雨の日の水曜日《SIDE 九条鈴羽》
今回は短めです。
彼女目線の話はちょこちょこ挟んでいきたいと思います(//∇//)
宜しければ感想など頂けますと励みになります。
「お疲れ様でした〜」
「はい、お疲れ様」
5時ちょっとすぎ、定時で帰る秘書課の女子社員達が帰っていく。
さてと私もそろそろ帰ろうかな。
私、九条鈴羽は都内にある商社で会長秘書をしている。今年で入社7年目、28歳。
毎週水曜日は、会長が休みなので、基本的に秘書課は定時あがり。いつもなら車で通勤なんだけど今日は電車で帰る。
車で来てもいいのだけれど・・・水曜日は密かな楽しみがある日。
今日も、あの子はいるだろうか?
公園のベンチに毎週水曜日だけ、いるあの子。
高校生か大学生くらいの男の子で、参考書を読んでいる。
知り合いでもなければ、話したこともないのだけれどちょっと、何となく気になるあの子。
会社から外に出るとお天気は生憎の雨模様。
私は、傘をさして駅とは反対方向に歩き出す。
自分では、気がつかなかったけど私の足どりは普段より軽やかだった。
お読み頂きありがとうございます。
並びに、ブックマーク、評価頂いている皆様、本当にありがとうございます。