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紫陽花
ねぇ
あなたの本当はどこにあるの?
消え入りそうに儚げなあなた
抜けるように光り輝くあなた
奥底を見透かすようなあなた
悲しみの沼に沈みこむあなた
ただ一人だけのあなたなのに
本当のあなたはどこにあるの?
周りに合わせて変わるあなた
日が経つほどに変わるあなた
花咲くように浮かべる笑顔と
胸に秘めてる小さな芯
どれもがあなたに思えなくて
どれもがあなたに思えてきて
本当を知るのは怖くもあって
本当を知らずにいるのも怖くて
あなたの本当はどこにあるの?
あなたは本当はどこにもあるの?
あなたの本当に触れたいけれど
触れたら元には戻れないような
そんな陰ある美しさだから
私はあなたに惹かれるのかしら
最後までお読みいただきありがとうございます




