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夜に思う
眠りにつけない
そんな夜は
窓辺に立って
空を見上げる
月の光が雫のように
雲の隙間から漏れだす夜は
滲み出してくる光の雫を
ただぼんやりと見つめてる
時に陰り 時に明るく
見え隠れするその様は
見えそうで見えない
あの人の心のようにも見えて
「イジワル…」、と
心の中で呟いてみる
星の光が綺麗な夜は
ベランダに出て空を見上げる
星の光が瞬く様子は
星は誰かに想いを寄せていて
その誰かに見つめてもらえたことに
一喜一憂しているようで
そんな様子を自分に重ねて
吸い込まれそうな気持ちになる
何も見えない真っ暗な夜は
その向こうにある光を思って
祈るように空を見上げる
どうかあの人の元には
優しい光が届いていますように、と
最後までお読みいただきありがとうございます