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二次生産組と初心者狩り…を狩る者


新スキル【刻印術】を覚えてからの数日……


あれから……【刻印術】の検証と、それに合わせた装備の開発に没頭していたら…… 二次プレイヤー達の参戦日になりました。


「姫様。いました! ぴーけーです」


「ありがとう…… ちい、行くよ!」


下忍に進化した【くの一マウスガール】の【ちい】を指で撫でて、足元に魔力を流す…… 私はちいを連れて影に消えた……


 ・

 ・

 ・


 ~ 二次生産組の初心者プレイヤー ~


「ねぇ~、やめよ~」


「うっせい! 気付かれるだろう!」


「でも……」


「情報の場所まで、もうすぐだから」


ナインアール王国の王都近くの森を5人組のパーティーが、森の奥を目指していた。


「大丈夫なの?」


「初心者の俺達が追い付くには、ちょっとでも無理しないと」


「ここ…… 怪しいよ! 動物の声がしない「いらっしゃい♪」!?」


「誰だ!」


「どうも…… 初心者狩りのPK集団です♪」


「「「「「!?」」」」」


「なんで…… PK集団が?」


「なんでかな♪」


「あの人…… グルか!」


あの親切そうな人物が…… と、5人の頭に過る! 情報集めをしていた5人に、この森にレアモンスターが出る情報をもたらした人物……


「さあ、俺達の経験値アップの為に死ねい!」


5人は…… VRメットの二次生産を手にした初心者プレイヤーだった。二次生産組には、ある【アイテム】が配られた……


それは……【成長の秘薬】…… 全ての経験値を2倍にするアイテム…… VRメットの生産が追い付かない御詫びに、運営会社からの【救済アイテム】として配られた。


同時に始まった初心者アシストボーナスは…… 初心者がLv20まで一緒にプレイする事で、その間の全ての経験値とアイテムドロップ率が1.5倍になるボーナスが付くのだが……


人気プレイヤーに初心者が殺到する事態になり、スタート位置から、人気プレイヤー達の姿が消えるなどの問題が起きたが……


二次生産組がPKされた事で、事態が大きく動いた。


PKが二次生産組から……【成長の秘薬】をドロップした…… してしまったのだ! その事実により…… PK達の初心者狩りが始まった……


「あの人が誰だかは、知らんが…… 自分達の不運を呪うがいい」


「あなた達が…… ね♪」


「な!?」


初心者の5人は唖然とした……


目の前で自分達を狩ろうとしていたPKが、不意に聞こえた少女の呟きの後……


消滅したのだ……


自分達は勿論、PK集団も何が起きたか解らずに唖然としている。


その様子を…… 呟いた本人は武器を構えて見ていた。


 ・

 ・

 ・


 ~ カナエ ~


ちいの見つけたPKの位置まで、私は……【巴】の【闇移動】を【発動】して、森の木々の影を移動する。


いた! 初期装備の5人組を囲んでいる…… プレイヤーが20人! PK達だ!


5人組に向かいPKが動いたのを見て、私は…… 腕の新装備に施した【刻印】に魔力を流すと、PKの影から……


「あなた達が…… ね♪」


高速で木の葉の影に移る瞬間! PKと擦れ違う時…… PKの首筋から心臓に向かって【刻印】を【発動】!


【ルウネ】のスキル【毒針】で…… PKを瞬殺!


「次は…… 首で逆バンジーかな♪」


【刻印】を【発動】して…… 唖然としているPK5人の首に……【ダンジョン(トラップ)蜘蛛】のスキル【糸生成】で作った糸を巻き付けて、一気に宙吊りにする!


「うっ!」「あ゛……」「ぐぇ!」「……!?」「ひぁ!?」


残りは…… 14人……


蜘蛛の様に糸使って逆さ吊りで降りて、木の下にいたPKを…… 腕の新装備のギミック【闇猫の爪】で仕留めて、【闇移動】で木々の影の中へ……


残り、13人……


「クソ! 敵だ! 敵がいるぞ!」


「何処だ! 何処にいやがる!」


「落ち着け! 先ずは…… うっ!?」


木を背に指示しているPKを発見! 木に映る指示役PKの影から……【グラス】のスキル【怪力】で、指示役PKの身体を貫く!


残り、12人……


「おい! 初心者が逃げるぞ!」


「ほっとけ! 今は、襲撃者だ!」


「ヤロー! 許さね!」


初心者5人組は…… 上手く逃げたみたいだ。残りのPKが騒いでる…… ヤローじゃないけどね。


初心者が逃げたので、私は足裏の【刻印】を使い…… PK達の足場を【土属性魔法】で【底無し沼】に変えた。


「うわ!?」


「沈む!」


「暴れるな! 早く沈むぞ!」


「木につかまれ! 早く!」


急に身体が沈み。混乱するPK達の視界を……【刻印】を【発動】させて、【闇属性魔法】の黒い霧で奪う!


「なんだ!?」


「クソ…… 見えねぇ……」


私は【見える】黒い霧の中……【浮遊】を【発動】させて…… ピッチャン…… ピッチャン…… と音を発てながら…… PKに近付く……


先ずは…… 一人…… 神獣の素材とヒヒイロカネを使い…… テッシン君と鬼人の刀匠さんが完成させた……【神刀 巴御前 黒桜】の刀身だけがぼうっと光る…… 闇夜の三日月の様に光る…… 刀身でPKの首をはねた…… バッシャン!


残り、11人……


「な!? なんだ!」


「おい…… この水音は…… なんだ!」


ピッチャン…… ピッチャン…… バッシャン!


残り、10人……


ピッチャン…… ピッチャン…… ピッチャン…… バッシャン! ピッチャン…… ピッチャン…… ピッチャン…… バッシャン! ピッチャン…… バッシャン! ピッチャン…… ピッチャン…… ピッチャン…… バッシャン! バッシャン!………


底無し沼と化した森を蝶の様にカナエが舞う……【神刀 巴御前 黒桜】から滴り落ちるPKの血が水面に…… 水音を発していた……


「ひっ!?」


最後の一人の前で、私は刀を構える…… PKの目が刀身の動きを追う。


私はゆっくりと…… 刀でPKの首をはねた……


「あの子をボコボコにするには…… まだ足りないかな?」


最後のPKを倒して…… 私は【刻印】を【発動】して、フェアリーガーデンに【転移】した。



次は… カナエの新装備説明かな?


ご意見、ご感想をお待ちしています。


後…


誤字脱字報告、文章とストーリーの評価も、お願いします。

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