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夜空の向こう
瞬く星は雲の向こう
あの煌きは空の向こう
ベールのような僅かな厚さの
薄い薄い雲にさえ
その輝きは遮られ
黒い黒いキャンバスに
描かれるはずの芸術は
残念無念また明日
けれど確かにその向こうには
あの煌めきが瞬いていて
いつものように優しい光で
小さな私を見守っている
瞬く光は届かなくても
優しい想いは届いているよ
どんなに遠くに離れていても
たとえ雲に隠されていても
微笑むように瞬く君が
そこに必ず居てくれるから
今日も君と繋がっていると
信じて夜空を見上げていられる
もしかすると薄いベールも
不意に途切れてくれるかも
そうしてほんの少しだけでも
その瞬きが見れるかも
そんな期待もほんのり抱いて
一人夜空を見上げてる
繋がっていると、そう信じてる
最後までお読みいただきありがとうございます
綺麗に晴れたその日だけ
月の光も届かない
街の光も届かない
ただ暗闇だけがあたりに広がる
そんな夜のひとときにだけ
空に見つけることのできる芸術




