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虹のしずく

何もない場所に水は生まれてこない


ふとした瞬間に湧き出してくるのは

どこかで降り注いだ雨が

大地に染みて地の底で眠りについていたから


どこで降った雨なのか

どんな色をしてたのか

そこに何が溶けていたのか


水に記憶は残ってないけど

その内側には確かに跡は残されていて


長い長い時を経て

小さな粒に磨かれて

不純な物質は削ぎ落されて

綺麗な一つの雫になって

不意に湧き上がってくる


汲み上げた雫は

どんな色味をしてるんだろう


透き通った球体の内側には

どんな世界が映し出されているんだろう


雫の世界の中にはきっと

見たこともない知らない景色が広がっていて

そこから零れた水がまた

地に染み込んで眠りについて


同じように時を経て

どこかできっと不意に湧き上がってきて


数多の雫が雨となったその先の空には

きっとまだ見ぬ世界へ渡る虹がかかってる

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― 新着の感想 ―
[一言] 活動報告の解説を読んでから伺いました。 虹の橋の先にはこんな美しい世界が広がっているのですね。 眠りについたその先に、新しい世界への道が続いているのなら、そんな旅路も悪くはないなぁと思うので…
[良い点]  広い世界から小さな雫に目を向けたはずなのに、そこにもまた広大な世界が広がるようで。  ループする世界が水の循環と重なるようにも思えました。  虹のしずく。  虹のあるところから来たから…
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