神力に汚染された機神ですので…… 姉弟機は、邪神に汚染された可能性が高いです」


「邪神か…… 一応、神だから聖水が無効化されたのかな?」


「動力部の交換と…… フレームの新造に関節駆動部も交換して、ほぼ別の機神になったのに…… 何故か、邪神に汚染されるんですよね」


「弟機の存在と言う概念に、邪神の汚染源が侵食しているのでしょう…… 徘徊する邪神機が減らない理由の1つですね」


邪神機だけでは無く、邪神に関係するモンスターなども、倒しても時間が経つと…… 復活するらしい。


存在したと言う概念が邪神の呪いで型になって、存在を忘れられるまで…… 何度でも甦るのだ。


「甦っては暴れまわるので、邪神機の存在を忘れられる事が無く…… 倒しては甦る悪循環になっているのです」


「倒しても話に上がれば、何時か復活するんだもんな…… お手上げだな?」


「大本の邪神を消滅させれば…… いづれは邪神機も消えるかも、知れませんね」


「それで、解呪の条件は何になる?」


「それは、試してみないと解らない……」


「では、前の時と同じく…… 試行錯誤しながら試作するとしましょう」


「何時もの事だな。よし! 前より良い奴を作ってやる!」


「弟が、お世話を掛けます」


「気にするな」


「そうですよ。主様が望みを叶える事を手助けするのは、私達姉妹の幸せですから」


「さぁ…… やるよ! みんな!」


「「「お~!」」」


 ・

 ・

 ・


 ~ 砂漠の国スレイヴ 砂漠地帯 ~


ドッゴ~ン!

『ぐぅ!』


15メートル級の機神が膝を付くと…… 轟音と共に邪神機が崩れ落ちる!


『大丈夫か!?』


『ああ…… 平気だ』


膝を付いた機神が立ち上がるが…… その姿は死神の様であった。


全身を黒い布で覆い、頭部もフードで隠れていた。


「で、どうだった?」


「左腕部の解呪に成功したな…… 中級邪神機だった様だ」


黒い布に包まれた機神の左腕部から、眩しい光が溢れる!


「しかし、邪神機になる呪いを解呪する為に…… 邪神機を狩る機神か…… 何て言うか、因果を感じる機神だな」


10メートル級ヒーロー型機神のキングに乗って、デンライが現れる。


「カナエちゃんが…… と言うより、帝国には、邪神に関する何かがある可能性が高いな」


黒い布に覆われた機神に乗っているジノが答える。


カナエ達が組み直したフェアリエの弟機は、邪神機化の解呪条件の付与に成功して……


解呪条件を満たす為にジノにわたされた。解呪条件は邪神機を討伐する事で、討伐した邪神機の等級により、部分的に邪神機化が解呪される。


実は、解呪時の副作用で操縦者に大ダメージをあたえる為に……


カナエは自分で邪神機狩りをしようとしたが、ジノがついでだからと志願して乗っている。


「帝国かぁ…… 子供が新皇帝になったが、ヤバイ奴らしいぜ?」


「帝国に新皇帝…… だが、今は緑人達の行方だ」


「ああ…… しかし、またスレイヴかよ……」


「人が消えたらスレイヴを探せてって、諺が出来てる程だしな……」


「職人を集めて、何をする気だ?」


「スレイヴでの邪神機の出現率が増えてるのも…… 気になる」


「まさか…… スレイヴが邪神機を作ってるのか!?」


「可能性が高い…… それにテストプレイの時から違和感があった」


「どう言う事だ?」


「いくらプレイヤーが作った国とは言え…… あの場所はただの砂漠地帯だったはずだ」


「確かに……」


「なのに、いきなり国が出来た…… 一瞬であの大国が現れた」


「まさか! ダンジョンか!?」


「その可能性は高いだろうな。あの国は何かがあるな」


不穏な空気を感じながら……


行方不明の職人緑人達を追って、ジノとデンライはスレイヴを目指すのであった。




次は、奴隷の国スレイヴ… かな?


ご意見、ご感想をお待ちしています。


後…


誤字脱字報告と評価の星付けも、お願いします。



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― 新着の感想 ―
[良い点] やっと勇者ロボの復活プロジェクトが始まったかずっと気に揉んでたからな(。>д<) しかし呪いのせいで邪神機化してたとは不憫な子よ、今度こそ本当に今度こそはこの子に勇者として正義と勇気に輝く…
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