表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水曜日の彼女  作者: 揣 仁希
第1章 出会いの春と進展の夏
31/98

悩むリョータの日曜日

早いもので30話を超えました。

読んで頂いている皆様に感謝で(//∇//)



リョータと遊びに行ってから数日後。


僕のうちにリョータが来ていた。


「で、リョータ的にはどうだった?僕にはいい感じに見えたけど?」

「ううん、そうなんだけどな。皐月はほら?恋愛については先輩なわけだろ?どうしたもんかと思って」

「先輩かどうかはわからないけど、どうしたんだ?」

「あ〜、その、なんだ」

いつも無駄に元気なリョータにしては歯切れの悪い返事がきになるなぁ。


「あのあと、2人を駅まで送って行ったんだけどな、昨日さ、メール来たんだよな。遊びに行きませんかって。2人ともから」

「3人でってこと?」

「いいや、それぞれなんだ。初めは嬉しくて舞い上がってたんだけどさ、どっちともっていいのかって思ってさ。同僚なんだろ?あの子達って」


ああ、これか、鈴羽が言ってたのは。

「ふ〜ん、別にいいんじゃないかな?付き合ってるわけじゃないんだし2人ともわかってると思うよ」


「そうかなぁ、そうだよな。よし、ありがとうな!」


「リョータならてっきり、『ハーレム展開だぜ!ヒャッハー』みたいに言うと思ってたんだけどね」

「あのな、俺もそこまで馬鹿じゃねーし。ともかくサンキューな!」

「ああ、頑張ってな」



「・・・なことがあったんだよ」

いつものよう仕事帰りの鈴羽にコーヒーを淹れて、隣に座る。


「へ〜、リョータ君て意外と真面目なんだね。」

「そうだね。いいやつであるのは確かだね」

「ふふふ」


鈴羽が目を細めて笑う。僕おかしなこと言ったかな?


「杏奈ちゃんと梓ちゃんて、見た目は正反対なんだけど男性の好みはびっくりするほど同じなのよね〜よくあることだから心配いらないわよ」

「へ〜、杏奈ちゃんは活発な感じだし梓ちゃんはお淑やかって感じだよね。意外だな」


「皐月君?私はどんなイメージだったの?」

「えっ?」

「初めて会ったとき、どんな風に思ったのかなぁ〜って」

「初めて会ったときかぁ・・」


ずっと遠くから見てるだけだったんだよな、あの頃は。話しかけるなんて思いもしなかったし。


「そうだね、仕事が出来る年上の美人のお姉さんって感じかな?」

「ふふっじゃあ今は?」

僕の肩にもたれて上目遣いで尋ねる。


「え〜っと、甘えん坊で可愛いひと?」

「え〜何それ?そんなに甘えてるかな?」

僕の首に両手を回しておでこをくっつけて聞いてくる鈴羽。


「うん。たぶんね」

唇と唇が触れるギリギリくらいで、答える。


「うふふ、そっ・・・ん・・」



「たぶんだよ?たぶん。」

「皐月君は、イジワルになったわよ?」

「そうかな?」

「ええ」


「キライになるかな?」

「なると思う?」

「いいや、思わない」


唇を重ねながら、そういえば初めてのキスはカレーの味だったんだよなと思いだしていた。











お読み頂きありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ