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迷い
一人でいることは寂しくて
けれど
触れ合うことが怖くて
離れることが出来なくて
けれど
近寄ることも出来なくて
心を閉ざすことも出来ず
心を開くことも出来ず
一歩を踏み出すことが出来ないまま
一人苦しみ続けてる
手を伸ばしたい
だけど
手を振り払われたくない
だから
手を伸ばせない
それでも
手を繋いでいたい
握り締めたその手を
解いてぎゅっと掴んでくれた
温かな記憶
遠い日の記憶
温もりを知ったから
寂しさも知って
安らぎを知ったから
失う怖さも知った
握り締めたその手は
今も握り締めたまま
進まなければ変わらない
そんなことは分かっているのに