オロチの謎と蒼人(プレイヤー)達の団結
浄化フィールド発生機を量産していると、ジノさんからコールが来た。
『戻ったよ。掲示板にオロチ情報が多数出てるんだけど…… オロチは、複数いるみたいなんだ。ほぼ同時刻に別々の場所での目撃書き込みがある』
「今プラントなので、そっちに戻ります」
『ああ、待ってるよ』
「はい、みんな! 戻るから、準備お願い」
「「「「「はい!」」」」」
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~ ぼうけん屋 ~
「みんな、お疲れ様」
「あっ、カナエさん。お疲れ様です」
「よし! そろったから、報告するぞ」
「「「「「「はい!」」」」」」
「【戦狂い】と【名も無き傭兵】が、オロチと戦闘した。ほぼ同時刻にだ」
「場所は?」
「離れてる。戦狂いが【獅子神神社】の近くで、名も無き傭兵が【梟神神社】の近くだ。なんとか撃退したが…… 被害がな…」
「どうなったの?」
「緑人は無事でしたけど…蒼人の被害は甚大ですね。戦地も酷い事になってます」
「オロチの吐く。障気毒が問題なんだ…… 土地が腐って毒沼になる」
「毒沼…… 浄化は? 浄化は、できないの?」
「今は、無理だな…… オロチに備えて聖水を無駄にできない上に、浄化スキル持ちも少ない」
「ジノさん、その為に作った物があるの。他のプレイヤーにも協力してもらえないかな?」
「う~ん…… デンライ、連絡とれるか?」
「有名プレイヤーなら、迎えに行った方が早い」
「じゃあ、ホエール1貸すから、連れて来てくれる?」
「解った。ジノさん、説得するの手伝ってくれ」
「ああ、行って来る」
「いってらっしゃい。お願いしますね」
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ぼうけん屋の宴会場に、トッププレイヤーが集まりました。
「これは…… なんと立派な」
「すげぇ~な! ここは! デンライの隠れ家か?」
「所々に反応があるな…… 覗き見か? 感心しないな」
「失礼…… 女将が幼いので防犯の為です。この部屋には、いませんよ」
「出迎えてくれた子? 確かに防犯が必要かもね……」
「俺を見るなよ。同じくらいの姪と比較してしまったけど、やましい気持ちは無いぞ!」
「温泉地で旅館を経営…… デンライさんは、戦闘クラン所属では?」
「待って…… 我等を集めた理由を、教えてくれ」
「集めたのは…… 俺達じゃなくてな……」
「いらっしゃいませ。集まって貰って、ありがとうございます」
「なんだぁ? このガキ達は?」
「俺達は…… クラン【トイボックス】のメンバーです。あと……」
チン!
「親方様への侮辱は…… 許しませんよ…… 御客様「巴、下がりなさい」…… 失礼しました」
チン!
「旅館の者が失礼しました」
「お、おい!今の女は、なんだ! 俺が反応できなかったぞ!?」
「私もだ!? 鍔鳴りが聞こえた後……【狂剣】に刀を突き付けていた…… 何者なんだ?」
「旅館の警備担当です…… 当旅館での犯罪行為は、ご遠慮下さい…… 彼女が来ますので……」
「彼女は…… 親方様と言っていたが…… 君がそうなのか?」
「そうですね。私がこのぼうけん屋のオーナーで、あなた方を集めた人物です」
「「「「「「!?」」」」」」
「君が…… 何用で?」
「そうだ! 俺達は、物資集めで忙しい! 早く用件を教えてくれ」
「私の用件は…… 毒沼の事です。浄化はできそうですか?」
「オロチの毒で腐った土地の事か?…… 正直に言うと、浄化は無理だな。まだ何時オロチが出るか解らん…… 人も物資も無駄にできない!」
「我等もだ。浄化スキル持ちを総動員したが、オロチに備えなくてはいけない…… 土地の浄化に回せる人員はいない」
「聖水で浄化するにも…… あの広さだ…… 聖水がいくらあっても足りん!」
「やるだけ無駄だな……」
「私達は、浄化する魔導具を作りました」
「「「「「「!?」」」」」」
「なんと!?」
「本当ですか!?」
「皆さんに、各神社と被害地域に設置と防衛をお願いしたいのです」
「凄いな! 嬢ちゃん、うちのクランに来ないか?」
「やめとけ…… 彼女に斬られたいのか?」
「うお! じょ、冗談だ!冗談だから、刀を納めてくれ」
「次は…… ありませんよ」
「後、オロチの情報下さい。どこから現れて、どっちに逃げたか……」
皆さんの情報を統合したら……
「これって……」
「ああ……」
「間違えないな……」
「あのヤロー……」
オロチの目指す先は……
「日ノ本の首都……【京江戸】だ」
次は… ちょっと…ご指摘をいただいたので…考えた事が飛びました… ちょっと…考えます…
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後…
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