いつの間にかギルドに!? 白猫特急便。
「ご用はなんだい? 黒猫の嬢ちゃん」
「あっ…… あの私、【蒼のギルド】に行かないと……」
「何言ってる? ここが【蒼のギルド】だ」
えっ…!? いつの間に着いたの?
おじさんが言うには、【蒼のギルド】は入り口多数在るらしい…… アルバさんが案内したのは正面玄関で、カナエが入ったのは、ギルドにある商業施設だった。
「シロが急いでたみたいだが? 何かあったか?」
「じつは……」
カナエは、白猫ちゃんと此処に来た訳を説明した。
「そいつは災難だなぁ…… そう言えば【神託】の日は、今日からだったなぁ。嬢ちゃんは……【蒼人】かい?」
「はい、そうです」
「じゃあ、シロといっしょに奥で話すか…… お~い」
「へい、親方、なんッスか?」
「店番頼む」「へい、分かりました」
人を呼んでから、白猫ちゃんとカナエを連れて、おじさんは店の奥へ……
「此処なら、大丈夫だな」
作業部屋?に入ると、おじさんがギルドの案内を始めた。
「本来は、正面の職員の仕事だが…… 今行くと絡んだ奴らが居るかもな?」
「ごめんなさい。迷惑ですね……」
「気にするな。先ず施設から説明するぞ?」
「はい、お願いします」
【蒼のギルド】は……
【中央の建物】が【正面受付】と【図書館】、【職員室】後は【ギルドマスター室】などで、回りを【戦闘訓練所】と【生産訓練所】と【商業施設】に【宿】…… そして【機神格納庫】ある……
(ロボット格納庫!! ロボット~♪)
「どうした? 続けるぞ?」
「はっ、はい!」
【蒼のギルド】は……【蒼人】の為の体験教室の集まりらしく。
【特種なスキル】以外は、Lv3までは施設で【教官役】がサポートして、教えてくれるらしい。
Lv3までが初級で、それ以上は各ギルドに所属するか、自分で鍛え方を見つけるしかないらしい。
「嬢ちゃんは、なんかやりたい事あるか?」
「はい! ロボット作ったり乗りたいです!!」
「お…… おお、そうか? なら、俺の出番だな…… 整備と鍛冶の教官役は、このガルジだ!!」
「私は、カナエです! よろしくお願いします! ガルジ師匠」
「し、師匠!? まあ…… よろしく頼む。カナエ嬢ちゃん」
(やった~♪ ロボット~♪ ロボットが弄れる♪)
「ところで、ガルジ師匠…… この白猫ちゃんは?」
「ああ、シロか? その子は…… 災害孤児だ…… 3年前の特級魔物の襲撃でなぁ……」
「そんな、ごめんね…… 私……」
「平気…… お姉ちゃん…… 暖かい♪」
カナエは、謝りながら想わず…… シロちゃんを抱きしめた。
(シロちゃんは、平気だと…… 抱き返してくれたけど…… ごめんね…… この子に、こんな運命を背負わす運営許せん!!)
「しかし…… すぐになついたな? やっぱ、同じ猫獣人だからか?」
「シロちゃん、ガルジ師匠、ごめんなさい。私は…… 獣人じゃないの……」
「お姉ちゃん…… 獣人じゃないの?」
「ひょっとして、装備品の効果か?」
「はい、そのとおりです。【マント】と【ドレス】後【ブーツ】が【黒猫シリーズ】です」
ガンガン! ガチャ!!
「あんた! 今日は【神託】日で急がしいのよ! 何やってるの…… あら? アラアラ…… まあまあ♪ あんた…… この子ちょうだい♪」
突然、ドアを叩き破る勢いで現れた…… 割烹着姿のポニーテールのお姉さんは……
ガルジ師匠に話しかけながら、カナエを品定めするようにガン見して、カナエの回りを一周した後……
カナエを…… 高い高いしてから抱きしめた!?
「うわぁ!? ちょっ、ガルジ師匠助けて!」
カナエは、びっくりして手足をバタバタ動かし、抵抗を試みるが……
(くっ、ダメだ…… 逃げられない!!)
よく見ると、お姉さんの額には……〝角〟が2本あった。
(魔王なの? 魔王からは…… 逃げられないの!?)
カナエは…… 絶望した。
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