第罰話:不思議な☆不思議な…
短くする詐欺してごめんなさい(^∇^)
長くなっちゃいました(≧∇≦)
「やばい!やばい!」
僕ら三人は走り続けた。後ろを見ると山岡がやられてしまっていた。
「くそ!!!」
「やられっぱなしか、ムカつくな。気に食わない。」
藤枝が走るのをやめた。
「ばか!逃げんぞ!」
「どのみち逃げても捕まるんならここで時間稼ぎをする。あとちょっとで戦争はお終いだ。全員が死ななきゃ問題ない。行け。」
「…、くっ…わかった。いくぞ美来!」
美来はうなづき、僕等は走った。
「ウイルスに対しては闇みたいな浸食系のスキルはどうなるんだろうね…?行け、神殺。」
巨漢型ウイルスが出現する。最初はゆっくりだった動きがいきなり早くなる。沢の首元を捉え、捻り潰す勢いで掴みかかった。しかし、沢の体はなんの変化もなく、ダメージ蓄積値も微動だにしない。沢はただ、ただ巨漢型ウイルスを睨んでいるだけであった。
「どけよデカブツ。」
そう言うと沢は闇の馬鹿でかい拳を作り上げ、ウイルスを吹っ飛ばした。ウイルスの体は綺麗なアーチを描き、藤枝の後ろの地面に叩きつけられた。
「神殺!」
藤枝の呼びかけに応じてウイルスがはねおきた。そしてまた一直線に沢めがけて飛んで行き、今度は頭からかじりはじめた。少しだけダメージ蓄積値が上昇する。
「粉々にしろ!」
藤枝が叫んだ瞬間、ウイルスの頭が消し飛んだ。すごい形相の沢がたっていた。
「俺に…俺様にダメージ与えやがったなぁ⁈⁈…っそが、くそがくぞがくぞがぁぁぁ!」
闇の量が尋常じゃない。藤枝は呆然とする。そしてそのまま闇の波が藤枝を包み込み、藤枝は光の粉になった。
「てめぇらも終わりだ…。」
沢が走り出す。
かろうじて藤枝が捻出してくれ時間で僕らと沢にはだいぶ距離があった。しかし、甘かった。すぐそこまで沢は来ていた…。
美来がこけた。
ーやべえ!
「これで…あと一人だな…。」
沢は拳に闇を纏わせ美来に殴りかかろうとする。美来はまだ気づいてない。
「やめろぉぉぉぉぉぉ!」
美来の方へ手を伸ばすが当然の如く届かない。無常にも拳は振り下ろされる。
ー嫌だ!やめろ!美来に触れるな!
その瞬間であった。美来の方へ伸ばした手がオレンジ色に光り輝く。なんだこれはと考える暇もなく、そして唐突に、瞬間的に美来と闇を纏った拳の間に<壁>が形成される。そしてその<壁>は全ての物を無に変える闇の力をものとせず美来を完璧に守った。
「っな⁈」
僕より先に沢の方が驚いた。無理もない…。無敵の闇が貫通できない壁など今までに存在しなかったからである。
僕はその壁を何回か見たことがある…。そう<ファイヤウォール>だ。父の務めていた管理室で度々見たのを思い出した。しかし、
ーなぜ?僕が使えるんだ?
「っくそがああ!」
「終了おおおおおおおおおおおおおお!!!!終わりだお前ら!」
長い長い初戦が終了した。沢が落胆するのが見える。
「次あったら…、絶対負けないからな…。」
沢はそう言い残してログアウトした。
「ありがとう匠!た、助かったよ…。」
「いや…、まぁ、な!」
そして僕等もログアウトした。
「お前らよく頑張った!」
帰ってくるなりよくわからないけど隅村が号泣しいている。今度は実体だった。
「お前らぁぁぁ、本当に、スビィ、本当にすまんかったなぁ…。いきなりこんな所に送りつけて…。今日は宴にする!じゃんじゃん食ってってくれ!」
どうやら毎年恒例行事らしい。毎年こうやって初戦のあとは学園主催のパーティをするのが通例で、隅村が号泣するのも毎年のことらしい。
ファイヤウォールがなぜ?そんな疑問も忘れて僕は宴を楽しんだ。
ものすごく楽しんだ。
楽しみすぎて時間も忘れて居た。宴を終え、美来と帰る頃には外はどっぷり夜だった。
「今日は楽しかったね!」
「ああ、そうだな。すげえ楽しかった。」
「私ね、思うんだ!私たちの学園、最初はさぁーくそくらえだとおもってたけどさ。案外これって正解なんじゃないかなって思うんだ!」
「確かに、他じゃ経験出来ないよな。」
ちょっと得意げな、大人になったような気分になった。
「じゃあ私帰るね!」
いつの間にか美来の家の前だった。
「おう!んじゃまた明日ー。」
僕は家に帰った。このことを話せる大人がいないんだと思うと、すこしせつない気がした。家のドアを開ける。
「ただいまぁー。」
当然返事はない。
ーまぁ誰もいないか。
鞄を置いて明かりをつけた。
「⁈」
ーいやいやいやいや…、ちょっと待って下さいよ、いやあり得ないでしょ。
僕の、僕の一人暮らしの部屋の中に…、綺麗な、とても綺麗な女の子がいた。
話切るの下手でごめんなさい(^_^;)
面白いと感じてもらえれば幸いです^_^