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水曜日の彼女  作者: 揣 仁希
第1章 出会いの春と進展の夏
9/98

約束する金曜日

少し短めです。


『こないだは災難だったね、会社で大丈夫だった?』

『あはは、皐月君こそごめんね。本当にあの子達ったら。しっかり言い聞かせといたから大丈夫よ。多分・・・』


先日の喫茶店での出来事以降、あの3人は九条先輩にしごかれているらしい。全く懲りないとは思うけど。


『そういえば皐月君、結局買い出しには行けなかったのよね?晩御飯ちゃんと食べてる?』

『うん。大丈夫。学校の帰りに色々買って来たし、しばらくは困らない程度には揃えておいたから』


結局買い出しには行けなかったけど学校帰りにスーパーを回って色々買って来たから大丈夫。


『1人だから、作りすぎちゃうと毎日同じご飯になっちゃうから困ったもんだよね、鈴羽は実家だっけ?』

『ええ、母親はいいんだけど父が1人暮らしは絶対反対だって、許してもらえなかったから未だに実家なんだよ』

『そっか、娘だったらお父さんは反対するよね。僕の妹も家を出るなんて言ったら父さんも母さんも絶対反対するだろうし』

『皐月君は反対されなかったの?高1からでしょ?1人暮らし』

『うん、そうだね。僕は1人で暮らす前提で今の高校を受けたから、通ったら1人で暮らすって初めから言ってたし』


実際には実家にいる場所がないような気がしたからなんだけど、鈴羽には言えないよね。心配するだろうし。


『今日もちょっと作りすぎたから明日もカレーだよ。明後日はカレーうどんで明々後日はカレー南蛮くらいになりそう』

『あはは、何それ?作りすぎだよ〜。・・・じゃあね、明日皐月君のお部屋にカレー食べに行ってもいいかな?』

『えっ?』


鈴羽がうちに来る?え〜!心の準備がっ!


『ダメかな?皐月君のお部屋に行きたいなぁ〜』

『うっ、そうやって可愛く言われたら断れないでしょ?じゃあ明日いつもの公園で待ってるよ。何時くらいになりそう?』

『わぁ!ありがとう!うふふ、楽しみだなぁ。仕事は部下に丸投げしてでも行くよ!いつもの時間に』

あの3人にはご愁傷様ですとしか言い様がないな。


付き合いだして気がついたんだけど、鈴羽は結局甘えてくる。見た目がクールな印象を受けるからギャップがすごい。2人でいるとドキッとさせられることが多すぎて思春期の高校生には刺激が強すぎるんじゃないかと思ってしまう。

まぁ、彼女だし、綺麗だし、可愛いし、いいんだけどね。


明日の約束をして電話を切ったあと、僕はせっせと部屋の掃除を始めた。1人で暮らすにはちょっと広すぎる2DK。元々あまり物がないからそんなに散らかってはないんだけど、女の子が来たことなんてないからちょっとでもキレイにしとかないとね。


明日が楽しみだね。





お読み頂きありがとうございます。

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