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翼の還る場所
いつかはどこかに飛び立つとしても
今は、まだ…
笑って
泣いて
怒って
眠って
万華鏡のようにくるくると変わる表情は
とても子供らしいのに
不意にはっとさせられるような
大人びたことを言ったりする
抱き上げて、と望むその手に
君は何を掴むんだろうか
僕に出来ることは少ないかもしれないけど
君が飛び立つための手助けぐらいは出来るだろうか
抱き上げて、と望むその手を握り
君を空高く掲げる
行けるところまで行っていいよ
どこへ行くのも、
何を目差すも、
君が選び、掴めばいい
ただ時々、
疲れた羽を休めるための
止まり木のような場所ぐらいには
なれるといいな
最後までお読みいただきありがとうございます