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雲の海

地上の光が夜のまとう着物の裾を

薄い水色に染め上げる

昼のまとう着物の裾が白い吐息にかすんで

淡い水色に染まる様がまぶしくて

少し真似をしてるようで


夜の着物の内に包まれて

深い眠りについていた山間は

昼の吐息をたたえたまま

白綿の布団にして眠る


月の光も届かぬ夜に

昼の熱を絡めたままで

帳が空ける頃には

頬を染めたようにほのかに紅く


熱を帯びて膨れ上がった綿布は

山間を越えて波を打ち

白滝のように溢れ出る


山が空に溶けたように

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― 新着の感想 ―
[一言]  描かれた光景とは異なるのですが、雨あがりに山の間を電車で通った時の景色を思い出しました。  別のものであるのに妙な一体感があり。  最後の言葉に、なんだか納得してしまいました。
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