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五話:出会う少女と世の秩序。

何度も言うことになるが文才が欲しい。

キャラを動かすのは大変だ。


なんか左脳も痛み始めた作者の戯れ言。




「あぅぅ」


 萌えていた。

 脳と精神が歓喜に奮えていたため、なおかし萌えていた。僕は自分に乏しく他人の羞恥弛緩に反抗するナチュラルっ子であったからだ。

 僕の腰にしがみつく小動物を愛しく見つめながら、胸の高鳴りを必死に抑えるように手を当てる僕たち、二人。先ほどフェリに脅かされた少女である。恐怖の陰は残っていない。


「あぅ、あぅあぅぅ」


 そして言語の豊かさを肥やし損ねた小動物は、羞恥に悶えて真っ赤になった顔を隠すように顔を埋める。更に胸キュン(死語)する僕たち。


 隊長、もう障壁が持ちません! 耐えるんだ。こんな年の瀬も経っていない少女を傷物にするつもりか! し、しかし! HEHEHEそんな時こそこれだろう! そ、それは……。ゲロックコンボ!?

 もう黙れよ。


「あ、あのぉ?」

「……ん」

「頭を撫でさせてもらってもよろしいでしょうか?」


 場の雰囲気を壊さない程度の声量で訪ねる彼女に、許可と短く返答し、事の次第を見守るポジションへと移行する。足音をたてずにゆっくりと少女は近づくと、フェリの柔らかさに満ちた髪を優しく撫でた。それにピクンと反応して今度は僕の胸に強く頭をはめて固くなった拳を潰す神様。


「ふわふわですぅ」


 とろんとした笑みを浮かべて、愛情の滲んだ手の動きを繰り返している彼女の髪が、呼応するように揺れる。なん、だよ。なんなんだよ、これ。ビデオカメラ持ってくりゃよかった!

 まさかのシチュエーションに内心肩を落とすも、それは払拭された。


 なぜなら。


「あにゅぅ」


 撫で撫での快楽に溺れて目を細めるフェリを見たからだ。なまはげとか何なの? そんなもん記憶にないぜよ。ないんだってばよ。

 意志の疎通が謀られたのか定かではないが、少女もそんな記憶はありません。と政治家の逃げ道ばりに微塵も眉を歪ませない。


 萌えはこの世の秩序だ。

 異論は認めない。




 ◇◆◇◆◇◆




「そうなんですか、それは災難でしたね」

「でも命は繋ぎ止めたんですから、不幸中の幸いというものですよ」


 賑わいを感じさせる街へと続く街道でそんなやりとりが行われる。僕の「賊に襲われた」という嘘事情に、少女ーーティアナ・シェルシスタは同情の言を晒しふと視線を下げたかと思うと、ふんわりと口元を綻ばせた。


「フェリシアちゃん」

「なんだ?」


 ティアナの視線の先にいたフェリが、ぶっきらぼうにそう答える。人一人増えただけで僕の精神に埋没できない苦々しさが僅かにあったりもしたけど、脳の稼働具合が怠慢に溢れていたため、ため息すらでなかった。もっと気張ろう。


「フェ~リ~シ~ア~ちゃん」

「だからなんだ!」


 間延びした口調のティアナに、声を荒わげて立ち止まるフェリシア。ちなみに、神力を雀の涙ほどしか残していない彼女は、神として認識されずに扱われているのか知らんが、えらく可愛がられている。

 対して、んふふと楽しそうに笑うティアナは、腰まで伸びた色素の薄いクリーム色の髪を手で払い前髪もろとも除け、屈みこんで二回目、頭を撫で始めた。僕なんか一度も撫でたことがないのに……。


「ばかっ止めろ!」

「えへへ」


 そんな彼女達を思考の端に渡し、僕はこれからの事を考えてみる。ちょうど手薄状態なので好都合だ。


 まずはこの世界。

 スライムや唾垂れ熊を見るに、地球とは異なった独自の生体系を確立していると考えて間違いないだろう。ならば、何故人が街を作れるほど生活するに足りる環境が整っているにも関わらず、あのような生物が存在しているのか……。

 動物は環境に順応する生物だ。それは種の保存のため。つまりスライムたちのあの姿は保存に適した姿となるのだけれど、なんであんなものに? まぁ、保留。


 次、フェリという存在について考えよう。フェリは神様だ。気にしていないとか信じない以前に、この世界に送られたことで納得した。あとは、んー、彼女が聞いてきた能力。そう、能力だ。ここに違和感が大量に付着しているのだが、どこに違和感を感じているのか考えつかない。そのうち思い出すだろうから保留。


 後は……情報が少なすぎるからこの程度でいっか。


「そうだシズクさん!」

「へ?」


 前言撤回を要求される思考埋没を行っていた僕に、突然呼びかけの音が空気に乗った。素っ頓狂な声を出しながら反射的に顔を上げたら。

 なんてこった。

 反射的に溢れた唾液を拭く。


 目を疑った。


 僕の視線の延長上に、フェリがいた。

 太股を擦り合わせ、頭と胸に手をおかれ、耳まで朱色に染め上げたフェリがいた。なにかが行われたのか息が荒く。僕が拭き取るという扱いに没した唾液が、口の端から線をひくように顎とをつなげている。


 これはアレかな。アレとはなにかな。アレとはレズに決まっているだろうがちきしょーめ!


「よかったら私の家に寄りませんか!? 旅の疲れも残っているでしょうし! お風呂にも……ゴク」

「まずはフェリから離れやがってください!」


 ある者は拭き取り、ある神は垂らし、ある変態は飲み込む重畳物質。唾液。唾液とは口内の唾液線から分泌されるもので、口外へあふれたものは涎というのであーる。べーた。がんま。


「し、しず、し……」

「フェリーーーー!」

「な、どうしたんですか!? いったいなぜ気を失って!」

「アンタのせいですよ! 寸法違わずに!」

「そんな、私はお裁縫が苦手で……」

「まったくうまいこと言えてねぇよ!」


 そうやって憤慨しているけども、涎こぼした僕の台詞じゃないですよねー。


 この世界で学んだこと。

 第一印象で人を判断したらイケないぞ? きゃはっ。もうアレだ。僕を殺し尽くせ。

はい、事後でさーせん。

静紅のヤツ考えごとしやがりました。ふざけやがって。


まぁ、ティアナはきっと遊び心が輝く子なんですよ。

可愛い子が好きなんですよ。


行為中の描写を書きたいんですが管理の目がパネェこえぇwビビりでさーせん。


まぁ、重要性があれば書くけど。

機会があれば書くけども。

無理矢理機会をつくるけども。

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