終わりと始まり
今日はみんなで笑えた日
今日はみんなで話せた日
あの日から
私はずっと箱庭の中で
小さく小さく過ごしてきたけど
今日は外のみんなと会えた
今日はたくさん笑うことが出来た
今日一日は調子が良かった
これが最初で最後だから
一日調子が良くて良かった
これで笑ってお別れ出来たら
後は箱庭に戻っても
私の中に今日があるから
きっと笑顔で暮らしていける
なのに、どうして泣いてるんだろ
みんなと別れて後はあなただけだったのに
私の心を見透かすように
じっと見つめられてる内に
ちゃんと笑顔のままだけど
気づけば涙が流れてた
なんでもないよ
と言う前に
無理してないか
と言われてしまって
笑顔の仮面も剥がれてしまった
これが最初で最後だから
けれど私は大丈夫だから
あなたはそんな私に対して
優しく頭を撫でてくれた
終わりがくるまで終わりじゃないよ
それが信じられないのなら
君が信じられるその日まで
僕がこの手を繋いでいるよ
これが最初で最後なのに
後は終わりまで待つだけなのに
ただ終わるのを待てなくなった
ただ戻ることが怖くなった
私は待つだけで良かったのに
もうそれだけで良かったのに
それまでこの手を繋いでいるの?
それまでこの手を繋いでいるよ
今日はみんなで笑えた日
今日はあなたに出会えた日
今日は私が変わった日
今日は最後で最初の日
受け取ったのは想いと思い出
ちりんと鳴った人形の鈴の音
君と繋いだ確かな絆は…、と同一世界線のお話




